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日本株は反発、103円台円安と金利上昇傾向-輸出、銀行中心買われる

更新日時
  • 内需グロースからバリュー株への資金シフトが加速
  • 銀行株の活況で、東証1部売買代金は3週ぶり高水準

31日の東京株式相場は反発。ドル・円相場が1ドル=103円台に入るなど為替の円安傾向が好感され、電機や機械など輸出セクター、鉄鋼など素材株が高い。内外の金利上昇傾向が追い風となった金融株の上げも目立ち、銀行は業種別上昇率のトップ。

  TOPIXの終値は前日比16.73ポイント(1.3%)高の1329.54と7月21日以来の高値水準、日経平均株価は162円4銭(1%)高の1万6887円40銭と12日以来の高値。

  みずほ投信投資顧問の岡本佳久執行役員企業調査部長は、「週末の米雇用統計が市場予想を上回れば、9月利上げや利上げ回数が年1回から2回という議論になる。そうなれば、為替は円安に反転しそうだ」とし、日本株は為替動向に見合った上昇となっていると話した。

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東京証券取引所

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg News

  30日のニューヨーク為替市場でドルは主要通貨に対し上昇、対円では3月以降で最長の5営業日続伸となった。米連邦公開市場委員会(FOMC)が年内に政策金利を引き上げるとの観測が広がる中、30日の海外市場で一時1ドル=103円14銭とおよそ1カ月ぶりの103円台を付け、きょうはさらに103円20銭台までドル高・円安に振れた。

  米連邦準備制度理事会(FRB)のフィッシャー副議長はブルームバーグ・テレビジョンとのインタビューで、「雇用は完全雇用に極めて近い」と指摘。利上げのペースは「入ってくるデータに基づいて選ぶことになる」と述べた。30日発表の8月の消費者信頼感指数は101.1と約1年ぶり高水準に上昇し、エコノミスト予想も上回った。今週の米市場では31日に民間雇用者統計、9月2日に雇用統計の公表がある。

  「フィッシャー副議長の発言は今までのトーンと変わっていないが、繰り返し発言することで9月利上げがあるかもしれないというムードが醸成される効果がある。消費者信頼感指数をみても、米景気は強い」とSMBC日興証券投資情報部の太田千尋部長は指摘。1ドル=99円台で推移すれば、企業業績がどうなるのかと警戒されていたが、「ようやく為替市場でも米利上げが本格的に織り込まれ始めた」とみていた。

銀行業指数は4カ月ぶりの高値水準に

  また、輸出関連とともに上げをけん引したのが銀行株だ。金利上昇観測から30日の米国株は金融株が上昇、S&P500種の業種別10指数で金融は0.8%高と唯一の上昇業種だった。米金融株高に加え、割安なバリュエーションを見直す流れも加わり、銀行は午後に一段高。

  みずほ投信の岡本氏は、「内需グロース株を買って金融などバリュー株をアンダーウエートしていたアクティブマネージャーはそれを修正しており、8月になって内需からバリューへのシフトが加速している」と分析。また、「市場は日銀が9月に金融緩和するだろうが、マイナス金利の拡大はしないと予想している」とも述べた。

  この日はTOPIXが8月の日中高値を更新し、日経平均は一時192円高の1万6917円まで上昇、7月高値の1万6938円、8月高値の1万6943円に接近した。「米雇用統計後に1ドル=104円、105円台が見えてくれば、日経平均はチャート上のダブルトップを抜いてくるだろう。そうなれば、次は5月高値がターゲット」と、岡三オンライン証券の伊藤嘉洋チーフストラテジストはみている。

  東証1部の売買高は20億8928万株、売買代金は2兆2046億円。売買代金は9日以来、3週ぶりの高水準。値上がり銘柄数は1459、値下がりは404。

  • 東証1部33業種は銀行、電気・ガス、証券・商品先物取引、石油・石炭製品、鉱業、機械、パルプ・紙、電機、鉄鋼など29業種が上昇。医薬品や小売、金属製品、情報・通信の4業種は下落。

  • 売買代金上位で上昇は三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループ、村田製作所、マツダのほか、新潟県知事の知事選出馬撤回が好材料視された東京電力ホールディングス、モルガン・スタンレーMUFG証券の強気判断からミネベアとミツミ電機も高い。KDDIやNTT、トクヤマ、ぺプチドリーム、ローソンは安い。
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