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債券は下落、あすの10年入札控えて売り優勢-超長期は不安定との声

更新日時
  • 先物は10銭安の151円41銭で安値引け、長期金利はマイナス0.065%
  • 日銀の検証への不透明感から超長期ゾーン不安定-みずほ証の丹治氏

債券相場は下落。あすの10年物国債入札を控えて、上値が重い展開だった。日本銀行による9月会合での金融政策の「総括的な検証」に対する不透明感から、超長期ゾーンは不安定との声も聞かれた。

  31日の長期国債先物市場では、中心限月9月物は前日比3銭高の151円54銭で始まった。いったんは7銭高の151円58銭まで上昇したものの、その後は徐々に売りが優勢となった。結局は10銭安の151円41銭で安値引けとなった。

先物中心限月の推移

先物中心限月の推移

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の343回債利回りは日本相互証券公表の前日午後3時時点の参照値を0.5ベーシスポイント(bp)下回るマイナス0.085%で始まった。その後は水準を切り上げ、マイナス0.065%まで上昇している。

  超長期債は下落。新発20年物の157回債利回りは2.5bp高い0.335%、新発30年物の51回債利回りは2.5bp高い0.42%、新発40年物9回債利回りは3bp高い0.49%までそれぞれ上昇している。

  みずほ証券の丹治倫敦シニア債券ストラテジストは、「基本的に9月の日銀会合での『総括的な検証』結果を待っている状態。市場のコンセンサス予想は固まっていないが、マイナス金利の撤廃の可能性は低いと見込まれている。このため10年以下のゾーンは堅調に推移するだろう」と指摘。一方で、「不透明感が強い中で、国債買い入れを柔軟化すれば、将来的に減るとの観測になりやすく、超長期ゾーンには金利上昇圧力がかかりやすい。不透明感から超長期ゾーンは不安定」とも述べた。

  財務省は9月1日、10年物利付国債の価格競争入札を実施する。償還日が3カ月延びるため、新しい回号となる。発行予定額は前回と同額の2兆4000億円程度。

  バークレイズ証券の押久保直也債券ストラテジストは、10年債入札について、「ややポジション調整的な圧力はあるだろうが、一方で2年入札が強かったように、マイナス金利の深掘りがやや意識されており、マイナス0.10%を上回る今の水準であれば一定の需要が見込めるのではないか」と述べた。

  みずほ証の丹治氏は、10年債入札の見通しについて、9月の金融政策決定会合で「マイナス金利撤廃の可能性が低いのであれば、10年債利回りの上昇余地は限られる。無難以上の結果になると思う」と話した。

長期国債買い入れ

  日銀はこの日午後5時、「当面の長期国債買い入れの運営について」を公表する。9月は8月のオペ金額がおおむね継続されるとの見方が出ている。

  バークレイズ証の押久保氏は、「9月の日銀買いオペ金額については8月から据え置きを予想している。9月の日銀会合前に市場に変な憶測を生じさせたくないだろう」と見込んでいる。

  みずほ証の丹治氏も、「今回は買い入れペース調整で減額する必要はないと思う。超長期ゾーンは、応札倍率も他のゾーンに比べて高い。超長期ゾーンを減らす理由はないだろう」と予想している。

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