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8月29日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ドル指数2週ぶり高水準、イエレン議長発言で利上げ観測

29日のニューヨーク外国為替市場ではドルが堅調に推移。ドル指数 は約2週間ぶりの高水準に達した。先週の米連邦公開市場委員会 (FOMC)当局者発言を受けて、早ければ9月にも政策金利が引き上 げられるとの見方が広がった。

金利先物市場が織り込む9月利上げの確率は34%。1週間前の24% から上昇した。米経済に関する焦点は、9月2日発表の8月雇用統計に 移った。円は対ドルで4営業日続落。日本銀行の黒田東彦総裁は追加緩 和の準備があることをあらためて表明した。

デルテック・インターナショナル・グループ(バハマ諸島ナッソ ー)のアテュル・レレ最高投資責任者 (CIO)は、「年末にかけて ドルは再び上昇基調に乗る可能性が高い」と分析。顧客向けのリポート で、「循環的かつ長期的なドル堅調見通しの要因は今も健在だ」とし、 具体的に「経済成長や金融政策における他の中央銀行との差異」を挙げ た。

ドルは今年に入って4.2%下落。昨年12月に利上げに踏み切った米 金融当局がどの程度追加利上げに積極的なのかをめぐり、市場のセンチ メントはここ数週間に揺れ動いた。

ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを 示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.1%上昇。ドルは対ユー ロで0.1%上昇の1ユーロ=1.1189ドル。対円でも0.1%高い1ドル =101円92銭。

コメルツ銀行の為替ストラテジスト、トゥ・ラン・ニュエン氏(フ ランクフルト在勤)は26日のイエレン議長発言について、「比較的タカ 派寄りだと受け止められている」と指摘。「同日発言した他のFOMC 当局者の語調でも確認されている。当局者らは9月利上げの可能性、も しくは年内2度の利上げの可能性があることを示唆した。これが市場で の期待を高め、ドルを押し上げた」と説明した。

26日のジャクソンホールでイエレン議長は利上げの論拠が強まった と発言。この後、フィッシャーFRB副議長は9月利上げはあり得ると 示唆し、利上げ観測を補強した。日本銀行の黒田東彦総裁は「追加緩和 の余地は十分にある」と述べた上で、必要と判断した場合はちゅうちょ なく追加的な緩和措置を講じていく姿勢をあらためて示した。

ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査によると、8月米非農 業部門雇用者数は予想中央値で18万人の増加。同雇用者数の伸びは過去 2カ月連続で予想を上回り、雇用市場が力強さを取り戻している兆候と 受け止められた。

次回FOMCと日本銀行の政策決定会合はいずれも9月20ー21日に 予定されている。

原題:Dollar Climbs to 2-Week High as Fed Hike Odds Jump After Yellen(抜粋)

◎米国株:4日ぶり反発、過去最高値付近-経済データに反応

29日の米株式相場は上昇、過去最高値付近で終了した。トレーダー らが政策金利の先行きを見極めようとする中、個人消費支出(PCE) の堅調な伸びで経済の力強さが示されたと受け止められた。S&P500 種株価指数は4営業日ぶり反発となった。

S&P500種株価指数は前週末比0.5%高の2180.38。ダウ工業株30 種平均は0.6%上昇し18502.99ドル。

ウェルズ・ファーゴ・ファンズ・マネジメントのチーフ・ポートフ ォリオ・ストラテジスト、ブライアン・ジェーコブセン氏は「所得が改 善し、消費も力強さが続くという明るいデータが出ており、それは米経 済の底堅さを示している」と指摘。「大きな問題となるのは、インフレ 率が現在の水準を突破して上昇していくのか、それとも現在の水準が続 くのかということだ。そうした状況から9月2日発表の雇用統計がより 重視される。現時点では見通しはまだ極めて不透明だ」と続けた。

ただこの日はPCEが増加し、4カ月連続のプラスとなったもの の、消費関連株は比較的低調だった。S&P500種の業種別10指数では 一般消費財・サービスの指数は最も小さな伸びにとどまった。一般消費 株は過去7年間の米国株上昇のエンジンとなってきたが、今年はこのま まいけば金融危機以降で最も悪いパフォーマンスとなる。

ウェルズ・ファーゴ・ファンズのジェーコブセン氏は電話取材で、 「所得の伸びや消費は、一般消費財の分野全体に等しく広がってはいな い」とし、「消費者が所得の伸びをより広範な支出に回しているという 真の意味での明確な兆候が見られるまで、一般消費財のセクターについ て全体的に低迷していると捉えられているのはそのためだ。多くの人が ポートフォリオの面で守りに入っている。年初からディフェンシブのセ クターがかなり好調な状況がそれを表している」と述べた。

先物市場に織り込まれる9月の利上げ確率は36%に低下。これを受 け、S&P500種の金利に敏感な銘柄が上昇。銀行や保険が特に上げ た。

この日の個別銘柄の動きではCFインダストリーズ・ホールディン グスが4.2%高と、S&P500種で値上がり率トップ。ニューモント・マ イニングやアルコアなど素材株も上昇した。ダウ平均では、トラベラー ズやアメリカン・エキスプレスの上げが目立った。

原題:U.S. Stocks Close Near Record High on Economic Data; Oil Slumps(抜粋) 原題:Consumer Stocks That Fueled U.S. Bull Market Remain Mired in Rut(抜粋)

◎米国債:上昇、FRB議長講演を経て焦点は8月雇用統計に移る

29日の米国債相場は上昇。期間の短い債券の上昇幅が長めの債券を 下回った。トレーダーらによれば月末を控えていることも、長期債への 買いを促した。5年債に対する30年債の上乗せ利回りは約1年ぶりの幅 に縮小した。

米金融政策の見通しに最も敏感に反応する2年債は先週、週間ベー スで5月以来の大幅下落となっていた。イエレン米連邦準備制度理事会 (FRB)議長は26日の講演で、「当局の2大責務に近い雇用とインフ レを達成し維持するためFF金利を時間をかけて緩やかなペースで引き 上げていくのが適切だと見込んでいる」と述べた。市場の注目は9月2 日の8月雇用統計に集まっている。雇用者数の市場予想は18万人増。前 月は25万5000人増だった。

バークレイズのグローバルインフレ市場戦略責任者、マイケル・ポ ンド氏はブルームバーグテレビジョンで、「雇用が少なくともまずまず の数字である限り、9月に金融引き締めとなる可能性は高い」と指摘。 「米金融当局のタカ派的な発言が確かに最近増えている。20万人増とい ったそこそこ強い数字なら、利上げだろう」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーのデータによれば、ニューヨ ーク時間午後5時現在の2年債利回りは前週末比4ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)低下の0.81%。今月に入ってからは約15bp 上昇している。同年債(表面利率0.75%、2018年8月償還)価格は99 28/32。

30年債利回りは7bp低下と、約4週間ぶりの大幅な下げ。債券フ ァンドは保有国債のデュレーション(平均残存期間)をベンチマーク (基準)に合わせようと、月末特有の買いを入れた。

ブルームバーグがまとめたデータによれば、フェデラルファンド (FF)金利先物市場が織り込む9月の利上げ確率は36%。1週間前 は24%だった。12月の利上げ確率は約60%で、6月27日につけた8%か ら上昇している。この算出は次回利上げ後の実効フェデラルファンド (FF)金利が平均0.625%になるとの仮定に基づく。

パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)の 米国コア戦略担当最高投資責任者(CIO)でマネジングディレクター のスコット・マザー氏は、同社が米国債の保有を減らすとともに、イン フレ連動債を選好していると発言。マザー氏はブルームバーグテレビジ ョンで、「当社ではバリューのある分野を探しており、債券市場ではイ ンフレ連動債などにそれがみられる」と述べた。

原題:Treasury Two-Year Debt Set for Worst Month Since November on Fed(抜粋)

◎NY金:小幅高、1カ月ぶり安値から戻す-ドル上昇失速で

29日のニューヨーク金先物相場は小幅続伸。先週末の金融当局者発 言を受けて早ければ来月にも利上げが実施されるとの観測から一時は約 1カ月ぶりの安値をつけたものの、ドルが伸び悩むのにつれて金は取引 終盤に下げを埋めた。

RBCウェルス・マネジメントのマネジングディレクター、ジョー ジ・ジロ氏(ニューヨーク在勤)は電話インタビューで、「イエレン米 連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演がなければ、金は上昇してい ただろう。イエレン氏は金利引き上げの論拠が強まったと話した」と指 摘。「9月に何が起こるのか、誰もが様子見に回っているようだ」と述 べた。

ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前週末 比0.1%高の1オンス=1327.10ドルで終了。一時は1317.20ドルと、7 月20日以来の安値をつけた。

銀先物12月限は0.6%上げて18.859ドル。ニューヨーク商業取引所 (NYMEX)のプラチナとパラジウムも値上がりした。

原題:Gold Futures Touch Lowest in a Month as Fed Rate Bets Climb(抜粋)

◎NY原油:反落、生産調整への期待薄れる-ドル堅調も嫌気

29日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インタ ーミディエート(WTI)先物が反落。イランは制裁前のシェアを回復 するまでは原油の増産を続ける方針だと、ダナ・ガスのパトリック・オ ルマンウォード最高経営責任者(CEO)が指摘した。ドルが対ユーロ で堅調となり、投資としての商品の魅力が低下したことも嫌気された。

みずほセキュリティーズUSA(ニューヨーク)の先物部門ディレ クター、ボブ・ヨーガー氏は「ショートの買い戻しによる上昇局面は終 わった」と指摘。「理由は2つ。増産凍結で合意する可能性が日に日に 低下していること。そしてドルが比較的堅調なことだ」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物10月限は前営 業日比66セント(1.39%)安い1バレル=46.98ドルで終了。ロンドン ICEのブレント10月限は66セント(1.3%)下げて49.26ドル。

原題:Oil Falls on Growing Doubt About Output Deal as Dollar Rallies(抜粋)

◎欧州株:下落、米利上げ早ければ来月との見方強まる-自動車株安い

29日の欧州株式相場は下落。米政策金利が早ければ来月にも引き上 げられるとの観測が強まった。

指標のストックス欧州600指数は前週末比0.2%安の343.20で終了。 一時は0.7%下落する場面もあった。自動車株指数の下げがきつかった ほか、原油価格の下落に伴いエネルギー株も値下がりした。英国市場は 休場だった。

ロンバー・オディエのストラテジスト、サミー・チャー氏(ジュネ ーブ在勤)は、「きょうの下落はジャクソンホールの余波および年内利 上げ観測の広がりによるところが大きく、相場のわずかな調整につなが った」と指摘。「米金融当局が無事に利上げできれば相対的に良いニュ ースとなるが、金融システムがさらに若干引き締まることになりそう だ」と述べた。

個別に動きがあった銘柄は、仏アルストムが2.9%高。米アムトラ ック向けの新しい高速鉄道車両の設計と製造契約を獲得した。イタリア の銀行モンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナは1.3%上昇。同行は50億 ユーロの株主割当増資の規模を縮小する方法として債務の株式化を検討 していると、事情に詳しい関係者は話した。

原題:European Stocks Little Changed as Investors Speculate on Fed(抜粋)

◎欧州債:独10年債利回りが一時1週間ぶり高水準-米政策見通しで

29日の欧州債市場でドイツ10年債の利回りが一時上昇し、過去1週 間余りでの最高に達した。先週のイエレン米連邦準備制度理事会 (FRB)議長の発言を受け、年内の米利上げ観測が強まった。

ドイツ10年債は29日、一時の下げを埋めてほぼ変わらずで終了し た。今週はユーロ圏のインフレや景況感のデータが発表される。9月8 日には欧州中央銀行(ECB)が政策を発表する。

夏季の閑散期が過ぎ、これからの発行ラッシュも欧州債全体の相場 の重しとなる可能性がある。コメルツ銀行によれば、銀行を介した発行 を含め今週は最大300億ユーロ(約3兆4300億円)が想定される。

DZ銀行のアナリスト、クリスチャン・ライヒャター氏(フランク フルト在勤)は「米利上げの可能性をめぐるセンチメントは、最新のイ エレン議長発言で変化した。米10年債利回りは26日に上昇した。29日に ドイツ債も動いているのは同じ理由だ」と語った。

ロンドン時間午後4時48分現在、ドイツ10年債利回りはマイナ ス0.082%。一時19日以来の高水準となるマイナス0.035%を付け た。2026年8月償還債(表面利率0%)の価格は100.822。

29日は英祝日のため商いは薄い。

スペイン債はラホイ暫定首相に対する新投票開始を30日に控えて小 動き。10年債利回りは0.94%。

原題:German 10-Year Bond Yield Touches Week-High on Fed Rate Message(抜粋)

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