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ユーロ圏のインフレ期待、ECB目標から離れる兆し-研究報告

  • 長年にわたって築かれた金融政策の信頼性が損なわれるリスクを指摘
  • ポーランドとフィンランドの中銀研究者らが報告書まとめる

ユーロ圏のインフレ期待は欧州中央銀行(ECB)の目標への依存が低下し、同中銀のより短期的な見通しに左右されやすくなっている。ポーランドとフィンランドの中銀研究者らが研究報告書で指摘した。ECBの信頼性が揺らぐリスクの可能性を指摘する内容となっている。

  26日にECBのウェブサイトに掲載された同報告書は「低インフレと経済不確実性の高まり、ゼロ・ローワーバウンド(名目金利がゼロ近辺に低下し、流動性のわなを引き起こす問題)、異例の金融政策に特徴付けられる近年、インフレ期待が目標から離れるデアンカリングの兆しが多少表れていることをわれわれの分析は示している」と説明した。

  同報告書は、経済予測の専門家を対象としたECB調査や欧州委員会の消費者調査のデータを分析したもので、「現在の低インフレ環境では特に、デアンカリングのリスクを継続して分析することが金融政策に極めて重要だ。金融政策の信頼性は長年にわたって徐々に築かれていくが、かなり急速に損なわれる可能性を排除することはできない」と指摘している。研究者らの結論はECB政策当局者の見解を必ずしも反映してはいない。

  ECBはマイナス金利の導入や資産購入を通じた資金供給などの政策を講じているが、2%弱に設定しているインフレ率目標を2013年初め以降達成できていない。ドラギECB総裁を批判する人々は、明らかな成果なしで異例の政策をさらに深掘りすれば、ECBは投資家やユーロ圏諸国の国民の信頼を失う恐れがあると警告している。

インフレのジレンマ

  ECBは9月8日に金融政策委員会を予定しており、マクロ経済見通しを修正する。

原題:ECB Paper Sees Signs Inflation Expectations Are Deanchoring (2)(抜粋)

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