コンテンツにスキップする

日本株は続落、イエレン議長発言待ちでリスク回避-内外需広く安い

更新日時
  • 自動車など輸出関連、金融、医薬品が安く、東証33業種中31業種下げ
  • 日経平均の銘柄入れ替えイベントによる影響指摘も

26日の東京株式相場は続落した。米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長の講演をきょうの米国時間に控え、為替相場の先行き不透明感などから投資家のリスク回避姿勢が強まった。自動車や精密機器など輸出関連、保険など金融、不動産、小売株など内外需ともに幅広く売られた。

  TOPIXの終値は前日比16.37ポイント(1.3%)安の1287.90、日経平均株価は195円24銭(1.2%)安の1万6360円71銭。いずれも5日以来の安値。

きょうのTOPIXの動き

  第一生命保険の岩渕康哉株式部長は「イエレン氏からタカ派的な発言はないという市場の見方は強い。為替が1ドル=100円ぎりぎりでとどまっている中、ハト派的な発言で100円を割れる可能性もあり、円高への警戒感は強い」と指摘。また、国内企業の多くは「減益幅は今後縮小するとみて通期の業績見通しをあまり変更していないが、100円が続けば減益となってしまう」と述べ、為替要因はネガティブとみている。

  ワイオミング州ジャクソンホールで開かれるシンポジウムで、イエレン議長はきょう講演を行う。25日には、カンザスシティー連銀のジョージ総裁が米経済は完全雇用に近づいておりインフレは当局の目標に向かって上昇しているとし、利上げは正当化されるとあらためて表明。また、ダラス連銀のカプラン総裁は、追加利上げへの「論拠は強まりつつある」と語った。

  25日の海外市場では投資家がやや慎重姿勢に傾き、米国株市場は製薬株中心に下げ、S&P500種株価指数が0.1%安と続落。欧州株は4営業日ぶりに下落した。野村証券投資情報部の伊藤高志エクイティ・マーケット・ストラテジストは、足元で米金融当局者の追加利上げ支持の論調が強まり「早期に利上げがあるかもしれないという市場の見方は急激に高まっている」と言う。一方で、「市場の見方の重心はまだ12月利上げにあり、9月利上げに強気な発言をした場合には短期的な市場の混乱も予想される」と指摘する。

  きょうの日本株は終始売りが先行する展開で、午後にかけては先物主導で売りが増加し日経平均の下げ幅は235円まであった。イベントの結果を見極めたいとして今週に入って1万6500円を挟んだ小幅な上下にとどまっていたが、直前になって日中下落幅が18日(264円)以来まで拡大した。証券ジャパンの大谷正之調査情報部長は円高警戒に加え、「日経平均の銘柄入れ替えに伴う売りも出ている」とみていた。

  日本経済新聞社は29日から、ファミリーマートを日経平均株価の構成銘柄に採用する。合併するユニーグループ・ホールディングスが上場廃止で除外されるため。パッシブ投資家は26日の取引終了にかけてファミマ株を購入する際、日経平均先物や他の構成銘柄を売却して資金をねん出する必要があるとされ、ファミマ株への資金流入とともに日経平均には売り圧力が強まりやすかった。ファミマ株は終値では売りも膨らんで下落したものの、東証1部売買代金首位。

きょうのNT倍率とファミマ株の推移

  業種別ではシティグループ証券が投資判断を下げたトヨタ自動車など輸出関連、海外で医薬品株安が継続した流れで医薬品、鉱業なども売られた。ソシエテジェネラル証券の杉原龍馬株式営業部長は「もしも追加利上げという話になれば、米国や新興国株、コモディティに下げ圧力。買いを手控え、リスク資産を縮小する動きが出ている」という。また、業種別下落率トップの保険株では、台風シーズンを迎え、25日現在で今年度5つの台風が接近・上陸しており、台風の損害は保険金支払いで損害保険会社の収益の悪化原因となると野村証券が指摘した。

FamilyMart

ファミリーマート

Photographer: Yuriko Nakao/Bloomberg
  • 東証1部33業種では、保険、輸送用機器、空運、医薬品、不動産、鉱業、小売など31業種が下落
  • トヨタが部品メーカーに支給する自動車用鋼材の下期価格は横ばいとの報道で鉄鋼、化学の2業種が上昇
  • 東証1部の売買高は15億4608万株。売買代金は2兆391億円と、5営業日ぶりの2兆円超え。上昇銘柄数は350、下落は1519
  • 売買代金上位では、任天堂、ファナック、ホンダ、アステラス製薬、テルモ、ニトリホールディングス、村田製作所が安い。半面、自社株買いの花王のほか、信越化学工業、JFEホールディングス、新日鉄住金は高い
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE