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8月25日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ドル軟調、緩慢な米利上げでドルに向かい風とシティ調査

25日のニューヨーク外国為替市場でドルは軟調。米シティグループ は今週実施した調査では年内の米利上げは1回、その後の追加引き締め もゆっくりとしたアプローチになると資産運用者らがみていることを示 しており、ドルに向かい風になると指摘した。

シティはヘッジファンドや機関投資家など約350人を対象に市場の センチメントに関する調査を実施。ドルは昨年まで3年連続で上昇した が、今年はこれまでに下落している。この日の市場ではドルが5月以来 の低水準付近で推移する中、為替のボラティリティは上昇した。

シティのG10通貨戦略担当グローバル責任者、スティーブン・イン グランダー氏は「12月に1回利上げし、その後はかなり先まで横ばいで 推移するーーそれが当局の意図であり、それより悪くはならないという ことの確認を市場は待っている」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを 示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.1%低下。同指数 は年初来では5%低下。前年は9%上昇だった。

ドルは対ユーロで0.2%下げて1ユーロ=1.1285ドル。対円で は0.1%高の1ドル=100円53銭。

ドル・円の1カ月物インプライドボラティリティ(IV、予想変動 率)は今週、終値ベースで7月25日以来の高水準を付けた。世界の為替 ボラディリティを示すJPモルガン・チェースの指数は10.18%。前日 は7月25日以来の高水準に達した。

シティのオンライン調査では対象となった投資家の85%が年内の利 上げを予想している。

シティはリポートで、「約3分の2がイエレン議長の講演で12月の 利上げが示唆されると予想している。またさらに多くの投資家が、タカ 派的というより全般的にハト派寄りの文脈の中で示唆されるとみてい る」と記した。

先物市場に織り込まれる9月の利上げ確率は32%と、1週間前 の20%から上昇。年末まででは59%となっている。カンザスシティー連 銀のジョージ総裁は、完全雇用に近づく労働市場と物価目標達成に向け たインフレ率上昇が、利上げを促すだろうとの見解を示した。

ウェルズ・ファーゴ・セキュリティーズの為替アナリスト、エリッ ク・ネルソン氏はリポートで、「ドルは、イエレン議長のあすの講演ま では最近見られる調整パターンが続くだろう。講演の内容とトーンがそ の後1週間のドルの方向性を左右する」と記した。

原題:Citigroup Survey Points to Headwinds for Dollar on Go-Slow Fed(抜粋)

◎米国株:下落、生活必需品銘柄が安い-FRB議長の講演に注目

25日の米国株は下落。S&P500種株価指数のうち生活必需品が下 落、公益事業株はほぼ変わらずだった。イエレン米連邦準備制度理事会 (FRB)議長は26日、ワイオミング州ジャクソンホールで講演する。

S&P500種株価指数は前日比0.1%下落して2172.47で終了。ダウ 工業株30種平均は前日比33.07ドル安の18448.41ドルで終えた。

セブン・インベストメント・マネジメント(ロンドン)の投資マネ ジャー、ベン・クマー氏は「イエレン議長が講演するのは分かっている が、講演の内容についてはまったく分からない。慎重な利食いあるいは 現金化、はたまた様子見となっているようだ」と述べた。

この日は製薬株が下落。CVSヘルスやエクスプレス・スクリプ ツ・ホールディングはいずれも値下がりした。ディスカウント・チェー ンのダラー・ゼネラルとダラー・ツリーは2009年以降で最大の下げとな った。両社の売上高が失望を誘った。

一方、ティファニーは上昇。四半期利益がアナリスト予想を上回っ たのが好感された。

米国株式市場は公益事業者や通信企業などに対する選好が後退して おり、ディフェンシブ銘柄にとって向かい風となりつつある。生活必需 品株はチャートを分析するアナリストが注目する50日移動平均を下回っ た。前日の製薬株の売りで、ヘルスケア関連株も50日平均を下回った。

投資家は昨年8月の株安以降、債券利回りの低下や不透明な経済成 長見通しを背景に10カ月にわたって高配当・低ボラティリティのディフ ェンシブ銘柄を選好してきた。それが今年6月に英国が欧州連合 (EU)離脱を選択して以降、投資家の選好銘柄は大きく変化した。 今、S&P500種をけん引しているのはテクノロジーや金融、資本財・ サービス銘柄だ。

MKMパートナーズのテクニカルアナリスト、ジョナサン・クリン スキー氏は「株式相場の急伸に伴い、ディフェンシブ銘柄のパフォーマ ンスは低下した。それがまだ続いている」と述べた。

原題:Washout Worsens for U.S. Defensive Stocks as Sentiment Shifts(抜粋)

◎米国債:軟調、FRB議長講演を翌日に控え-7年債入札は低調

25日の米国債市場は軟調。イエレン米連邦準備制度理事会 (FRB)議長の講演を翌日に控え、売りが優勢となった。

米財務省が実施した7年債入札(発行額280億ドル)で、応札倍率 が2月以降で最低となったことを背景に、米国債利回りは上昇した。前 日の5年債入札(340億ドル)では、外国中央銀行や投資信託を含む間 接応札者による落札額が過去最大となった。23日の2年債入札(260億 ドル)では5月以降で最高の応札倍率だった。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーのデータによれば、ニューヨ ーク時間午後5時現在の2年債利回りは3ベーシスポイント(bp、1 bp=0.01%)上昇の0.79%。終値ベースで6月6日以来の高水準。同 年債(表面利率0.75%、2018年8月償還)価格は99 29/32。2年債に対 する30年債の上乗せ利回りは約147bpに縮小し、2007年12月以降で最 も平坦なイールドカーブとなった。

イエレン議長の講演に注目が集まるなか、この日はカンザスシティ ー連銀のジョージ総裁が労働市場の改善とインフレ加速が利上げを促す との見方を示した。

ノムラ・セキュリティーズの金利調査責任者、ジョージ・ゴンキャ ルベス氏は「金利引き上げ、とりわけインフレ期待の引き上げを試みる 発言が目立つ」と指摘。「明日は金利が少し上昇するかもしれない。利 上げ期待が原因ではなく、米金融当局が本気になっているという意識が 広がるためだ」と述べた。

ブルームバーグがまとめた先物市場のデータによれば、9月利上げ の確率は32%として織り込まれている。8月初めでは18%だった。年内 利上げの確率は57%となっている。利上げ観測が高まった背景には、ニ ューヨーク連銀のダドリー総裁、サンフランシスコ連銀のウィリアムズ 総裁に加え、フィッシャーFRB副議長からも年内利上げの可能性に含 みを持たせる発言が出たことがある。

この日発表された7月の米耐久財受注統計では、航空機を除く非国 防資本財(コア資本財)の受注が前月に続き増加。米金融当局が「軟 調」と評価する企業の設備投資に改善の兆候が見られた。

原題:Treasury Yield Curve Is Flattest Since 2007 on Rising Fed Bets(抜粋) Stocks Run Out of Steam With Bonds, Dollar Before Yellen Speech (抜粋)

◎NY金:続落、イエレンFRB議長講演を控えボラティリティが低下

25日のニューヨーク金先物相場は続落。ワイオミング州ジャクソン ホールでのイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演を26日 に控え、金利に関するガイダンス待ちの姿勢が強まる中、金の期間30日 ヒストリカルボラティリティは今週、2014年10月以来の低水準となっ た。

TJMインベストメンツの市場戦略マネジングディレクター、マー ティ-・マガイア氏は電話インタビューで、「イエレン議長はさらなる ガイダンス提示に今回のジャクソンホールを活用するかもしれない」と 指摘。「その可能性があるため、金市場は動いていない。動きは今かな り抑制されている」と述べた。

ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前日 比0.4%安の1オンス=1324.60ドルで終了。

銀先物12月限は0.4%下げて18.615ドル。ニューヨーク商業取引所 (NYMEX)のプラチナも値下がり、パラジウムは上昇した。

原題:Punch-Drunk Gold Investors Await Yellen, Driving Volatility Low(抜粋)

◎NY原油:反発、イラン石油相が産油国会合に出席との報道で

25日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インタ ーミディエート(WTI)先物が反発。9月にアルジェで開かれる産油 国会議にイランのザンギャネ石油相が出席することが伝わり、買いが入 った。

コンフルエンス・インベストメント・マネジメント(セントルイ ス)のチーフ・マーケット・ストラテジスト、ビル・オグレイディ氏は 「OPECは口先介入が上手だ」と指摘。「イランがアルジェでの会合 に出席するとの報道は市場に効いた」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物10月限は前日 比56セント(1.20%)高い1バレル=47.33ドルで終了。ロンドン ICEのブレント10月限は62セント(1.3%)上昇の49.67ドル。

原題:Oil Climbs as Iran Seen Taking Part in Informal OPEC Meeting(抜粋)

◎欧州株:4日ぶり下落、独経済指標を嫌気-FRB議長講演に注目

25日の欧州株式相場は4営業日ぶりに下落し、指標のストックス欧 州600指数は3週間ぶりの下げ幅となった。イエレン米連邦準備制度理 事会(FRB)議長の講演を翌日に控え、失望する内容だっだドイツ経 済指標で世界景気をめぐる根強い懸念が浮き彫りとなった。

ストックス600指数は前日比0.8%安の342.02で終了。業種別19指数 全てが下落した。ドイツのDAX指数は0.9%安と、西欧の主要株価指 数の中で大きく下げた。Ifo経済研究所がこの日発表した8月の独企 業景況感指数は予想に反して低下した。スイスのSMI指数は製薬株が 売られ0.7%安。イタリアのFTSE・MIB指数は1.1%下落。銀行株 が再び下げに転じた。

バンクハウス・ランプ(デュッセルドルフ)のストラテジスト、ラ ルフ・ツィマーマン氏は、「Ifoがこの日の相場に影響を及ぼした が、注目はイエレン議長の講演だ」とし、「投資家らは議長講演を前に 余り積極的にポジションをとらないだろう」と語った。

業種別指標では自動車株の下げが目立った。ユーロが5日ぶりに上 昇し、輸出を割高にしたためだ。鉄鉱石相場の下落を受けて、スイスの グレンコアと英アングロ・アメリカンを中心に鉱業株も売られた。個別 銘柄では子供向け人気アニメ「ペッパピッグ」などを手掛ける映画・テ レビ番組制作会社、エンターテインメント・ワンが14%安の急落。英 ITVが10億ポンド規模の買収提案を撤回したことが嫌気された。

原題:Europe Stocks Snap Three-Day Winning Streak as All Await Yellen(抜粋)

◎欧州債:イタリア債、ほぼ変わらず-先行き不透明も需要根強い

25日の欧州債市場ではイタリア国債がほぼ変わらず。ユーロ圏内で 政治的不透明感や銀行問題が高まりつつあるにもかかわらず、高リスク 国債に利回りを追求する投資家らの需要が続いていることを浮き彫りに した。

欧州中央銀行(ECB)が資産購入プログラムを着実に進めている ことから、アレッティ・ジェスティエレ(ミラノ)のファブリツィオ・ フィリオニ最高投資責任者(CIO)は、ドイツ国債よりもイタリアや スペインなどの周辺国債を選好している。

イタリアではレンツィ首相が今年後半に自らの進退を賭けて憲法改 正の是非を問う国民投票を実施。スペインでは昨年12月から総選挙を2 回経たにもかかわらず、安定した政権を樹立できていない。

フィリオニ氏はイタリア10年債のドイツ国債に対する利回り上乗せ 幅(スプレッド)が1月の水準まで縮小すると予想。欧州経済の安定化 とECBの緩和策が周辺国債を支えるほか、米当局による金融引き締め がドイツ国債などの比較的安全な資産への重しになるだろうとの見方を 示した。

「自分の持ち高で最も大きいのは、中核国債に対する周辺国債のロ ングだ」と明らかにし、「極めて不透明な環境下で、唯一確実なのはス プレッド縮小だ。ECBの緩和継続が確実なため、このスプレッド狙い はどのような状況でも極めてうまく行くだろう」と語った。

ロンドン時間午後4時現在、イタリア10年債利回りは前日比ほぼ変 わらずの1.13%。同国債(表面利率1.6%、2026年6月償還)価格 は104.38。同年限のドイツ国債利回りは1ベーシスポイント(bp、1 bp=0.01)上昇のマイナス0.075。両国債のスプレッドは120bpとな った。

フィオリニ氏はスプレッドが年末までに100bpと、1月15日の水 準まで縮小すると予想。米利上げについては12月を見込んでいる。

原題:Aletti’s Biggest Bet Is Positive on Europe’s Peripheral Bonds(抜粋)

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