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8月23日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ドルが対円で3日ぶり下落-FRB議長講演控え様子見

23日のニューヨーク外国為替市場ではドルが円に対し3営業日ぶり に下落。今週のイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演を 控え、米金融引き締めの見通しを見極めようとする動きが広がった。

ドルは主要16通貨に対してもみ合う展開。イエレン議長は26日、ワ イオミング州ジャクソンホールで開かれる年次シンポジウムで講演す る。ドルの動きを示す指数は先週付けた3カ月ぶり低水準付近で推移。 年初来では5.1%の下げとなっている。

クレディ・アグリコルCIBの為替ストラテジスト、バシーリ・セ レブリアコフ氏(ニューヨーク在勤)はブルームバーグテレビジョンの インタビューで、「市場で現在かかり始めているバイアスは、年内1回 の利上げでドルが若干押し上げられる可能性があるというもの」だが、 中長期的な見通しがなお比較的落ち着いている場合はリスクセンチメン トの支援要因となり、ドルにはマイナスに影響すると指摘。「市場では イエレン議長がかなりハト派寄りの姿勢を示すとの見方がなお優勢で、 サプライズのリスクがあるとすれば、ハト派姿勢が予想より強い場合よ り、むしろ若干弱い場合だろう」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対円で前日比0.1%安の1 ドル=100円24銭。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバー グ・ドル・スポット指数は0.1%上昇。

先物市場に織り込まれる9月の利上げ確率は26%、年末までで は54%となっている。この算出は、次回の利上げ後に実効フェデラルフ ァンド(FF)金利が連邦公開市場委員会(FOMC) が設定する新 たな目標レンジの中間値になるとの仮定に基づく。

ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS)の ストラテジスト、マンスール・モヒウディン氏は「イエレン議長はジャ クソンホールで、次の利上げ時期についてシグナルを発しないと市場は 考えている」と指摘。「この見方が今週ドルの動きを抑える可能性があ る」が、フィッシャー副議長を含むFRB当局者が年内引き締めの可能 性をあらためて示唆していることから、今後はドルが力強く上昇すると 考えられると続けた。

原題:Dollar Halts 2-Day Gain as Sentiment Swings Before Yellen Speech(抜粋)

◎米国株:上昇、素材株や半導体銘柄に買い-FRB議長発言に注目

23日の米国株は上昇。この日はモンサントが素材株をけん引した。 半導体銘柄も高い。

モンサントはドイツの製薬会社バイエルによる買収計画が合意に近 づいていると、事情に詳しい関係者が明らかにしたことが手掛かり。テ クノロジー銘柄も上昇。ベスト・バイは四半期決算が好感され約20%急 伸した。一方、食品会社JMスマッカーは通期売上高の見通し引き下げ が嫌気され下落した。

S&P500種株価指数は前日比0.2%上げて2186.90。ダウ工業株30 種平均は17.88ドル(0.1%)高の18547.30ドルだった。ナスダック総合 指数は0.3%高。

フランク・キャピタル・パートナーズのブライアン・フランク氏は 「企業決算の発表はほぼ終了しており、注目材料は米金融政策当局者発 言のみだ」と述べた。イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長 は26日にワイオミング州ジャクソンホールで講演する予定だ。

HPとティファニーは週内に決算を発表する。これまで決算を発表 したS&P500種採用企業のうち利益が予想を上回ったのは79%、売上 高が予想を超えたのは56%だった。アナリストは第2四半期は全体 で2.3%の減益、第3四半期は同0.9%減益を予想している。

先物市場動向によると、9月に米金融政策当局が利上げする確率 は28%織り込まれている。同確率は12月で50%以上となっている。朝方 発表された7月の米新築一戸建て住宅販売は前月比で予想外に増加し、 ほぼ9年ぶりの高水準となった。

ボラティリティが後退し、株式市場にも大きな変動が見られない 中、買いを集めているのがモメンタム銘柄だ。

ここ数ヵ月間で特に上昇した株価に連動する上場投資信託 (ETF)は6月初めから4億ドル超を吸収した。過去12週間で は4.7%増と、低ボラティリティやバリュー、S&P500種などを用いた 他のスマートベータ戦略を上回っている。

ウェルズ・ファーゴ・ファンズ・マネジメントのチーフ株式ストラ テジストのジョン・マンリー氏は、「モメンタム銘柄への流れは株価ト レンドが上向くとの投資家の確信を裏付けている」と述べ、「市場の不 安はかき消されつつある。これまで様子見していた投資家はここにきて 確信を深めて市場への参加を決断している」と続けた。

過去6ー12カ月間で最も値上がりした銘柄を扱うiシェアーズ・エ ッジMSCI米国モメンタム・ファクターETFはこの日ほぼ変わらず だった。

原題:In Market Going Nowhere, Traders Renew Love Affair With Momentum(抜粋)

◎米国債:10年債利回りほぼ変わらず、イエレン議長講演控え小動き

23日の米国債市場では10年債利回りがほぼ変わらず。8月入りして から15ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)のレンジで推移し、 終値ベースで2006年2月以来の狭い値動きとなっている。26日にワイオ ミング州ジャクソンホールで予定されているイエレン米連邦準備制度理 事会(FRB)議長の講演まで、小幅な値動きが予想されている。

英国民投票が実施された6月23日以降、10年債利回りは1.6%を超 えて引けたことがない。JPモルガン・チェースの調査によれば、投資 家の米国債に対する見方は今月22日に終了した週に一段と中立に近づ き、ロングとショート、いずれのポジションも縮小している。

クレディ・アグリコルの債券戦略責任者、デービッド・キーブル氏 は「イエレン議長の講演を控えた退屈な時間だ」と語る。「米金融当局 は短期の市場をある程度制御できるが、利上げの約束は何度も履行され てこなかったため、その制御力も弱まってきた。とはいえ、イエレン議 長がかなり早期の利上げ、恐らく9月かあるいは12月を示唆すれば、市 場が反応するのは間違いない」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーのデータによれば、ニューヨ ーク時間午後5時現在の10年債利回りは前日とほぼ変わらない1.55%。 同年債(表面利率1.5%、2026年8月償還)価格は99 18/32。

ブルームバーグがまとめた先物市場のデータによれば、年内利上げ の確率は約54%として織り込まれており、7月末時点での36%から上昇 している。

クレディ・アグリコルCIBの金利ストラテジスト、オーランド・ グリーン氏(ロンドン在勤)は「米国債市場は様子見モードに入ってい る」と指摘。10年債利回りで1.60%という水準は「抜けられないエリア のようだ。イエレン議長からもう少し強い発信が必要になるかもしれな い」と述べた。

米財務省はこの日、2年債(発行額260億ドル)の入札を実施。最 高落札利回りは0.76%と、7月25日の前回入札と同じ水準だった。

24日には5年債(340億ドル)と2年物変動利付債(130億ド ル)、25日には7年債(280億ドル)の入札がある。

原題:World’s Most Important Bond Market Is Stuck in a Fed-Induced Rut(抜粋) S&P 500 Closes Near High on Fed Bets Amid Mixed Data; Oil Rises (抜粋)

◎NY金:3日ぶり上昇、ドル下落で代替需要の買い強まる

23日のニューヨーク金先物相場は3日ぶり上昇。ドルの下落を背景 に、代替投資資産として金が買われた。

RJOフューチャーズ(シカゴ)のシニアマーケットストラテジス ト、フィル・ストライブル氏は電話インタビューで、「金は経済指標の 落ち込みや米金融当局者のハト派姿勢に備えている」と指摘。「金は26 日のジャクソンホールでのイベントにかけて1350ドルの水準付近を維持 するだろう」と述べた。

ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前日 比0.2%高の1オンス=1346.10ドルで終了。

銀先物12月限は0.4%上昇の19.065ドル。ニューヨーク商業取引所 (NYMEX)のパラジウムとプラチナも値上がりした。

原題:Gold Futures Rebound as Dollar Slips Ahead of Fed Chair’s Speech(抜粋)

◎NY原油:反発、イランがOPEC生産協調に前向きとの報道

23日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インタ ーミディエート(WTI)先物が反発。朝方は軟調に推移していたが、 イランが生産協調に前向きになっているとの観測が広がり、上昇に転じ た。ロイター通信は石油輸出国機構(OPEC)および石油業界の複数 の関係者を引用し、イランから「前向きなシグナル」が発信されている と報じた。

ESAIエナジー(マサチューセッツ州ウェイクフィールド)のマ ネジングディレクター、サラ・エマーソン氏は「口先介入がまた出てき た」と指摘。「イランとイラク、サウジは誰もが注目するOPEC加盟 国だ。これらの国から出てくるニュースなら市場は例外なく反応する」 と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物10月限は前日 比69セント(1.46%)高い1バレル=48.10ドルで終了。一時は1.7%安 まで下げていた。ロンドンICEのブレント10月限は80セント (1.6%)高い49.96ドル。

原題:Oil Climbs on Report Iran May Support OPEC Production Freeze(抜粋)

◎欧州株:上昇、PMIが活動拡大示す-鉱業株とエネルギー銘柄高い

23日の欧州株式相場は上昇し、指標のストックス欧州600指数は2 週間ぶり大幅高となった。金属価格の上昇を背景に鉱業株が反発したほ か、経済指標が域内経済の拡大継続を示した。

ストックス600指数は前日比0.9%高の343.60で終了。英豪系BHP ビリトンと英アングロ・アメリカンを中心に鉱業株が上げ、業種別19指 数の中で上昇率首位となった。中国の鉄鉱石価格は2週間ぶり高値を付 けた。IHSマークイットが発表した8月のユーロ圏総合購買担当者指 数(PMI)速報値は53.3と、7カ月ぶりの高水準に達した。この日の 指数構成銘柄の出来高は30日平均を18%下回った。

CMCマーケッツの市場アナリスト、マイケル・ヒューソン氏(ロ ンドン在勤)は「そこそこ反発した。資源銘柄と一部経済データがまず まずの内容だったことが主因だ」と発言。「今朝の発表のうち、これま での相場上昇が脅威にさらされていることを示すものは実際何もなかっ た」と付け加えた。

石油・ガス銘柄も上昇。フランスのトタルとイタリアのENIの上 げが目立った。イランが増産凍結に向けて他の産油国と協調することに 姿勢を前向きにした可能性があるとの観測から、原油相場が一時の下げ から上げに転じたことが背景にある。

原題:Europe Stocks Climb as Miners Rebound and PMI Data Show Growth(抜粋)

◎欧州債:イタリア債、対独債スプレッド拡大-国民投票めぐり不透明感

23日の欧州債市場ではイタリア国債が下落し、ドイツ国債に対する 利回り上乗せ幅(スプレッド)がここ2週間で最大となった。レンツィ 首相の進退をめぐる不透明感が、イタリア国債への重しとなっている。

イタリア10年債のドイツ国債に対するスプレッドは今月15日に4カ 月ぶりの低水準まで縮小したが、その後拡大に転じた。景気低迷に見舞 われ、銀行危機に直面しているイタリアでは、レンツィ首相が憲法改正 の是非を問う国民投票に向かっている。同首相は否決の場合には辞任す る意向だ。

キャンター・フィッツジェラルドの債券ストラテジスト、オーウェ ン・カラン氏(ダブリン在勤)は、イタリアの国民投票が「より注目さ れ始めた」とし、投票日が近づくにつれ「さまざまな事態に備えた動き が始まるだろう」と続けた。

ロンドン時間午後4時25分現在、イタリア10年債利回りは前日比3 ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.13%。同国債(表 面利率1.6%、2026年6月償還)価格は0.255下げ104.355。

欧州債の指標とされるドイツ10年債利回りはほぼ変わらずのマイナ ス0.09%。イタリア国債とのスプレッドは122bp。一時は124bpまで 拡大し、8日以来の大きさとなった。

原題:Italy’s Bonds Lag Germany by Most in 2 Weeks as Referendum Looms(抜粋)

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