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中国の好業績銀行、成長秘訣はシャドーレンディング-今後のリスクか

  • 唐山銀行の利益は2年で436%増、資産は14年初めから約400%拡大
  • 理財商品など使った資産拡大は「リスク上の蜃気楼」と賀烜来氏

中国で最も業績が良い銀行は景気が低迷する東北部の都市にある。工業地帯の高層ビル群の骨組みはむき出しで、雑草は伸び放題になっている。まるでゴーストタウンのようだ。

  製鉄所は何万人もの労働者を解雇した。工事現場ではクレーンが動いておらず、窓が割れた無人の建物のガラス製ドアは汚れている。クモの巣が張っているため、取り払わなければ中に入れない。2014年11月から滞納されている賃料の支払いを求める地元政府の警告もあった。

  だが、その都市にある唐山銀行の財務諸表からはそうした現実はほとんど見えない。むしろ同行は156の国内金融機関の中で成長が最も著しく、不良債権比率は最低の0.06%に過ぎない。2年間で利益は436%増となり、資産は1779億元(約2兆6800億円)と14年初めから約400%膨らんだ。

  主たる原動力はシャドーレンディングだ。唐山銀は、貸出残高に表れない裏技を使って成長を遂げている中・小規模銀行の最も顕著な例だ。将来に経営破綻や救済、流動性ショックをもたらし中国と世界の市場を揺るがしかねない不透明なリスクの温床になっている。

  コメルツ銀行のシンガポール在勤アナリスト、賀烜来氏は小さめの銀行が資産運用や理財商品を含むいわゆる「投資債権」を活用して資本増強や貸倒引当金を積み増さずに融資を伸ばしていることについて、「リスクの上に構築された蜃気楼だ」と指摘。「こうした銀行の本当の資産の質を見極めるのは難しい」と話す。

  こうした形態のシャドーレンディングは広範囲に及んでいる。ムーディーズ・インベスターズ・サービスが26行を対象に実施した調査では、12年以降で一連の金融商品の利用が4倍に増えたことが分かった。中・小規模の銀行がそのかなり大きな割合を占めている。

  国際通貨基金(IMF)の推計によれば、中国の銀行は昨年末時点でシャドークレジット商品を2兆3000億ドル(約230兆円)相当保有。UBSグループはあまり知られていない一部の銀行がすでに密かに救済されていると明かした。

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稼働停止中の唐山の製鉄所

26: Machinery sits idle

原題:China’s Best Bank Called a ‘Mirage’ Built on Murky Shadow Loans(抜粋)

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