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【インサイト】ヘッジファンドのバケツ、穴開けたのは実は特定の戦略

ヘッジファンド業界の資産流出を引き起こしているバケツの穴については既にお聞きだろう。

  注目に値するのは、その流出は業界全体からというよりもむしろ、ある特定の戦略を追求するヘッジファンドからという事実だ。その戦略とは、株価上昇期待の銘柄を買いつつ下落が見込まれる銘柄は売るロング・ショートだ。ユーリカヘッジによると、業界全体から5-7月に投資家が引き揚げた資金は計207億ドル(約2兆700億円)。同じ期間にロング・ショート戦略のファンドからは184億ドルが流出、その額は7月だけで66億ドルだったとみられる。 

Long and Short of It

Hedge funds that bet on stocks expected to both rise and fall are bearing the brunt of redemptions

Source: Eurekahedge

  ヘッジファンド業界で株式のロング・ショートは最大の戦略であり、その運用資産は業界全体の2兆2500億ドルのうち8000億ドル近くを占める、とユーリカヘッジは見積もる。しかも、資産の流出ペースが最も速い。運用資産における割合でいうと7月初め時点で0.8%と、ロング・ショートの次に投資家資産の引き揚げが大きかったマクロ戦略の3倍近くだった。

General Images Of Yen Banknotes

一万円札と100ドル札

Photographer: Yuriko Nakao/Bloomberg

  ロング・ショート戦略のパフォーマンスは株の上昇相場が始まった2009年以降は市場全体を下回ったが、過去2回の弱気相場の局面では上回った。このため、いつの日か復活するかもしれないが、容易ではないだろう。 

(このコラムの内容は必ずしもブルームバーグ・エル・ピーの意見を反映するものではありません)

原題:One Strategy Punched a Hole in the Hedge-Fund Bucket: Gadfly(抜粋)

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