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ドル・円は99円台後半、米早期利上げの不透明感が重し-円高警戒感も

更新日時
  • 午後に一時100円34銭まで戻した後、再び99円台に下げる
  • 東京市場では99円台売り込みにくいムード-外為どっとコム総研

18日の東京外国為替市場では、ドル・円相場が1ドル=99円台後半で推移。米早期利上げをめぐる不透明感がドルの上値を抑えた。

  午後3時40分現在のドル・円相場は99円85銭付近。午前に一時99円65銭まで水準を切り下げ、2営業日ぶりのドル安値を付けた。午後は日本の金融当局からの円高けん制が警戒され、100円34銭まで値を戻す場面も見られた。

  外為どっとコム総研の神田卓也取締役調査部長は、「米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録を受けて流れはどちらかというとドル安方向」とした上で、ドル・円について「基本的には薄商いの中でちょっとしたニュースで値動きが増幅され、100円を起点に上下両方向のストップロスを付けて振れる展開になっている」と説明。午後は日本銀行、金融庁、財務省の情報交換会への期待が手掛かりになったとし、「東京市場では99円台は売り込みにくいムードになってきている」と言う。

ドル・円相場の推移

  日銀、金融庁、財務省はこの日の午後1時50分から国際金融資本市場にかかる情報交換会合を開催。浅川雅嗣財務官は同会合後に記者団に対し、投機的な動きがないかどうか絶えず注視していると述べ、投機的な動きがあれば適切な措置を取る姿勢を示した。

  外為どっとコム総研の神田氏は、「円高をけん制するニュアンスであれば、円安方向の動きもあり得る一方で、特に期待したような内容でなければ、もう一回ドル売りに傾く可能性ある」としていた。

  米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)によると、安倍晋三首相の経済アドバイザーである前内閣官房参与の本田悦朗氏は、日銀が来月の金融政策決定会合で予定している政策の総括的な検証で、今後、金融緩和を縮小する道筋をつけるとの観測を否定。日銀が「大胆な」行動をとる可能性があると話したという。

  17日に公表されたFOMC議事録の内容を受けて、同日の米国債相場は上昇。10年債利回りは1.55%に低下した。東京時間に一時101円台を回復したドル・円相場は100円割れ寸前の水準まで値を下げた。

7月会合のFOMC議事録はこちらをクリックしてください

  三菱東京UFJ銀行経済調査室の栗原浩史チーフ米国エコノミスト(ニューヨーク在勤)は、FOMC議事録について、「不透明感、短期的なリスクはなくなったわけだが、次の利上げをどうするかということに関しては議論がまとまっていない、もう少し様子をみていくということが示された」と指摘。「利上げに対して消極的な人が以前に比べて増えてきたので、ばらつきが拡大している」と言い、「次回の利上げが近づいて、現実的になってこないと、ドルはなかなか上がりづらい」とみる。

  ムーディーズ・インベスターズ・サービスは、米国の2016年国内総生産(GDP)成長率予想を2.0%から1.7%に下方修正。日本の経済成長率は16年が0.7%、17年は0.9%と予測。従来予想はいずれも0.4%だった。

  三井住友信託銀行アーケット金融ビジネスユニットの細川陽介為替セールスチーム長は、「ムーディーズによる米成長見通しの引き下げも、タイミング的に売り材料視されたもよう」と言う。

  18日に発表された7月の日本の貿易収支は5135億円の黒字と、2カ月連続の黒字となった。ブルームバーグまとめた市場予想の中央値では2732億円の黒字が見込まれていた。

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