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イーレックス:風力発電事業への参入検討、買収を柱に-自社電源拡大

  • 今期純利益は計画を「若干超える」可能性も-電力の市場価格下落で
  • 9月にも新規のバイオマス発電所事業の投資を決定

新電力のイーレックスは、再生可能エネルギーを活用した発電量を拡大するため、既存の設備の買収などで風力発電事業に参入することを検討している。主力の自社電源としてバイオマス発電所の建設も進めており、来月にも同社として4カ所目のバイオマス発電所の投資を決定する見通しだ。

  イーレックスの本名均社長は16日のブルームバーグのインタビューで、風力発電所は計画の決定から運転開始までに7-8年程度とバイオマス発電所の倍以上の期間が必要になる場合もあり、自社での建設よりも既存事業の買収という手法を軸に参入を検討していることを明らかにした。燃料を必要としない風力発電設備を約100メガワット(10万キロワット)程度確保し、バイオマスに集中している現在の電源構成を分散する。

  政府は再生可能エネルギー由来の電力を一定価格で買い取ることを電力会社に義務づけた固定価格買い取り制度などを通じ、風力やバイオマスなどの大幅な導入拡大を目指している。ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンスによると、2015年のバイオマス発電の導入量は過去最高の339メガワットに達し、今後も高水準の新規開発が続く見通しとなっている。

  イーレックスは7月、太平洋セメントの大船渡工場に国内最大規模となる75メガワットのバイオマス発電設備を共同で建設し電力を販売する計画を発表。本名氏によると、福岡県豊前市で九州電力子会社と検討を進めている75メガワット規模のバイオマス発電事業についても、早ければ来月にも投資を決定する見通し。さらに、沖縄県内など2カ所で計150メガワット規模のバイオマス発電設備建設の検討を進めているという。

  イーレックスは15年度の販売電力量の約2割を日本卸電力取引所から調達。市場価格の低迷による原価削減効果などにより、16年4-6月期の純利益は4億9700万円と、前年同期の約5倍増となった。今期(17年3月期)純利益見通しは14億2600万円に据え置いたものの、本名氏は計画の水準を「若干超えるかもしれない」と上振れの可能性を示した。ブルームバーグが集計したアナリスト3人の純利益予想の平均は15億2000万円となっている。

  株主還元に関しては、本名氏は「長期にわたって投資もしていくし、その意味では今までの配当25円は維持していきたい」と述べた。同社は今期の年間配当予想を1株当たり25円としている。

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