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ドル・円反発、FOMC議事録期待や円高けん制発言で一時101円台

更新日時
  • 午後に101円17銭まで戻す、前日の海外で99円54銭と6月24日来安値
  • 基本的には経済指標次第、ドルの上値は限られる-しんきんAM

17日の東京外国為替市場では、ドル・円相場が反発。早期利上げの可能性に言及した米地区連銀総裁の発言を受けて、前日までのドル売りの流れが一服し、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録の発表を前に一時1ドル=101円台を回復した。

  午後3時41分現在のドル・円は100円94銭前後。前日の海外市場では米早期利上げは困難との見方を背景に一時99円54銭と英国が欧州連合(EU)離脱を選択した6月24日以来の水準までドル安・円高が進んだ後、9月の利上げはあり得るとのニューヨーク連銀総裁の発言を受けて100円台前半を回復した。この日の東京市場では日本の通貨当局からの円高けん制発言もあり、ドル買い・円売りが優勢となり、午後には一時101円17銭まで値を戻した。

  しんきんアセットマネジメントの加藤純シニアファンドマネージャーは、ドル・円の上昇について、FOMC議事録の発表を前に「超短期的なショートポジションの巻き戻しがあったのかもしれない」と説明した上で、議事録はタカ派な期待があるかもしれないが、基本的には経済指標次第というところは変わらず、ドルの上値は限られると予想。半面、「浅川財務官の発言もショートカバーのきっかけとして意識されており、すぐに下値を拡大していく感じはしない」と語った。

ドル・円相場の推移

  米連邦準備制度理事会(FRB)はこの日、7月26、27日開催分のFOMC議事録を公表する。同会合後に発表された声明では「経済見通しへの短期的なリスクは後退、労働力の活用が一定の増加を示した」と指摘、利上げに向けて状況が改善されているとの見方を示唆していた。

  ニューヨーク連銀のダドリー総裁は16日、FOXビジネス・ネットワークとのインタビューで、「追加利上げが適切となる時期にじわじわと近づいている」と述べ、市場は利上げの可能性を過小評価していると警告した。アトランタ連銀のロックハート総裁はテネシー州ノックスビルでの講演で「年内に少なくとも1回の政策金利引き上げが適切になるかもしれない」と発言。講演後には9月の利上げの可能性を排除しないと記者団に語った。

  フェデラルファンド(FF)金利先物市場動向に基づくブルームバーグの算出によると、年内の米利上げの確率は51%。先週末には米小売売上高の下振れを受け、42%に低下していた。9月の確率は22%で、先週末は16%だった。

  上田ハーロー外貨保証金事業部の小野直人氏は、議事録がタカ派色が強かった場合は、利上げを織り込む動きが強まり、ドル高の流れに回帰するとみられるが、株安が投資家のリスク許容度低下につながれば、ドル・円の上値は重くなると予想。逆に利上げまでには余裕があると受け止められれば、「ドル売りが再燃してドル・円は99円トライも見通せる」と指摘した。

  この日はセントルイス連銀のブラード総裁が講演する。同総裁は今年のFOMC投票メンバーで、米経済と金融政策について話す予定。

  浅川雅嗣財務官は17日、為替相場について、激しい動きあれば対応せざるを得ないと記者団に語った。同財務官は円が99円台に急伸した16日夜にも、薄商いの中で投機的な動きがないかを強い緊張感を持って注視していると発言した。

  HSBC証券債券営業本部の城田修司マクロ経済戦略部長は、「最近のG20や米当局の発言をみると、為替介入をけん制するような発言が目立つので、よほど無秩序あるいは急激な円高でない限りは実弾介入は難しく、口先にとどまってしまうのではないか」と予想。その上で、米国の年内利上げの可能性は「あることはある」が、強力なドル高材料にはなりにくく、日本銀行の金融緩和の限界が意識されやすい中、「年内いっぱいをみると一段の円高になる可能性が高い」と語った。

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