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8月16日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:円、今年2度目の100円突破-介入ないとの見方が有力

16日のニューヨーク外国為替市場では円が上昇。対ドルで一時、年 初来で2度目となる1ドル=100円の節目を突破した。日本当局が一段 の円上昇を阻止することはないとの見方が強まっている。

三菱東京UFJ銀行とモルガン・スタンレーのストラテジストは円 が対ドルで年初来20%の上げをさらに伸ばすとみている。財務省の浅川 財務官は商いが薄い中で、投機的な動きがないかを強い緊張感を持って 注視していると述べた。

みずほ銀行(ロンドン)のヘッジファンドセールス責任者、ニー ル・ジョーンズ氏は「1ドル=90円付近まで口先介入が一段と強まるだ ろう。実弾介入の形も見られる可能性がある」と述べた上で、「今の水 準で単独介入を実施する可能性は非常に小さい」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、円は対ドルで0.9%上昇して1ド ル=100円28銭。一時は6月24日以来の高水準となる99円54銭をつけ た。この前日に英国が欧州連合(EU)離脱を選択していた。

三菱東京UFJ銀行のストラテジスト、リー・ハードマン氏は日本 のインフレ期待が後退したことも円上昇を支えたと指摘。モルガン・ス タンレーのハンス・レデカー氏はインフレ見通しの後退が日本国債の投 資妙味を高めたと述べた。

青山学院大学教授の榊原氏は今月1日のインタビューで、100円を 突破すると「すーっと行く可能性がある。90-100円のレンジになる可 能性がかなり高い。最初は95-100円だが、95円を切る局面もあり得な いことではない」と述べた。

前回、日本の当局が介入したのは2011年。この時は円が対ドルで一 時75円35銭まで上昇した。

原題:BOJ Firepower Falls Short as Currency Market Dares Japan to Act(抜粋)

◎米国株:S&P500種、2週間ぶり大幅安-米当局者のタカ派発言で

16日の米株式相場は前日に付けた最高値から反落。米経済が利上げ に耐えられるほど強くないとの懸念を背景に、米金融当局者からのタカ 派発言を受けて売りが優勢となった。

S&P500種株価指数は前日比0.6%安の2178.15で終了。2週間ぶ りの大幅安となった。ダウ工業株30種平均は84.03ドル(0.5%)下落 の18552.02ドルで終えた。

ニューヨーク連銀のダドリー総裁は、金融当局が9月にも利上げに 動く公算があると指摘。市場は利上げの可能性を過小評価していると警 告した。

ジョーンズトレーディング・インスティテューショナル・サービシ ズのグローバル市場ストラテジスト、ユーセフ・アッバシ氏は「ダドリ ー総裁は利上げ観測をしっかりと維持しておきたいのだろう。雇用関連 の指標は一部で強い内容があったが、その他の指標はなお弱い。小売売 上高やインフレ指標は最近、失望を誘った。それが現実だ。雇用指標の 改善が続けば、12月までに利上げが実施される可能性はある」と述べ た。

10年債利回りが1.57%を超える中、通信サービス株と公益事業株が 下げが目立った。産業用ガスメーカー、ドイツのリンデとの合併観測か ら同業の米プラクスエアが3月以来の大幅高。モルガン・スタンレーは 7カ月ぶり高値。物言う株主(アクティビスト)ファンドとして知られ る米バリューアクト・キャピタル・マネジメントが2%保有しているこ とが明らかになり、買いが膨らんだ。

ロング・ショート戦略のヘッジファンドの純株式保有は過去3カ月 にわたり増加。買い持ちは売り持ちを22.7ポイント上回っている。これ はクレディ・スイス・グループがデータを取り始めた2009年以降の97% の期間における数値を上回っている。また市場全体の空売り指標は4年 ぶりの大幅な縮小。空売りが目立つ銘柄が買い戻され、前日にS& P500種は7月上旬以降で10度目の最高値更新となった。

ファンドは強気相場入りして以降毎年、リターンがS&P500種全 体を下回る産業の買い支えに走っている。ウォール街のストラテジスト が下落を予想し、個人投資家が株式ファンドから資金を引き揚げる中 で、株価が底堅さを保っている理由にこれらファンドの買いが挙げられ る。バークレイズの調査によれば、買い戻しや株式先物関連の買いに絡 んだ購入額は3月以降、1200億ドルに増加。主な株価指数が年初来安値 から20%近く戻す背景となった。

クレディ・スイスのアナリスト、マーク・コナーズ氏(ニューヨー ク在勤)は「信じられないことだが、ファンドは買い戻しを強いられ、 ロングを積み増した。上昇基調に参加せざるを得ない状態だ」と語っ た。

ヘッジファンドは株式の買い越しを4月末に付けた年初来の最低で ある20%から拡大している。商品先物取引委員会(CFTC)がまとめ たデータによると、大口投機家のS&P500種先物の持ち高は数カ月の スパンで売り越しから買い越しに反転し、買越幅は3年ぶりの高水準と なった。

原題:Hedge Funds Relinquishing Shorts as S&P 500 Hovers Around Record(抜粋)

◎米国債:下落、NY連銀総裁が9月利上げの可能性を指摘

16日の米国債相場は下落。一時の上げから反転した。ニューヨーク 連銀のダドリー総裁が9月の利上げもあり得るとの認識を示したほか、 債券市場のバリュエーションが「伸長」しているようだと指摘したこと が背景にある。

2年債と10年債の利回りは2日連続上昇。ダドリー総裁はこの日、 FOXビジネス・ネットワークとのインタビューで「追加利上げが適切 となる時期にじわじわと近づいている」と述べた。

キャンター・フィッツジェラルドの金利ストラテジスト、ジャステ ィン・レデラー氏は「ダドリー総裁の発言が市場に影響したのは間違い ない」と指摘。年内1回の利上げについては「市場はまだ織り込んでい ない」としたものの、「多くの人は予想している」と加えた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーのデータによれば、ニューヨ ーク時間午後5時現在、金融政策に最も敏感な2年債の利回りは前日比 2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の0.75%。同年債 (表面利率0.75%、2018年7月)価格は100。

10年債利回りは2bp上げて1.57%。

米国債相場は、朝方発表された消費者物価指数(CPI)を手掛か りに一時上昇する場面があった。7月のCPIは前月比ほぼ変わらず。 市場でも横ばいが見込まれていた。

JPモルガン・チェースの調査によれば、15日までの1週間におけ る米国債に対するネットロングのポジションは、6月20日以降で最大。

原題:Treasuries Fall as Fed’s Dudley Warns of Rate-Hike Complacency(抜粋)

◎NY金:続伸、2週間ぶり大幅高-株価やドルの下落で買い強まる

16日のニューヨーク金先物相場は続伸。2週間ぶりの大幅高となっ た。株価とドルの下落を背景に、金に買いが集まった。

BMOキャピタル・マーケッツの商品トレーディング担当ディレク ター、タイ・ウォン氏は「原油が高値に戻りつつあることやドルが下落 していることで、金の強気なセンチメントが回復した」と電子メールで 述べた。

ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前日 比0.7%高の1オンス=1356.90ドルで終了。2日以来の大幅上昇となっ た。

銀先物9月限は0.1%上げて19.874ドル。ニューヨーク商業取引所 (NYMEX)のパラジウムとプラチナも値上がりした。

原題:Gold Posts Biggest Gain in Two Weeks as Equities, Dollar Decline(抜粋)

◎NY原油:続伸、5週ぶり高値-産油国会議への期待とドル安

16日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インタ ーミディエート(WTI)先物が続伸し、5週間ぶりの高値で引けた。 ドルの下落と9月の石油輸出国機構(OPEC)非公式協議への期待 で、原油の買いが促された。

みずほセキュリティーズUSA(ニューヨーク)の先物部門ディレ クター、ボブ・ヨーガー氏は「生産枠の設定で合意するかもしれないと の観測が長く続けば、その分価格は支援される」と指摘。「今起きてい ることは偶然の産物ではない」と続けた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は前日 比84セント(1.84%)高い1バレル=46.58ドルで終了。終値ベースで 7月12日以来の高値。ロンドンICEのブレント10月限は88セント (1.8%)上昇の49.23ドル。

原題:Oil Rises to Five-Week High on Freeze Optimism, Weakening Dollar(抜粋)

◎欧州株:ストックス600、2週ぶり大幅安-ユーロ高で輸出銘柄安い

16日の欧州株式市場は、ユーロ高を背景に輸出関連銘柄を中心に値 下がりした。指標のストックス欧州600指数は2週間ぶりの大幅安。

米利上げ観測後退に伴うドル安・ユーロ高の動きから、業種別指数 の中で自動車関連銘柄が大きく下げた。ドイツのフォルクスワーゲン (VW)の優先株は1.7%安。フランスのルノーと、プジョーシトロエ ングループ(PSA)も売られた。独エーオンを中心に公益事業株も値 下がり。一部事業を新会社ユニパーに切り離した同社は資本増強と減配 が必要になると、UBSグループが指摘した。

ストックス600指数は前日比0.8%安の343.32で終了。これは2日以 来の大きな下げ。欧州経済研究センター(ZEW)がまとめた8月の独 景況感が持ち直したことを受け、同指数は一時下げをほぼ消す場面もあ った。この日の出来高は30日平均を30%下回った。

クオニアム・アセット・マネジメント(フランクフルト)で株式取 引部門のアソシエートディレクターを務めるゼーレン・シュタイナート 氏は、「上値は重い」とし、「米当局が年内に利上げする確率がさらに 下がった。英国の欧州連合(EU)離脱選択はもう材料ではなく、決算 シーズンも終わった。中央銀行が供給する割安なマネーが相場動向を左 右しており、ドイツ10年債利回りは極めて低い。こうした状況が今後ど のくらい続くかわからない」と語った。

ドイツのDAX指数は0.6%下落。前日に年初来の下げをほぼ消し た。英FTSE100指数は0.7%下げた。経済統計で7月に物価上昇圧力 が高まったことが示され、これを手掛かりにポンドが上昇した。

原題:European Stocks Post Biggest Drop in Two Weeks as Carmakers Fall(抜粋)

◎欧州債:スペイン債リターン、ユーロ参加国で首位-ECB頼み

16日の欧州債市場では、スペイン国債の過去3カ月のリタ-ンがユ ーロ参加国の中で最高となっている。欧州中央銀行(ECB)の国債購 入プログラムが政治混乱から同国債を守っている格好だ。

英国が国民投票で欧州連合(EU)離脱を選択したことを受け、 ECBが月額800億ユーロの国債購入プログラムの期限を2017年3月以 降に延長するとの観測が高まった。これが国債利回りを押し上げ、イタ リアやスペインなど高利回りの国債へと投資家らを駆り立てた。両国は 政治混乱と銀行界の危機に見舞われているものの、国債需要はほとんど 影響を受けていない。

ラボバンク・インターナショナルの金利ストラテジスト、リン・グ レアムテーラー氏(ロンドン在勤)は「ECBの緩和拡大への期待」が 国債の支援要因だとし、「国特定のリスクに関して言えば、ECBが講 じた措置によりかなり守られているようだ」と語った。

ブルームバーグ世界債券指数によれば、スペイン国債の過去3カ月 のリターンはプラス4.8%と、ユーロ参加国の中で最高。これに対し、 イタリアはプラス3.8%、ドイツは2.2%だった。

ロンドン時間午後3時23分現在、スペイン10年債利回りは前日比5 ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の0.98%。11日に は0.913%まで下げ、過去最低を記録。同国債(表面利率1.95%、2026 年4月償還)価格はこの日、0.445下げ108.905。5年物利回りはこれま での最低となる0.097%まで低下する場面もあった。

欧州債の指標とされるドイツ10年債利回りは3bp上昇のマイナ ス0.04%。

原題:Spain’s Bonds Outperform Peers as ECB Masks Domestic Crises(抜粋)

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