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債券下落、5年入札に向けた売りやオペ結果で-金融政策不透明との声

更新日時
  • 先物は18銭安の151円33銭で終了、長期金利マイナス0.08%に上昇
  • 残存期間「10年超25年以下」の日銀オペ結果が弱め-SMBC日興

債券相場は下落。米国債相場が早期利上げ観測を背景に下げた流れを引き継いだことに加えて、日本銀行の金融政策の先行き不透明感が強い中、5年債入札を翌日に控えた売りや国債買い入れオペの結果が相場の押し下げ要因となった。

  17日の長期国債先物市場で中心限月9月物は前日比1銭安の151円50銭で取引を開始し、いったん151円34銭まで下落。午後に入って下げ幅を拡大し、一時24銭安の151円27銭まで下げた。結局は18銭安の151円33銭で引けた。

長国先物の日中取引推移

  SMBC日興証券の竹山聡一金利ストラテジストは、「米債安で上値が重い展開。明日に5年債入札を控えていることも背景にある。一方、30年債はしっかり」と述べた。日銀買い入れオペの結果については、「10年超25年以下が少し甘め。来週の20年債入札に向けて調整の動きが出たのだろう」と分析した。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の343回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より1ベーシスポイント(bp)高いマイナス0.09%で開始し、その後はマイナス0.08%まで上昇。新発5年物128回債利回りは1bp高いマイナス0.165%で始まった後、一時マイナス0.155%を付けた。

  超長期債はまちまち。新発20年物157回債利回りは一時2bp高い0.29%と10日以来の高水準を付けた。一方、新発30年物51回債利回りは0.5bp低い0.355%に低下している。

  日銀が実施した今月6回目の長期国債の買い入れオペの結果によると、残存期間「5年超10年以下」と「25年超」の応札倍率が前回から小幅低下し、「10年超25年以下」は上昇した。

  岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、「これだけ不透明感が強い中で積極的に動いている投資家もいないだろう」と指摘。「前日は流動性供給入札不調で超長期が売られた一方、中短期はしっかり。前々日は週末の報道を受けたマイナス金利深掘り観測の後退で中短期が売られたが、超長期はしっかりだった。結局、先行きの不透明感が強いので、レベルやカーブ形状をなかなか想定しづらいのが今の状況」と述べた。

5年債入札

  財務省は18日に5年利付国債の価格競争入札を実施する。128回債のリオープン発行で、表面利率は0.1%に据え置かれる見込み。発行予定額は前回と同額の2兆4000億円程度となる。

  5年債入札について、SMBC日興証の竹山氏は、「目線が定まっていないので積極的という感じではなさそう。ただこのゾーンにオペは月内3回残っているのである程度は吸収可能だと思う。入札をこなしながら目線が定まっていくのではないか」と述べた。

  岡三証の鈴木氏は、「マイナス金利の深掘りが難しいとの見方ですでに利回りが上昇している」と指摘。「国債買い入れ量の変更がなければ、これ以上利回りが上昇する必要もないが、懸念は残っている状態なので、やや慎重にならざるを得ない」としながらも、「9月の日銀会合で量を縮小することはさすがにないとの見方が優勢なら、海外投資家の買いも含めて、そこそこしっかりした入札になるのではないか」と言う。

  16日の米国債相場は下落。ニューヨーク連銀のダドリー総裁が9月の利上げもあり得るとの認識を示したことが重しとなった。米10年債利回りは前日比2bp上昇の1.57%程度となった。

  岡三証の鈴木氏は、「米国経済はそんなに強くないとの見方が強まり、利上げ時期が9月だろうが12月だろうが、どんどん利上げが進む環境ではないとの前提で為替相場もドル安・円高方向に動いている。米国債のカーブはフラット化しているが、その流れに変わりはないだろう」と分析した。

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