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8月12日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル下落、米統計内容が弱く利上げ観測後退

12日のニューヨーク外国為替市場でドルが下落。米経済統計の内容 が予想より弱かったことから、この先数カ月間に米金利が引き上げられ るとの見方が後退した。

ドルは対ユーロと対円で下落。米小売売上高が市場予想に反して前 月比で横ばいにとどまったほか、生産者物価指数は低下した。市場では 年内利上げの確率が42%として織り込まれているが、今週初めには50% に近かった。

シティグループのG10外為戦略のグローバル責任者、スティーブ ン・イングランダー氏は「2週間前には実質国内総生産(GDP)の発 表で『明かりが消えた』と思ったが、米雇用統計の内容を受けて再び明 かりがともった。そしてきょう、また消えた」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ブルームバーグ・ドル・スポット 指数は約0.1%低下。年初来では4.5%下げた。ドルは対ユーロで0.2% 安の1ユーロ=1.1162ドル、対円では0.7%安の1ドル=101円30銭。

市場参加者は今月ワイオミング州ジャクソンホールで予定されてい るイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演に注目してい る。次回の連邦公開市場委員会(FOMC)声明は9月21日に発表され る。

原題:Dollar Falls to Post-Brexit Low as Economic Data Curb Fed Bets(抜粋)

◎米国株:小幅安、経済指標が低調で最高値から下げる

12日の米国株式相場は小幅下落。経済指標は低調で、株式を買い進 む手掛かりが乏しかった。

銀行株が下落。米国債利回りの低下を受けて、業績改善への楽観が 弱まった。米金融当局が利上げを急いでいないとの観測が背景にある。 医薬品株はヘルスケア株指数の重しになったほか、素材株は5週間ぶり の大幅安。一方、原油の続伸に伴いエネルギー株は値上がり。小売りの ノードストロムは8%急伸した。四半期利益が予想を上回った。

S&P500種株価指数は前日比0.1%安の2184.05。ダウ工業株30種 平均は37.05ドル(0.2%)下落の18576.47ドル。S&P500種とダウ平 均は前日、最高値を更新していた。ナスダック総合指数はこの日0.1% 高で、2日連続の最高値更新となった。

ハートフォード・ファンズ・インベストメント・コンサルティン グ・グループの責任者、トム・シオメーズ氏は「市場は夏を通してずっ と現状に甘んじてきた」と指摘。「ここまでは良いニュースが圧倒的多 数を占めていたというより、本当に悪いニュースがあまりなかったにす ぎない。きょうの指標は全般的に予想を下回ったが、あまり反応は見ら れない。市場は眠っているようだ」と述べた。

7月の米小売売上高は前月からほぼ変わらず。自動車・同部品の売 上高が伸びたものの、それ以外の項目は総じて低調だった。自動車を除 く小売売上高は1月以降で最も落ち込んだ。7月の米生産者物価指数は 市場の予想外に低下し、昨年9月以来の大幅なマイナスとなった。

決算シーズンが終わりに近づき、米経済成長の力強さや米金融当局 の次の政策ステップを見極めるため、投資家の焦点は経済指標に移って いる。7月の小売売上高や生産者物価指数に加え、12日発表された8月 の米消費者マインド指数は前月から上昇したものの、市場予想を下回る 伸びにとどまった。

S&P500種の業種別10指数ではエネルギーが0.7%高。原油相場は 週間ベースでは4月以降で最大の値上がりとなった。生活必需品 は0.3%上昇。一方、素材は1.2%安、資本財・サービスや金融も値下が りした。

ダウ・ケミカルは2.4%、合併相手のデュポンは1.9%それぞれ下落 し、素材株全体を押し下げた。両社合併に関する審査は一段と厳格化し ている。

銀行株が下げ、金融株全般を圧迫した。地銀が軟調で、ハンティン トン・バンクシェアーズやキーコープが大きく下げた。

エクソンモービルは1.3%高と、過去6営業日では5日目の上昇。 マラソン・オイルやサウスウェスタン・エナジーも値上がりした。

ヤフーは4.1%上げて、14カ月ぶりの高値となり、ナスダック指数 の上昇を支えた。アリババ・グループ・ホールディングは7.1%上昇し た。

原題:U.S. Stocks Slip From All-Time Highs Following Lackluster Data(抜粋)

◎米国債:反発、経済指標が予想を下回り-利上げ観測後退

12日の米国債相場は反発。10年債利回りは2週間ぶりの大幅な低下 となった。7月の米小売売上高と生産者物価指数(PPI)が予想を下 回ったため、年内の利上げ観測が後退し、買いが膨らんだ。

金融政策に最も敏感な2年債利回りも低下した。7月の小売売上高 は前月からほぼ変わらず。7月のPPIは市場の予想外に低下し、昨年 9月以来の大幅なマイナスとなった。

国連フェデラル・クレジット・ユニオン(UNFCU)の最高投資 責任者、クリストファー・サリバン氏は「両統計とも予想よりかなり悪 かった。米国債は全年限で堅調になっている。米国債が示す価値に対し てなお需要はある」と述べた。

5日に発表された7月の雇用統計が予想を上回り、利回りが上昇し て以降、米国債に対する需要は回復している。今週実施された3回の中 長期債入札はいずれも旺盛な需要を集めた。10日の10年債入札(発行 額230億ドル)では落札利回りが4年ぶりの低水準となり、9日の3年 債入札では需要が年初来で最高だった。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーのデータによれば、ニューヨ ーク時間午後5時現在、10年債利回りは前日比5ベーシスポイント(b p、1bp=0.01%)低下の1.51%。一時は1.48%まで低下した。同年 債(表面利率1.625%、2026年8月償還)価格は99 7/8。

2年債利回りは4bp低下の0.71%。

ブルームバーグがまとめた金利先物市場の動向によれば、9月の利 上げ確率はわずか16%。11日は22%、1週間前は26%だった。年内に関 しては利上げよりも金利維持の確率の方が高い。

米金融当局は今年の利上げ見通しを2回下方修正した後、年内1回 の利上げを見込んでいる。サンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁 は11日、年内の利上げは正当化されるとの見解を示した。

原題:Treasuries Surge as Tepid U.S. Data Push Traders to Reprice Fed(抜粋)

◎NY金:下落、テクニカル指標が上昇失速を示唆

12日のニューヨーク金先物相場は下落。予想を下回る米経済指標で 米利上げへの論拠が弱まったとの見方から、金はいったん上昇したもの の、2日につけた3週間ぶり高値を抜けられなかったことから売りが優 勢になった。週間ベースでは過去2カ月余りで初の2週連続安。トレー ディング・セントラルのシニアテクニカルアナリスト、ゲーリー・クリ スティー氏によれば、テクニカル指標では価格への下落圧力が示唆され ている。

ロング・リーフ・トレーディング・グループ(シカゴ)のチーフマ ーケットストラテジスト、ティム・エバンス氏は電話取材で、「朝方の 勢いは失われた」と指摘。「朝方の上昇を促した買い手の多くが途中で 降参した。相場はレンジの前半に戻ってきた」と述べた。

ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物は前日比0.5%安 の1オンス=1343.20ドル。小売売上高と生産者物価指数の発表後には 一時は0.9%上昇する場面もあった。

銀先物も下落。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のパラジウ ムとプラチナも値下がりした。

原題:Gold Investors Surrender to Charts Showing Rally Losing Steam(抜粋)

◎NY原油:続伸、週間で大幅高-サウジが市場安定に前向き

12日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インタ ーミディエート(WTI)先物が大幅続伸。週間ベースでは4月以降で 最大の値上がりとなった。9月にアルジェで開かれる石油輸出国機構 (OPEC)非公式会議について、サウジアラビアが市場安定のための 行動を協議する可能性を示唆したとの報道が影響している。国際エネル ギー機関(IEA)は11日、今年は需給不均衡の是正が続くとの見通し を示した。

ニューヨークのヘッジファンド、インフラストラクチャー・キャッ プ・アドバイザーズのジェイ・ハットフィールド社長は「40ドル台に持 ち直した後、サウジに関する臆測で買いに拍車がかかった」と指摘。 「原油をショートにしている投資家にとって、サウジが生産削減を発表 するような事態は望ましくない」と続けた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は前日 比1.00ドル(2.30%)高い1バレル=44.49ドルで終了。週間では6.4% の値上がり。ロンドンICEのブレント10月限は93セント(2%)上昇 の46.97ドル。

原題:Oil Rises to Weekly Gain as Saudis Reiterate Wish for Stability(抜粋)

◎欧州株:ストックス600が下落-米小売売上高統計を嫌気

12日の欧州株式相場は下落。米小売売上高がエコノミスト予想に届 かなかったことから、米国経済の先行きをめぐり不安が広がった。

指標のストックス欧州600指数は前日比0.2%安の346.09で終了。資 源銘柄と自動車関連銘柄が安い。7月の米小売売上高は前月からほぼ変 わらずと、エコノミスト予想の0.4%増に届かなかった。週間ベースの 上昇率は1.4%に縮小したものの、11日に英国が国民投票で欧州連合 (EU)離脱を選択して以来の下げを消した。この日の出来高は30日平 均を約39%下回る水準だった。

ロンバー・オディエのストラテジスト、サミー・チャー氏(ジュネ ーブ在勤)は、「米小売売上高は失望を誘う内容で、米経済の強さにつ いてやや不安が広がった」と述べた上で、「欧州株は持ち直すだろう。 数値を吟味すれば、米国の消費は比較的堅調で、欧州経済は何とかしの いでいるためだ」と語った。

デンマークの海運会社APモラー・マースクは3.1%上昇。同社の 4-6月(第2四半期)のEBITD A(利払い・税金・減価償却・ 償却控除前利益)は6億5600万ドルと、予想を上回った。英石油探査会 社タローオイルは4.2%値上がり。バンク・オブ・アメリカが同社の投 資判断を「中立」から「買い」に引き上げたことが好感された。

原題:European Stocks Decline After U.S. Retail Sales as Miners Slide(抜粋)

◎欧州債:スペイン債、週ベースで4週続伸-緩和拡大が後押し

12日の欧州債市場ではスペイン国債が週間ベースで4週続伸し た。11日には10年物利回りは過去最低を更新した。先進国の中央銀行が 量的緩和(QE)を継続したことが背景にある。

イタリア10年債利回りはこの日、約1年ぶりの低水準に低下。英国 が国民投票で欧州連合(EU)離脱を選択したことを一因とした世界的 な緩和拡大が再び注目されたためだ。こうした流れから、欧州中央銀行 (ECB)が7カ月後に終了する1兆7000億ユーロ相当の債券購入プロ グラムを延長する可能性があるとの見方が強まった。

イングランド銀行(英中央銀行)は今週、EU離脱への対応として 量的緩和プログラムを実施。この波及効果でユーロ参加国の国債利回り も低下した。

INGグループ(アムステルダム)のシニア金利ストラテジスト、 マルティン・ファンフリート氏は「英国民投票結果を受けて、ECBが QEプログラムを来年3月以降も継続するとの見方を市場は受け入れ た」と指摘。「これが明らかに周辺国債を支えるだろう。QEプログラ ムが延長されたら、セーフティーネットも長期化する。英中銀がQE策 を講じたことも、周辺国債への間接的な支援材料となった」と語った。

ロンドン時間午後5時現在、スペイン10年債利回りは前日比ほぼ変 わらず。週間ベースでは9ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%) 下げた。11日には0.913%まで下げ、過去最低を記録した。同国債(表 面利率1.95%、2026年4月償還)価格は109.44。

イタリア10年債利回りは前週末比10bp低下の1.04%で、4週連続 の下げとなった。ドイツ10年債利回りは前日比2bp低下のマイナ ス0.11%。週間では4bp下げた。

原題:Stimulus Pushes Europe’s Peripheral Bonds to Fourth Weekly Gain(抜粋)

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