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【日本株週間展望】続伸し1万7000円回復、海外株堅調と為替落ち着き

8月3週(15ー19日)の日本株は続伸し、日経平均株価はおよそ2カ月半ぶりに1万7000円台を回復する見通し。良好な米国経済を映した海外株の堅調に安心感があるほか、為替の落ち着きで企業業績に対する過度の懸念も後退し、買いが入りやすい状況だ。

  国内主要企業の4-6月期決算の発表が終わり、海外の材料や為替動向に市場参加者の関心が移った。7月の米雇用統計で雇用者数の大幅増加や賃金の上昇を確認したことで米国株は最高値を更新、年内の米利上げ観測も再燃しつつある中、ドル・円相場は1ドル=100ー102円台でドルが底堅く推移している。米国では15日に8月の住宅市場指数、16日は7月の住宅着工件数や鉱工業生産、17日は7月の連邦公開市場委員会(FOMC)議事録、18日には景気先行総合指数の発表があり、米経済の堅調さを材料にドル高・円安が進めば、日本株の支援材料になる。

  株式需給面からも下値不安は薄れている。日本銀行は7月会合で決めた新たな金融政策に基づき、午前の取引で安かった4日、10日にこれまでの倍以上となる707億円の上場投資信託(ETF)を買い入れ、相場の持ち直しに一役買った。市場参加者の間では、日銀の存在感から売りづらさを指摘する声が多く、さらに第3週は夏季休暇中の投資家も依然多い見込みで、相場格言が言う「閑散に売りなし」の状況が続く公算は大きい。

Japan Stocks Rally Amid Brexit Turmoil

東証の株価ボード

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  国内では、15日発表の4ー6月期の国内総生産(GDP)速報値の動向が注目されている。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は、前期比年率0.7%増と2四半期連続でプラス成長となる見通し。国内経済への安心感も広がれば、年初来7%近く上げている米国株に対し、なお1割以上安い日本株の出遅れ感は顕著で、海外投資家による見直し買いが進む可能性もある。第2週の日経平均株価は4.1%高の1万6919円92銭と3週ぶりに反発し、6月1日以来の高値を付けた。

≪市場関係者の見方≫

  • アムンディ・ジャパンの浜崎優市場経済調査部長

  「足元で米国経済の好調や為替安定を評価する見方が多く、日本株に資金が流入しやすい環境だ。米国では雇用情勢の改善が消費拡大に寄与するなど、景気に安心感がある。為替市場での過度の円高懸念後退も追い風で、輸出企業の一段の収益悪化リスクも緩和した。日銀のETF買いが需給を下支えするほか、相場安定で海外投資家からの資金流入や年金基金などによるリバランス買いもありそう。日経平均の予想レンジは1万6750円ー1万7500円」

  • 三井住友アセットマネジメントの市川雅浩シニアストラテジスト

  「17日の7月FOMC議事録に注目。年内利上げへの期待でドル高・円安となれば、日経平均は1万7000円をうかがう場面もある。好調な業績見通しを背景とした米国株高基調も支援材料。ただ、積極的に買い進む材料は見当たらず、直近の高値圏にあり、戻り売りも出やすい。26日の米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演まで株式、為替とも方向感が出にくい」

  • いちよしアセットマネジメントの秋野充成執行役員

  「金利の上昇がバリュー株のショートカバーを誘発、指数が上がりやすくなっている。特に国内の金利上昇は、日銀が9月の金融政策決定会合で金融緩和を微調整するとの思惑が背景にある。日経平均が1万7000円を超えれば、ショートカバーを強いられる投資家も出てくるため、一段高もあり得る。決算後のトヨタ自動車株の上昇で、企業業績に対する過度な悲観論が安心感へと変化した。為替も1ドル=90円の円高でなければ、怖さはない」

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