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ヤマハ発:アセアン二輪事業の利益率倍増へ、収益性改善で10%に

更新日時
  • インドネシア依存の1本足打法は既に解消した
  • 為替は中期計画には影響ない-今期はマイナス、事業環境悪くない

ヤマハ発動機の柳弘之社長は、今期(2016年12月期)のアセアン地域の二輪車事業の営業利益率が前期比ほぼ倍増の約10%となる見込みを示した。主力市場のインドネシアでは販売台数が減少しているが、収益性は改善している。前期の利益率は5.7%だった。

  柳氏は9日のインタビューで、アセアン市場の営業利益は高付加価値商品の販売好調などにより、「販売台数が減っても増益が見込める」と述べた。販売台数は今年1ー6月で前年同期に比べ5%減少しているが、営業利益率は同4.3%から7.8%に伸びた。共通プラットフォームを使って低コスト、高収益を実現したスポーツタイプの二輪車「M-SLAZ」やスクーターの「NMAX」などが好調だ。

  同社の二輪車販売の約3割を占めるインドネシア販売は1ー6月に前年同期比で22%減少したが、ベトナムやフィリピンなどの販売が同10-20%増加した。同社のアセアン地域販売はタイとマレーシアを合わせた5カ国。

  三菱UFJモルガンスタンレー証券の杉本浩一アナリストは、ヤマハ発のプラットフォーム戦略や調達コストの低減が利益率向上に効果を上げているという見方を示した。新型モデルの利益率は飛躍的に向上しているとみている。杉本氏の予想では、アセアン二輪車事業の利益率は来期で8.2%。

1本足打法は既に解消

  二輪車販売で一時は全体の4割強を占めていたインドネシアについて、柳社長は「インドネシア依存の1本足打法の状態はすでに解消したと言える」と述べた。アセアン諸国での販売増に加え、インドでは昨年チェンナイ新工場が稼働し、18年には既存2工場と合わせ年間で約250万台の供給能力を持つことになる。インドは世界最大の二輪車市場で「高付加価値帯の販売も増加傾向にある」ことから、新たな収益の柱として「自信が確信に変わりつつある状態だ」と柳氏は語った。

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  ヤマハ発は4日の決算発表で、今期の純利益予想を従来の800億円から600億円に下方修正した。為替変動で営業利益に約500億円のマイナス影響が出る。柳氏は為替影響分をコスト削減などで吸収しきれなかったが、アセアン地域を含めた事業環境は悪くないと捉えており、18年までに会社全体で10%の営業利益率を目指す中期計画の目標には影響がないと述べた。

  為替について柳氏は、3%程度の範囲内での変動には対応が可能とした上で、1ドル=105ー110円のレベルが事業環境として望ましいと述べた。

  12日午前のヤマハ発の株価は一時、前営業日比で2%高の1922円となった。日経平均株価の構成銘柄にシャープと入れ替えでヤマハ発を採用すると発表のあった7月12日の終値からは25%の上昇となった。

(最終段落に株価動向を追加.)
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