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債券上昇、30年入札結果受け買い優勢-金融政策不透明感で超長期重い

更新日時
  • 利回り上昇で押し目買い、警戒しながらという感じ-メリル日本証
  • 日銀が超長期国債金利の低下を志向しない可能性も-SMBC日興

債券相場は先物や10年債主導で上昇。この日実施の30年債入札の結果が市場予想を上回ったことを好感して買いが優勢となった。一方、日本銀行の金融政策に対する不透明感は根強く、ボラティリティの上昇も警戒される中、相対的に超長期ゾーンは戻りが鈍かった。

  長期国債先物市場で中心限月9月物は、前日比9銭安の151円09銭で取引を始め、いったん150円90銭まで下落した。しかし、その後はプラスに転じ、午前は151円42銭まで上昇。午後は入札結果を受けて151円59銭まで水準を切り上げ、結局は35銭高の151円53銭で終了した。

長国先物の日中取引推移

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物343回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より2.5ベーシスポイント(bp)高いマイナス0.03%で開始した。その後は買いが入って3bp低いマイナス0.085%に低下した。

  一方、超長期ゾーンの現物債は上値が重い。新発20年物157回債利回りは1.5bp高い0.335%と4月27日以来の高水準を付け、午後は0.305%まで低下した後、0.31%に戻した。新発30年物51回債利回りは2bp高い0.435%と4月8日以来の高水準まで達した。新発40年物9回債利回りは1.5bp上昇の0.51%と3月末以来の0.5%台に乗せた。

  メリルリンチ日本証券の大崎秀一チーフ債券ストラテジストは、「30年債入札は市場予想を上回るしっかりした結果だった。利回りが上昇し調整したので押し目買いが入った」と指摘した。一方、日銀の金融政策については「先行き不透明感は変らず。このまま買い進まれるかは分からない。ボラティリティが高いので9月の日銀会合に向かって振れるリスクがある。警戒しながらという感じだ」と話した。

  財務省が発表した表面利率0.3%の30年利付国債(51回債)の入札結果によると、最低落札価格は96円50銭と予想中央値(96円40銭)を上回った。小さければ好調さを示すテール(最低と平均落札価格の差)は21銭と前回の75銭から大幅縮小。投資家需要の強弱を反映する応札倍率は3.07倍と前回の2.64倍から上昇した。

  バークレイズ証券の押久保直也債券ストラテジストは、30年債入札について「利回り水準はかなり魅力的になってきた。カーブ上でも超長期セクターは安くなったことに加え、為替ヘッジ付き米債投資と比べても魅力が出てきている」と指摘する。

  メリルリンチ日本証券の大崎氏は、日銀会合が注目される9月について「国債償還があるので金利上昇方向に行くとは限らない。償還資金で金利低下圧力が掛かりやすい。今回の入札で先回りして買っおいても良いという感じだったのではないか」との見方を示した。

「主な意見」と「総括的な検証」

  日銀は前日、7月28、29日に開いた金融政策決定会合での政策委員の「主な意見」を公表。超長期金利低下は年金の割引率低下を通じた企業財務や公的年金などへの悪影響が見込まれるとの意見や、超長期国債は需給逼迫(ひっぱく)で流動性は大きく低下しボラティリティが高まるリスクがあり、国債買い入れの困難度の高まりを象徴といった意見が示された。

  SMBC日興証券の竹山聡一金利ストラテジストは、「日銀が超長期国債金利の低下を志向しない可能性が高まっている」と見方を示した。

  また、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の稲留克俊シニア債券ストラテジストは、7月末の追加緩和をいち早く報じた報道機関がそろって「総括的な検証」における国債買い入れの修正の可能性を報じていることは「意識せざるを得ない」と指摘する。

  バークレイズ証の押久保氏は、「現行政策に肯定的な意見と悪影響を懸念する否定的な意見が明確に分かれており、足元で売られている緩和縮小懸念を裏付ける内容とは言えない」と指摘しながらも、9月の日銀会合における「総括的な検証」は「意見は割れそうだ」と話す。

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