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債券市場の大きな幻想崩れる-米国債利回りも実際はマイナス圏

  • 通貨リスクのヘッジ後のリターンはマイナスに
  • 国外投資家の米国債需要、一変する可能性も

DIAMアセットマネジメントの堰合薫ファンドマネジャーは振り返る。かつて安定したリターンを確保することは単純明快だった。米国債を買えばよかったのだからと。

  日本国債のような低リスク投資に比べ、米国債は昔から相対的に高い利回りを提供してきた。ドル相場の変動に対するヘッジのコストを加味しても、その状況は変わらなかった。

  「為替ヘッジ付きの米国債は国内債の代替投資先として、太古の昔から外債投資の基本だった」と堰合氏は語った。

  その基本は通じなくなった。日本人にとっての米10年債投資は先月、通貨リスクをヘッジした後の利回りがマイナスとなった。この現象は金融危機以来、起きていない。ユーロ圏の投資家はさらに厳しい状況に置かれ、米国債リターンは史上初のマイナス圏に閉じ込められている。

Japanification of Treasuries

  従って日欧をはじめ世界的な低利回り環境で米国債だけが比較的高い利回りを提供できるという概念は、もはや幻想にすぎない。ジェフリー・ガンドラック氏からビル・グロース氏に至るまで、債券バブルを警告する声が各方面から聞かれるなか、米国債に対する外国勢からの記録的な需要は一変する可能性がある。

  ブラックロックの債券担当最高投資ストラテジスト、ジェフリー・ローゼンバーグ氏は「単純な話は受け入れられやすい」と話す。「しかし、タダ飯などない。為替の差異を話さずして利回り格差を単純に話すことは不可能だ」と述べた。

Key Speakers At The UBS CIO Global Forum

ローゼンバーグ氏

Photographer: Patrick T. Fallon/Bloomberg

  米国債の国外投資家保有が過去最高を記録した翌月の4月から、DIAMアセットマネジメントの堰合氏は米国債を敬遠している。その代わりにフランスやイタリアの国債を選好しているのは「欧州の大国で利回りもある程度あり、為替ヘッジのコストも安いからだ」という。

原題:Bond Market’s Big Illusion Revealed as U.S. Yields Turn Negative(抜粋)

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