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8月5日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル上昇、米雇用統計受けて利上げ観測強まる

5日のニューヨーク外国為替市場ではドルが上昇。対ユーロでは一 時、約1週間ぶり高値を付けた。7月の米雇用者の伸びを受け、年内の 利上げ観測が強まった。

ドルは主要通貨に対して値上がりし、週間ベースでは対ユーロで6 月以来の大幅な上げとなった。米労働省がこの日発表した7月の雇用統 計では、非農業部門雇用者数が前月比25万5000人増と、伸びはブルーム バーグがまとめたエコノミスト予想の中央値(18万人増)を上回った。

チャールズ・シュワブ(ニューヨーク)のチーフ債券ストラテジス ト、キャシー・ジョーンズ氏(ニューヨーク在勤)は「当社は長期的に はドルに強気で、今後もその姿勢を続ける」とし、「7月の雇用者数の 伸びで利上げが一層近づくだろう」と続けた。

主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポ ット指数は、ニューヨーク時間午後5時現在、前日比0.3%上昇。ドル は対ユーロでは0.4%高の1ユーロ=1.1086ドル。対円では0.6%上げて 1ドル=101円82銭。対ユーロでは週間では0.8%高で、これは英国が欧 州連合(EU)離脱を選択した国民投票の週以来の高い上昇率に並ぶ。

今回の雇用統計では賃金の伸びも示され、市場予想を大きく下回っ た4-6月(第2四半期)の国内総生産(GDP)を受けて強まった景 気への懸念は緩和されそうだ。

バンク・オブ・ノバスコシアのチーフ為替ストラテジスト、ショー ン・オズボーン氏は「ドルにとっては極めてポジティブなデータだ」と し、「このデータは、軟調だった上期の後、経済見通しが再び上向きつ つあるとの見方を裏付けるものだ」と続けた。

先物市場に織り込まれる年内の米利上げ確率は48%と、雇用統計の 発表直前の約36%から上昇した。

CIBCのシニア為替・マクロ戦略ストラテジスト、バイパン・ラ イ氏は「ここでドルに買いを入れるべきだ」と指摘。「賃金のデータが 堅調さを増していることから、先週のGDPに伴う痛みは和らいでい る」と加えた。

ブルームバーグが実施したアナリスト調査の中央値では、ドルは年 末までに対ユーロで1ユーロ=1.08ドル、対円で1ドル=105円に上昇 すると見込まれている。

原題:Dollar Climbs as Job Gains Bolster Case for Fed Rate Increase(抜粋)

◎米国株:S&P500種、ナスダックが最高値-雇用統計好感

5日の米株式相場は上昇。S&P500種株価指数は最高値を更新、 ナスダック総合指数も1年ぶりに最高値を付けた。米雇用者数が引き続 き強い伸びを示したことに加え、ハイテク企業の好決算が背景にある。

ナスダック指数は過去9営業日で8度目の上昇。週間では6週連続 高と、昨年11月以降で最長の上昇局面にある。1カ月前に決算発表が始 まって以来、eベイやシーゲート・テクノロジー、バイオジェンなどの 株価の上げは20%を超えている。

ナスダックは昨年の夏に始まった世界的な株安から回復して最高値 を更新した最後の主要米国株指数となった。2015年7月20日に付けた最 高値からは最大で18%下げ、弱気相場入りが目前に迫る局面もあった。

ナスダック総合指数は前日比1.1%上昇の5221.12。S&P500種株 価指数は3日続伸し、0.9%上昇の2182.87で終了。週間では0.4%上昇 した。ダウ工業株30種平均は前日比191.48ドル高の18543.53ドルで終え た。

ウェルズ・ファーゴ・インベストメント・インスティチュートのダ レル・クロンク社長は「雇用統計はおしなべて良い数字だった。これで 9月の利上げ観測が再び強まるとは思わないが、労働参加率が上がって いるのは健全なことだ。これらの数字を受けて株高、利回り上昇、ドル 高になっている」と述べた。

7月の非農業部門雇用者数(事業所調査、季節調整済み)は前月 比25万5000人増加。ブルームバーグがエコノミスト89人を対象に実施し た調査での全ての予想を上回った。前月は29万2000人増に上方修正され た。家計調査に基づく7月の失業率は4.9%で前月と変わらず。平均時 給の伸び率は4月以降で最大。

金利先物市場が示す利上げ確率が初めて50%以上になっているの は2017年3月。雇用統計の発表前は同年11月だった。9月の利上げ確率 は28%と、前日の18%から上昇した。

スタイフェル・ニコラウスの運用担当者、チャド・モーガンランダ ー氏は「この統計は経済全体が安定した基盤を築いていることを裏付け ている。相場上昇は予想通りだ。米連邦公開市場委員会(FOMC)が 利上げを実施する可能性はなお高いが、選挙後までないだろう。現在は 日本銀行とイングランド銀行の金融政策がFOMCの役割を担ってお り、FOMCにもう少し助走期間を与えている」と語った。

S&P500種構成企業の4分の3余りが第2四半期決算をすでに発 表している。そのうち77%で利益が予想を上回り、56%で売上高が予想 を上回った。アナリストの利益見通しは2.7%減と、1カ月弱前の5.8% 減から減益率が縮小した。

プライスライン・グループが4%上昇し、ナスダック最高値更新に 寄与した。同社の4-6月(第2四半期)利益は市場予想を上回った。 同社のウェブサイトを通じたホテル予約件数が増加し、欧州観光旅行へ のテロの影響は限られた。利益が予想を上回ったクラフト・ハインツ は3.8%上昇。

銀行銘柄主導で金融株が1.9%上昇し、ほぼ1カ月ぶりの大幅高。 S&P500種の10セクターでは選択的消費株や情報技術(IT)、工業 株も上昇した。一方、公益事業株と通信サービスは下げた。

原題:Nasdaq Composite Rallies to Top Record on Jobs Data, Earnings(抜粋)

◎米国債:下落、エラリアン氏は9月利上げ視野にと警告

5日の米国債は下落。独アリアンツの主任経済アドバイザー、モハ メド・エラリアン氏は米金融政策当局が9月に政策金利を引き上げる可 能性をトレーダーは過小評価するべきではないと述べた。朝方発表され た米雇用統計で市場予想を上回る雇用者の増加が示され、金融政策引き 締め観測が強まった。

トレーダーが織り込む9月の連邦公開市場委員会(FOMC)での 利上げ確率は約26%。エラリアン氏はブルームバーグテレビジョンとの インタビューで、「確率は低過ぎるとみている。40-45%はあるだろ う」と述べ、「短期の国債はFOMCの動向に左右される。この日のデ ータは年内利上げの可能性が高まったことを示唆している」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーのデータによればニューヨー ク時間午後5時現在、2年債利回りは前日比8ベーシスポイント(b p、1bp=0.01%)上昇して0.72 %。10年債利回りは9bp上げ て1.59%、6月23日以来の最高に達した。

一方、かつて米パシフィック・インベストメント・マネジメント (PIMCO)でエラリアン氏と同僚だったビル・グロース氏は9月利 上げ説には消極的だ。ジャナス・キャピタル・グループの同氏は「9月 の状況はイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長にとって十分だ ろうか。私はそうは思わない」と述べ、「イエレン議長は引き続き世界 状況に注目していると思われる。この状態が続けば恐らく12月だろう。 今ではない」と話した。

米雇用統計によると、7月の非農業部門雇用者数(事業所調査、季 節調整済み)は前月比25万5000人増加。ブルームバーグのエコノミスト 調査での予想全てを上回った。予想の中央値は18万人増。

イエレン議長は8月26日、カンザスシティー連銀がワイオミング州 ジャクソンホールで主催するシンポジウムで講演し、経済の進展具合に ついて見解を述べる機会を得る。

原題:El-Erian Warns Bond Traders Not to Count Out September Fed Hike(抜粋)

◎NY金:大幅反落、米雇用統計の堅調で年内利上げ観測強まる

5日のニューヨーク金先物相場は反落し、約10週間ぶりの大幅安と なった。7月の米雇用者数が2カ月連続で急増し、賃金も増加したこと から、年内に米政策金利が引き上げられるとの見方が強まった。

スペクトラム・マネジメント・グループのマネジングプリンシパ ル、ボブ・フィリップス氏は「金利は上昇するため金を保有する動機は 強くなくなるとの考えが市場で浮上した」と述べた。

ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前日 比1.7%下げて1オンス=1344.40ドルで終了。5月24日以来の大幅安と なった。週間ベースでは3週ぶりの下落。

原題:Gold Rally Threatened by Renewed Strength in U.S. Labor Market(抜粋)

◎NY原油:反落、強い米雇用統計受けたドルの上昇で

5日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インタ ーミディエート(WTI)先物が反落。強い内容となった7月の米雇用 統計を受けてドルが上昇し、商品の投資妙味が低下した。

コンフルエンス・インベストメント・マネジメント(セントルイ ス)のチーフ・マーケット・ストラテジスト、ビル・オグレイディ氏は 「在庫水準に照らせば今の原油価格はまだ高いといえる」と指摘。「ド ルが上昇し始めれば、原油は40ドルより35ドルに近くなりかねない」と 述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は前日 比13セント(0.31%)安い1バレル=41.80ドルで終了。週間では0.5% の値上がり。ロンドンICEのブレント10月限は2セント下げて44.27 ドル

原題:Oil Declines as Dollar Advances on Strong U.S. Employment Data(抜粋)

◎欧州株:ストックス600が続伸-米雇用統計で市場に楽観が戻る

5日の欧州株式相場は上昇。米雇用統計が予想を上回る内容だった ことが手掛かり。指標のストックス欧州600指数は続伸し、2日間の上 昇幅は3週間余りで最大となった。

ストックス600指数は前日比1.1%高の341.38で終了。今週の下落率 は0.2%に縮まった。米雇用統計によると、7月の雇用者数は前月比25 万5000人増加。ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査での全ての 予想を上回り、米景気が力強さを増していることを示唆した。

KBCアセット・マネジメントの投資運用部門責任者、ダーク・テ ィールズ氏(ブリュッセル在勤)は「米経済が強さを維持することは重 要で、これに助けられて市場に楽観が戻ってきた」と発言。「中央銀行 が成長の下振れを抑えることができるとの期待は高い。特にイングラン ド銀行が先日打ち出した政策はかなり強力だった。金融政策による景気 刺激が限界に達したとの見方が広がっていた後だけに、もたらされた安 心感は大きい」と語った。

英FTSE100指数は0.8%上昇。前日は6月以来の大幅高となって いた。中型株で構成されるFTSE250指数も上げ、英国が欧州連合 (EU)離脱を選択して以来の下げを埋めた。いわゆる周辺国の株式も 買われ、イタリアのFTSE・MIB指数は2.4%高。アイルランドの ISEQ総合指数とスペインのIBEX35指数はそれぞれ1.8%上げ た。

個別銘柄ではドイツの特殊化学品メーカー、エボニック・インダス トリーズが4.9%上昇。四半期利益が予想ほど悪化しなかったことが買 い材料。スイスのセメントメーカー、ラファルジュホルシムは5%高。 第2四半期の業績が予想以上に改善した。衣料メーカーのヒューゴ・ボ スは7.4%急伸した。予想を上回る売上高が好感された。

原題:European Stocks Extend Gains as U.S. Payroll Data Beat Estimates(抜粋)

◎欧州債:伊10年債、一時17カ月ぶり低利回り-英政策で緩和傾向

今週の欧州債市場ではイタリア国債が週間ベースで3週続伸となっ た。イングランド銀行(英中央銀行)が利下げに踏み切ったことを受 け、世界的な金融緩和の傾向が強まった。

イタリア10年債利回りは5日の市場で、一時約1年5カ月ぶりの低 水準まで低下。今週は日本の10年債入札結果を受け、国債相場上昇の持 続性を疑問視する見方が強まり、世界的な国債売りの展開もあった。

スペイン10年債利回りも週前半には上昇していたが、英利下げと資 産購入再開の発表をきっかけに下げに転じた。英金融政策の発表を受け て、欧州中央銀行(ECB)が9月の政策決定会合で緩和拡大に動くと の見方が強まった。

バンサン・シェニョー氏(ロンドン在勤)を含むソシエテ・ジェネ ラルのアナリストらは、「長らくおおかみ少年となっていた弱気筋は、 期待外れの日銀の政策に飛びつくかのように債券売りを主張した」と指 摘。「これが時期尚早かつ誇張であることが、英中銀によって市場にあ らためて浸透した」と述べた。

ロンドン時間午後4時34分現在、イタリア10年債利回りは前日比ほ ぼ変わらずの1.14%。一時は1.13%と、2015年3月以来の低水準を付け た。同国債(表面利率1.6%、2026年6月償還)価格は104.315。

スペイン10年債利回りもほぼ横ばいの1.02%。前週末とほぼ同水準 で、1日に記録した過去最低まで約2べーシスポイント(bp、1bp =0.01%)となっている。

一方、欧州債の指標とされるドイツ国債は、米雇用統計で下げた米 国債につれ安となった。10年債物利回りは3bp上昇のマイナ ス0.066%。前週末比では5bp上げた。

原題:Italy’s Bond Yield Falls to 17-Month Low After BOE Eases Policy(抜粋)

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