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出光と昭シェルそろって株価下落、合併計画に暗雲-破談の可能性も

出光興産の創業家が同社と昭和シェル石油の合併計画阻止を狙った対抗策を打ち出したことで、計画に不透明感が増した両社の株価は4日、そろって下落した。出光の経営陣に残された選択肢は、株式公開買い付け(TOB)による昭シェルの子会社化か計画の取り消しの2つに絞られつつある。

  出光株は一時、前日比5.9%安の1867円、昭シェル株は同6.6%安の877円まで下落。創業家が3日に合併を阻止するために創業者長男で元社長の出光昭介氏が昭シェル株40万株(0.1%)を取得したと発表すると、直後に昭シェル株は一時12%上昇していた。

  出光は9月に英オランダ系ロイヤル・ダッチ・シェル(RDS)から昭シェル株約33%を取得して合併を進める計画だった。創業家側によると、「特別関係者」として出光と同一のグループとみなされる昭介氏が昭シェル株40万株を取得したことで、出光がRDSから計画通りに株式を取得すると出光側の昭シェル株の保有比率は3分の1を超える。ルール上TOBの義務が発生することになり、出光は計画通りRDSから買うことができなくなると主張している。

  出光経営陣にはTOBによる昭シェルの子会社化という道は残されるが、特定の株主を対象にできないTOBではRDSとの間の契約が果たせなくなる可能性があるほか、出光と昭シェルが主張する「対等な経営統合」から遠ざかる。創業家側はTOB以外での経営統合の可能性が閉ざされた今、早期に合併計画を白紙撤回し、経営戦略を見直すべきだとしている。

  SMBC日興証券の塩田英俊シニアアナリストは、「対等合併の線はかなり消えつつある」とし、対等合併TOBによる子会社化か破談という「2種類のシナリオに収れんしつつある」と指摘した。創業家側はTOBを含めて経営統合に反対しており、「これだけ創業家がアクションを起こしてきてるので破談の可能性もそれなりにある」との見方を示した。

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