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債券下落、30年入札控え超長期債売り-総括的検証がリスク要因との声

更新日時
  • 先物は20銭安の151円39銭で終了、新発30年債利回り0.41%まで上昇
  • 物価連動入札:最低落札価格104円20銭と予想を上回る

債券相場は下落。日本銀行の今後の金融政策に対する不透明感や9日に30年債入札を控えて超長期ゾーンを中心に売りが優勢となった。新発20年債と30年債利回りは4月以来、新発40年債利回りは3月以来の水準まで上昇した。

  4日の長期国債先物市場で中心限月9月物は、前日比2銭高の151円61銭で取引を開始し、いったん151円68銭を付けた。その後は水準を切り下げ、一時は39銭安の151円20銭まで下落した。結局は20銭安の151円39銭で終えた。

  野村証券の中島武信クオンツ・アナリストは、前週末の日銀決定会合で、現行政策の効果について、次回9月会合で総括的に検証するとの文言が示されたことがリスク要因として意識されていると説明。「先物や10年債を中心にポジションを落とす動きが続いている。超長期債も来週の30年債入札に向けて売られている」と述べた。
 
  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の343回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より0.5ベーシスポイント(bp)低いマイナス0.095%で開始後、マイナス0.07%まで上昇した。

  新発20年物の157回債利回りは4bp高い0.30%と4月28日以来の水準まで上昇。新発30年物の51回債利回りは一時5.5bp高い0.41%と4月25日以来、新発40年物の9回債利回りは7bp高い0.49%と3月31日以来の高水準に達した。

30年物国債利回り推移

  メリルリンチ日本証券の大崎秀一チーフ債券ストラテジストは、「来週は30年入札も控えている。入札に対する警戒感が高まりやすくなっているのかもしれない。日銀がわざわざ『総括的な検証』を表明したことで、もっとヘリコプターマネーに近い踏み込んだ政策になるのか、政策の枠組みの柔軟化になるのか。債券市場では柔軟化、実質的にテーパリングに近いのかもしれないが、金利上昇方向を見込んでいる人が多いのではないか」と語った。

  岩田規久男日銀副総裁は4日、横浜市内で講演し、政府の財政政策と日銀のマイナス金利付き量的・質的緩和の「ポリシーミックス」による景気刺激効果は、「ヘリコプターマネー」や「財政ファイナンス」とは異なるとの見解を示した。午後の記者会見では、9月会合で行う「総括的な検証」について、「金融緩和を縮小するということはあり得ない」と述べた。総括的検証では、量・質・金利の3つの次元でどういう組み合わせが一番良いのかということを検証するとと語った。

物価連動債入札

  財務省がこの日午後に発表した表面利率0.1%の10年物価連動債(21回債)の入札結果によると、最低落札価格は104円20銭と予想の103円80銭を上回った。最高落札利回りはマイナス0.324%。応札倍率は2.85倍と2015年1月以来の高水準となった。

  野村証の中島氏は、「予想より良かった。事前の相場調整が進み、割安感から買いが入った」と分析。「昨日にBEI(ブレーク・イーブン・インフレ率)が下がった。元本保証や消費増税の影響を除くとインフレ率がゼロ%程度の水準まで事前に調整していた」と語った。

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