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8月1日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:利上げを頼むドル強気派は落胆-低調な経済データで

年内利上げを拠り所とするドル強気派が、直近の経済データを見て 感じているのはフラストレーションだけだろう。

主要通貨に対するドルの動きを示す指数は前週に1カ月ぶり低水準 付近となり、ドル高を見込む投機家らを動揺させた。大口投機家が建て ているドル上昇を見込むポジションは先週、2月以来の高水準に増加し た。

1日発表された7月の米製造業活動の指数は拡大ペースの鈍化を示 した。前週末発表された4-6月(第2四半期)の米国内総生産 (GDP)は、伸び率が市場予想の中央値の半分に満たなかった。こう した低調なデータを受け、トレーダーらは利上げ予想を従来より後ずれ させている。

HSBCホールディングスのグローバル為替戦略責任者、デービッ ド・ブルーム氏は「金融当局は利上げなどできるのだろうか。経済は成 長していない、結論はそこだ」と指摘。低調なGDP統計は「今後1カ 月のドルの見通しを完全に変えてしまった」と続けた。ブルーム氏は、 ドルが年末までに1ドル=95円に下落すると予想している。

ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを 示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前週末比0.3%上昇。前週 末には1.3%下落し、7月1日以来の低水準を付けていた。ドルは対ユ ーロではこの日ほぼ変わらずの1ユーロ=1.1161ドル。対円では0.3% 上昇し1ドル=102円39銭。

モルガン・スタンレーは米経済が減速する中でドルの最悪期はまだ これからだと警告。ソシエテ・ジェネラルは「ひどい」数字となった第 2四半期の経済成長率を受けてドルの上昇見通しが変わりつつあると指 摘した。

7月初めには雇用や小売売上高、鉱工業生産のデータが予想を上回 り、当局が「割合早く」利上げに踏み切るとの観測が高まる中で、ドル は上昇した。市場では現在、5日に発表される7月の雇用統計に注目が 集まっている。ニューヨーク連銀のダドリー総裁は1日、年内利上げの 可能性を排除するのは「時期尚早」だと述べた。

ソシエテのグローバル・ストラテジスト、キット・ジャックス氏は 顧客リポートで、ドルに「強気になるのは難しい」とし、「第2四半期 の米GDPデータはひどい内容だった」と続けた。

ヘッジファンドなど大口投機家のドルのネットロングは7月26日終 了週に約15万枚と、2月以来の高水準となった。

先物市場に織り込まれる年内の米利上げ確率は40%未満と、7月26 日時点の49%から低下。また確率が50%を超える時期は2017年6月以降 に後ずれしている。

原題:Dollar Bulls Tremble as Fed Hike Bets Pushed Deeper Into 2017(抜粋)

◎米国株:小反落、原油安でエネルギー銘柄に売り-成長見通しを圧迫

1日の米株式相場は小反落。S&P500種株価指数は日中取引ベー スの最高値を更新した後、下げに転じる展開。原油相場の下落がエネル ギー銘柄の売りを誘い、米経済や企業利益が回復するとの投資家の信頼 感を弱めた。

ヘルスケアやハイテク株を中心に上げたが、午後の早い段階に原油 相場が1バレル=40ドルを割り込み、石油や天然ガス銘柄が5週間ぶり 大幅安になると、上昇分を失った。エクソンモービルとシェブロンは大 幅安。一方、バイオジェンはヘルスケア株をけん引した。同社がアイシ ス・ファーマシューティカルズと共同で開発している医薬品で前向きな 試験結果が出たことが買いを誘った。

S&P500種株価指数は前営業日比0.1%下落して2170.84で終了。 ダウ工業株30種平均は27.73ドル(0.2%)安の18404.51ドルで終えた。 ナスダック総合指数は0.4%上昇し、年初来高値を付けた。ナスダッ ク100指数は最高値を更新した。

ロバート・W・ベアードの機関投資家担当株式セールストレーダ ー、マイケル・アントネッリ氏は「この日の荒い動きは完全にエネルギ ー銘柄が主導している。もっと特定すれば原油の下向きのスパイラル だ」と指摘。「米金融当局はほとんど行動しておらず、業績は印象的な 内容ではない。先週は横ばいの動きとなったが、実際には良いことだ。 特に米金融当局が強弱まちまちのメッセージを送っている中、この高値 圏にとどまるほど、値は固まるだろう」と語った。

バイオジェンのほか、アップルやアマゾン・ドット・コム、アルフ ァベットがナスダック総合指数を押し上げ、同指数は最高値まであと 1%未満となった。グーグルの親会社アルファベットはグラクソ・スミ スクラインと合弁会社設立で合意した。

S&P500種は欧州連合(EU)離脱を問う英国民投票後の5週間 で9%近く上げており、予想株価収益率(PER)は18.4倍と、約10年 ぶりの高水準にある。予想を上回る業績を背景に、S&P500種は約1 年1カ月ぶりに最高値圏で推移している。

今週は個人消費支出やサービス業景況指数、製造業受注のほか、雇 用統計が発表される。この日発表された製造業景況指数は拡大ペースが 鈍化したものの、活動の拡大を示した。一方、6月の建設支出は予想外 に減少した。

業績にも依然として注目が集まっている。今週はS&P500種構成 銘柄ではファイザー、プロクター・アンド・ギャンブル、タイム・ワー ナー、プライスライン・グループが決算を発表する。現在までに決算を 発表した同指数構成銘柄の58%で売上高が予想を上回り、81%で利益が 予想を上回った。第2四半期のアナリスト利益見通しは3.2%減。

S&P500種の10セクターのうち6セクターが下落。エネルギー株 は3.3%下げ、6月27日以来の低水準となった。素材や通信サービス、 ヘルスケアも下げた。一方、情報技術(IT)や消費関連株は上げた。

原題:S&P 500 Slips as Energy Selloff Weighs on Growth, Profit Outlook(抜粋)

◎米国債:下落、米金融当局者の発言とヘッジファンドの見方に開き

1日の米国債は下落。ヘッジファンドなど大口の投機的取引を手掛 ける投資家は、10年物米国債の値上がりを見越した取引を約3年ぶりの 規模に増やしている。一方で米金融政策当局者らは年内利上げの可能性 をあらためて示唆した。

商品先物取引委員会(CFTC)によれば、トレーダーらによる10 年物米国債先物の買い越しポジションは先週、差し引き18万5521枚に増 え、2012年12月以来の高水準に達した。米国債の上げがまだ続くとトレ ーダーらがみていることが示唆された。

ニューヨーク連銀のダドリー総裁は1日、投資家は今年と来年の米 利上げ回数を低めに予想していると指摘。ダラス連銀のカプラン総裁も 同日、来月開催される次回の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げ について「議論される可能性は非常に大きい」と述べた。197億5000万 ドル規模のマイクロソフト起債が伝わると、米国債は下げ幅を拡大し た。

クレディ・アグリコルCIBの金利デリバティブストラテジスト、 ジョナサン・リック氏は「市場のポジションは非常に長期的なベースに なっているが、米国のデータを見るとそれは適切ではないかもしれない との認識が強まる」と述べた。

先週発表された第2四半期の実質国内総生産(GDP、速報値)の 伸び率は市場予想の半分に満たなかった。米供給管理協会(ISM)が この日発表した製造業総合景況指数では、米製造業活動が7月に拡大し たものの、そのペースは鈍化した。ブルームバーグがまとめた金利先物 市場のデータによれば、トレーダーは年内利上げの確率を約36%として 織り込んでいるが、1週間前の48%から低下した。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前営業日比7ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)上昇の1.52%。同年限債(表面利率1.625%、償還期 限2026年5月)価格は100 29/32。

30年債利回りは9bp上昇の2.27%と、約5カ月ぶりの大幅上昇。 マイクロソフトの起債には30年物と40年物が含まれていた。

韓国の公務員年金機構で海外投資責任者を務めるキム・ヨンスン氏 (ソウル在勤)は、恐らくFOMCは利上げを遅らせると予想、「経済 統計はまちまちだ。米国債相場にとっては非常に好ましい」と述べた。

トレーダーが注目する今週の統計に、米労働省発表の7月米雇用統 計がある。米国債のボラティリティを測るバンク・オブ・アメリカ (BOA)のMOVE指数は2014年以来の水準に下げた。

ノルデア銀行のチーフストラテジスト、ヤン・フォンゲリッヒ氏は 「根本的に米国債への需要はなお強いが、今週は壁に当たるだろう」と 述べた。

原題:Hedge Funds’ Bolstered Treasuries Bet at Odds With Fed Officials(抜粋)

◎NY金:続伸、中国の自動車販売好調でパラジウムは昨年10月来高値

1日のニューヨーク金先物相場は続伸。パラジウムは昨年10月以来 の高値をつけた。ガソリン車の汚染防止装置に使われるパラジウムは、 中国自動車販売の改善や底堅さが見えてきた米経済に支えられると、シ ティグループのアナリストらはリポートで指摘した。

エド・モース氏率いるシティグループのアナリストは同リポート で、「中国の自動車販売は堅調が続き、前年比で9%伸びると当社では 予想している」と指摘。「市場は不安を振り払って、前向きな見方を強 めているようだ」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のパラジウム先物9月限は 前週末比0.9%高の1オンス=716.25ドルで終了。一時は724.55ドル と、中心限月としては昨年10月9日以来の高値をつけた。

ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は0.2%上 げて1オンス=1359.60ドル。銀先物も上昇。NYMEXのプラチナも 値上がりした。

原題:Palladium Tops Precious Metals Gains as China Car Sales Advance(抜粋)

◎NY原油:急落、一時4月以降初の40ドル割れ-弱気相場入り

1日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インタ ーミディエート(WTI)先物が急落し、一時は4月以降で初めて1バ レル=40ドル割れとなった。世界的な供給超過が悪化するとの見方を背 景に、6月高値からの下げが22%に達し、弱気相場入りした。

みずほセキュリティーズUSA(ニューヨーク)の先物部門ディレ クター、ボブ・ヨーガー氏は「原油とガソリンの在庫が高い環境で相場 はここまで来た。貯蔵は極端な水準にある」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は前営 業日比1.54ドル(3.70%)安い1バレル=40.06ドルで終了。4月以降 で初めて200日移動平均を割り込んで引け、弱気圧力をさらに高めた。 ロンドンICEのブレント10月限は3.2%下げて42.14ドル。

原題:Oil Retreats to Bear Market as Global Supply Glut Seen Growing(抜粋)

◎欧州株:反落、銀行株に売り-ストレステスト結果公表後も懸念強い

1日の欧州株式市場では、銀行株が一時の上げから下げに転じ、指 数のストックス欧州600指数を押し下げた。域内の主要銀を対象にした 最新のストレステスト(健全性審査)の結果で、ほとんどの銀行が危機 に際して十分な資本を保有していると判定されたものの、投資家はテス ト結果を額面取りに受け取っていない。

ストックス600指数は前週末比0.6%安の339.86で終了。一時 は0.6%上げていた。

イタリアの銀行モンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナは一時11%急 伸したものの、上げ幅をほとんど消した。財務強化に向け、個人投資家 も対象に含めた計画に取り組んでいると発表したことを手掛かりに買わ れる場面もあった。ストレステストで2番目に悪いパフォーマンスだっ たウニクレディトは9.4%下落。普通株等ティア1比率の低下が明らか になったドイツ銀行と、同行以上に資本が劣化するとされた英バークレ イズも値下がりした。

原油安を背景に石油・ガス銘柄も売られ、株式相場を押し下げる要 因となった。英蘭系石油会社ロイヤル・ダッチ・シェルは3.2%下げ た。

サクソバンクの株式戦略責任者、ピーター・ガーンリ氏は「このと ころ投資家らはすべてに対して懐疑的だ」とし、「問題はストレステス トが甘過ぎということだ。軽度から中程度のリセッションしか想定して いない。このためデータはそれほど実情を示さず、大半の銀行が合格し たのもさほど驚きではない」と発言。「相場を押し上げることができる のは、世界経済が上向きつつあることを示す兆候だ」と付け加えた。

原題:Banks Lead Europe Stocks Lower on Skepticism After Stress Tests(抜粋)

◎欧州債:スペイン10年債利回り、1%に一時接近-ECB頼みが継続

1日の欧州債市場ではスペイン国債が堅調。スペインの政治的な行 き詰まりやイタリアの銀行業界をめぐる長引く懸念にもかかわらず、欧 州中央銀行(ECB)の国債購入と世界的な金融緩和に頼った取引が続 いている。

2回にわたる総選挙、連立交渉に合計7カ月余りを費やしながら政 権を正式に発足できていないスペインだが、10年債利回りは日中取引で 過去最低を更新し、1%に一時接近した。同年限のイタリア国債利回り はほぼ変わらず。同利回りは先週末までここ1カ月で最長の低下を続け ていた。安全資産とされるドイツ10年債は値下がりし、スペイン10年債 との利回り格差(スプレッド)は7カ月余りで最も小さくなった。

スペインは4日に通常国債とインフレ連動債を合わせて最大37 億5000万ユーロ発行する。ドイツとフランスも起債する。コメルツ銀行 によれば、償還を迎える債券の金利と元本返済が約570億ユーロに上る ため、「純発行額は大幅なマイナス」となる状態が続く見通し。ECB はこの日、7月の債券購入額が697億ユーロと、目標の800億ユーロを下 回ったことを明らかにした。

コメルツ銀行の債券ストラテジスト、デービッド・シュナウツ氏 (ロンドン在勤)は、「供給面からみると、今週5日から極めて動きの 鈍い夏季シーズンが始まる。そのためこの点から混乱はない」とし、 「季節要因によりペースが鈍るとしても、ECBは依然活動を続けるだ ろう。追加緩和に傾斜する全体的なトレンドは変わらない」と語った。

ロンドン時間午後4時28分現在、スペイン10年債利回りは前週末比 ほぼ変わらずの1.02%。一時は1.003%まで下げた。利回りが直近で最 後に上昇した先月18日以降では、22ベーシスポイント(bp、1bp =0.01%)低下している。同国債(表面利率1.95%、2026年4月償還) 価格は108.57。イタリア10年債利回りは1.18%で、ほぼ横ばい。先週末 まで3日連続で低下していた。

ブルームバーグ世界債券指数によれば、スペイン国債のリターンは 出直し総選挙が実施される前営業日だった6月24日以降プラス3.9%。 ユーロ圏全体では平均2.4%となっている。

欧州債の指標とされるドイツ10年債利回りは3bp上昇のマイナ ス0.094%。スペイン国債とのスプレッドは112bp。昨年12月以降最小 の110bpまで縮小する場面もあった。

原題:Spain 10-Year Yield Approaching 1% Shows Central Bank Supremacy(抜粋)

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