コンテンツにスキップする

ドル・円は102円前半、米指標発表控え上値限定-日本株上昇で円売り

更新日時
  • 102円01銭から一時102円68銭までドル高・円安に振れる
  • 日米金融政策は逆方向、中期的に引き続きドル優位-ロックフォード

1日の東京外国為替市場ではドル・円相場は1ドル=102円台前半で推移している。日本株が取引が進むにつれて上昇したのを背景に円売り・ドル買いがやや優勢となったものの、米国の利上げ観測をめぐり市場が注目する経済指標の発表が同国で相次ぐことから、一段のドル買いには慎重な雰囲気が広がった。

  午後3時33分現在のドル・円相場は102円48銭付近。朝方に付けた102円01銭から一時102円68銭までドル高・円安に振れた。前週末の海外市場では4-6月の米国内総生産(GDP)の結果を受けてドルが一段安となり、一時101円97銭と7月11日以来の水準までドル安・円高が進んでいた。

  通貨・金利リスク管理を手掛けるロックフォード・キャピタルのトーマス・アバリルマネジングディレクター(シドニー在勤)は、「目先のリスクとして、米国の金融引き締めが緩慢なペースになるとの見通しを背景にドルがもう少し下落する可能性がある」と指摘。一方で、「米国と日本の金融政策は依然として真逆を向いており、中期的には引き続きドルが優位にある」とし、ドル・円は再び100円に下落する可能性があるものの、安値の更新は見込んでいないと話しした。

  この日の米国時間には供給管理協会(ISM)が7月の製造業景況指数を発表する。ブルームバーグがまとめた市場予想の中央値では53.0が見込まれている。前月は53.2だった。7月29日に発表された4-6月の米実質GDP(季節調整済み、年率)速報値は前期比1.2%増と、市場予想の中央値2.5%増を下回る伸びとなった。

ドル・円相場の推移

  外為どっとコム総研の神田卓也取締役調査部長は、「日米金融政策の一大イベントを通過し、市場の焦点は米経済指標を受けた9月利上げの可能性に移行している」とし、「悲観シナリオが強まれば、ドル・円は100円割れもあり得る」と予想。一方で、利上げ期待につながる指標内容となれば、105円までの戻りの可能性もあるとみる。 

  この日の東京株式市場では、日経平均株価が反落して取引を開始し、前週末終値からの下げ幅は一時250円まで拡大した。ただ、日本銀行が上場投資信託(ETF)の購入拡大を決定したことなどが背景にその後は下げを解消する展開となり、結局、66円高の1万6635円で引けた。円は主要16通貨全てに対して前週末の終値から下落している。

  神田氏は、ドル・円は売られ過ぎの反動が出やすいと指摘。その上で、「日銀の追加緩和は前週末にいったん失望の反応となったが、ETF購入増額を見直す動きが株式市場に表れてきており、株の下げ渋りが円売りにつながっている」と説明した。

  麻生太郎財務相は前週末、「足元の為替市場についてはいろいろ神経質な動きが見られている感じがするので憂慮するが、これが継続しないのが大事だ」とし、「緊張感を持って、こういったものを注意していく。必要なときにはしっかり対応したいというのはいつもの通りだ」との見解を示した。パリで開かれた日仏経済財政対話後に記者団の質問に答えた。

  上田ハーロー外貨保証金事業部の山内俊哉氏は、「ドル・円が100円に近づく局面では、円高けん制発言や介入期待が下値を支えるとみられる」と指摘。戻りのめどは一目均衡表の基準線に当たる103円74銭だと言い、当面は100円~105円のレンジでの動きが続くと見込む。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE