FOMC声明に隠された秘密のメッセージ、「米国は完全雇用状態」

  • 表現の変化、労働市場の「スラック」消失を示唆か
  • 「労働力の活用不足」に代わり「労働力の活用に一定の増加」指摘

Pedestrians in New York.

Photographer: Michael Nagle/Bloomberg

米金融当局者の一部は、同国がようやく待望の完全雇用状態に達したと考えている。これが、27日公表の連邦公開市場委員会(FOMC)声明に秘められたメッセージだ。

  声明は労働市場について、「労働力の活用に一定の増加」が見られると指摘した。米国がまだ最大限の雇用を実現していないことを示唆するため、過去に使っていた「労働力の活用不足」という表現はなくなった。

1月のFOMC声明文

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7月の声明文

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  アマースト・ピアポント・セキュリティーズのチーフエコノミスト、スティーブン・スタンリー氏は「重箱の隅をつつくようなことであるのは確かだが、姿勢の変化は労働市場に残るスラック(たるみ)の程度、もしくは、この場合にはその不足について、再び関心を向ける努力なのかどうかと考えてしまう」と語った。

  6月の米失業率は4.9%と、米金融当局者の大半が長期的な自然失業率または、完全雇用に相当すると考える4.7-5%のレンジ内にある。

  連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は6月6日の講演で、「米経済は今やFOMCが目指す最大限の雇用に極めて近づいている」と発言。また、クリーブランド連銀のメスター総裁も今月13日にシドニーで行った講演で、「米経済は基本的に最大限の雇用の状態にあると確信する」とコメントした。

  米金融当局がこの目標を達成したかどうかは、利上げのペースを決める要因の1つであることから重要だ。イエレン議長はFOMC参加者の経済予測に関し、失業率を自然失業率よりも押し下げたいことを示唆しているが、それほど大幅な割り込みは望んでいないとしている。

原題:Hidden Message in Fed’s Statement: U.S. Is At Full Employment(抜粋)

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