都知事選が31日投開票、2020年東京五輪へ「新しい顔」選ぶ

  • 自民は事実上の分裂、民進・共産などは統一候補で対抗-21人立候補
  • 期日前投票は前回選挙より大幅増加

舛添要一前知事の辞職に伴う東京都知事選は31日に投票、即日開票される。4年後に東京五輪・パラリンピックを控え、人口約1300万人を抱える首都の新しい顔を選ぶ選挙で、21人が立候補。事実上の分裂選挙となった与党側に対し、民進、共産など4野党は参院選に続いて統一候補を支援する構図となっている。

  自民、公明両党が推薦する元総務相の増田寛也氏(64)は、自民党幹部らが街頭演説や視察に同行するなどして選挙戦を展開している。安倍晋三首相が「行政経験が豊富で誰からも信頼の厚い」「最もふさわしいと思う」と増田氏への投票を呼びかける動画メッセージを増田氏のフェイスブックなどで公開。公明党も都本部所属の国会議員らが街頭で支持を訴えている。

都庁の知事室に座るのは誰か

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  統一候補として野党4党が支援するジャーナリストの鳥越俊太郎氏(76)には、民進、共産を中心に連日幹部らが応援に駆けつけている。民進党の岡田克也代表が行った「今回の都知事選で大切なことはこれまでの流れを断ち切れるかどうか」「それができるのは鳥越さんしかいない」との演説内容も写真と共にツイッターなどで配信している。
  
  元防衛相の小池百合子氏(64)は、ツイッター、フェイスブック、インスタグラムといったSNS(会員制交流サイト)を活用して支持を呼び掛ける戦術を展開。演説会に多くの聴衆が集まっている写真などを連日投稿している。街頭では自民党の若狭勝衆院議員が「女性都知事になろうというにもかかわらずそれに反対する自民党の人がいる、おかしいですよね」と演説。党推薦を受けていないが、地元の豊島、練馬両区議の一部や無所属の都議らの支援を受ける。

  都知事選直後の8月5日(現地時間)にはリオデジャネイロ五輪が開幕する。21日(同)の閉会式には次の開催地を紹介し、オリンピック旗を引き継ぐ「フラッグハンドオーバーセレモニー」が予定されている。東京都オリンピック・パラリンピック準備局によると、旗は開催地の首長が受け取ることとなっており、新知事が東京の新しい顔として旗を受け取る姿が世界に伝えられる。

都政の課題「待機児童」

  都知事選の告示から5日後の19日、東京都は、選挙戦でも候補者の多くが重点課題にあげる「待機児童」の数を公表。4月1日時点の都内の待機児童数は、8466人で2年ぶりに増加した。保育施設の建設は進み、利用する児童数は増加しているが、人口流入などにより、入所を希望する児童がそれ以上に増加。受け皿となる施設が追いついていない状況だ。

  昨年度の人数をもとに、選挙戦前半では、約8000人と表現する候補者が多かったが、こうした議論をしている間にも、事態が深刻化している。

  増田氏は、23区など施設建設に直接の権限がある都内の自治体との連携が必要として「1カ月以内に全部の区長さんと腹を割ってお話をして、地域別の待機児童解消の緊急プログラムを作る」と主張。鳥越氏は、選挙期間中に認可外の保育施設を視察したと話し「ひとつは、ちゃんと施設を造る、もうひとつは、保育士の給与を改善する」と訴える。小池氏は「空き家」を保育施設に活用する案を示しており「待機児童問題、別の問題と合体させて、ハイブリッドで解決していく」と話す。

  前回(2014年)の投票率は、46.14%と過去3番目の低さだった。過去5回の選挙でのトップの得票はいずれも200万票を超えており、最多得票は12年の猪瀬直樹氏の約434万票だった。東京都選挙管理委員会の発表によると、24日までの期日前投票の投票者数は46万1067人で、前回の同じ時期と比べ、18万人以上多い。

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