ソニー:4-6月純損益は予想外の黒字計上、ゲーム事業が好調

更新日時
  • 熊本地震の影響額を800億円に修正、従来1150億円
  • 今期営業利益が4000億円に達する可能性大-専門家の見方

ソニーが29日に発表した4-6月期の連結純損益は市場予想に反して黒字となった。熊本地震の影響があったものの、好調なゲーム事業が牽引役となった。

  発表資料によると、4-6月期の純損益は212億円の黒字。アナリスト5人の純利益予想平均は390億円の赤字だった。営業損益は562億円の黒字(市場予想31億円の赤字)、売上高は1兆6132億円(同1兆6755億円)だった。今期(2017年3月期)の売上高見通しについては7兆4000億円に下方修正した。従来は7兆8000億円。

  平井一夫社長は12年の社長就任以降、携帯電話やテレビ事業で構造改革を進めており、前期(16年3月期)は純損益が3期ぶりの黒字となった。赤字事業の処理に一定のめどがつき、成長を目指す段階に入ったとしている。ゲームや画像センサーを成長の核と位置付けている。

  BGCパートナーズの日本株セールス担当マネジャー、アミール・ アンバーザデ氏(シンガポール在勤)は「市場は赤字を予想していたので素晴らしい」と指摘。ゲーム事業の営業利益が前年同期比2倍以上になったことが大きいとし、今期の営業利益が4000億円に達する可能性は大だと述べた。

  事業別に見ると、好調だったのはゲーム&ネットワークワービスで営業利益は440億円と前年同期の195億円を大きく上回った。PS4のソフト販売が好調だった。10月には仮想現実(VR)端末「PSVR」を発売する。半導体は熊本地震や為替の影響に加え、カメラモジュールに関する減損203億円の計上などが響き、前年同期の営業黒字から一転、435億円の営業損失となった。

フル稼働

  4月に発生した熊本地震では、主力製品であるデジタルカメラや監視カメラ向けの画像センサーの生産拠点が被害を受けた。ただ、今期営業利益への影響額を約800億円と予想、5月時点で見込んでいた1150億円から見直した。工場も既にフル稼働しており、従来予定していた8月末から前倒しした。

  ソニーは28日、村田製作所と電池事業を譲渡する意向確認書を締結したと発表した。今期中の取引完了を目指す。譲渡に関連し、損失を計上する可能性がある。

  ソニーの本業であるエレクトロニクス事業でも新たな事業機会を求めている。4月には新組織を立ち上げ、人工知能を使ったロボットを開発中だ。18年3月期には、20年ぶりの水準となる営業利益5000億円以上、株主資本利益率(ROE)10%以上を目指す。

(第4段落以下に専門家のコメントや詳細情報を追加しました.)
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