7月28日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:円が小幅高、日銀発表控え-PIMCOは失望リスク指摘

28日のニューヨーク外国為替市場では日本銀行政策決定会合の結果 発表を控える中で円が小幅高。追加の金融緩和策が打ち出されるかどう かに注目が集まっている。

ロイター通信の報道を受けて、円はもみ合った。報道によると、日 銀には政府から金融緩和を求める圧力が強まっており、金融政策決定会 合で追加緩和の具体的な内容について検討しているもようだ。ブルーム バーグが15-22日に実施した調査によれば、アナリスト41人のうち32人 が追加緩和を予想している。パシフィック・インベストメント・マネジ メント(PIMCO)の世界戦略アドバイザー、リチャード・クラリダ 氏は日銀が市場の失望を誘う可能性があるとの見方を示した。

同氏は28日、ブルームバーグテレビジョンのインタビューで「何も しない確率が30%、決定内容にかかわらず失望が広がる確率は50%以上 あると考えている」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、円は対ドルで前日比0.1%高い1 ドル=105円27銭。月間では緩和期待を背景になお約2%下げている。 ユーロは対ドルで前日比0.2%高い1ユーロ=1.1077ドル。

バンク・オブ・ノバスコシアのチーフ為替ストラテジスト、ショー ン・オズボーン氏は政策決定が公表される前に持ち高が形成されている ことから、「オーバーナイトで対円でのドルのボラティリティが極度に 高まったことは注目に値する」と述べた。

市場は安倍晋三首相が今週、表明した28兆円規模の経済対策の詳細 をなお待っている状態。

経済対策の行方をめぐり報道が錯綜(さくそう)する中、対円での ドルのボラティリティ指数が2008年の金融危機以降で最高に上昇した。

エドワード・ジョーンズの投資ストラテジスト、ケイト・ウォーン 氏はインタビューで、「過去に日本当局から失望させられたことがあ る。市場は先走りしていた可能性がある」と語った。

原題:Yen in Crosshairs as Pimco’s Clarida Sees Risk of a BOJ Letdown(抜粋)

◎米国株:S&P500最高値に接近-日銀決定、米GDP待ちで閑散

28日の米国株は堅調となり、S&P500種株価指数は月間ベースで 5カ月連続高となる見通し。日銀決定会合の結果や米国内総生産 (GDP)の発表を控え、この日は薄商いだった。

フェイスブックは上昇。同社の売上高と利用者の伸びはアナリスト 予想を上回った。フォード・モーターは下落。四半期利益が予想に届か なかったことが嫌気された。

S&P500種株価指数は前日比0.2%上昇して2170.06。今月22日に 記録した最高値に0.2%と迫った。ダウ工業株30種平均は15.82ドル下げ て18456.35ドル。

USバンクのプライベート・クライアント・グループで地域投資マ ネジャーを務めるジム・デービス氏は「企業決算が材料だ。ただ、この 材料もやや力不足になりつつある」と述べ、「上抜けるには何か非常に 明るい手掛かりが必要だ。同時に手じまう理由もないことから、ひどい 売り浴びせにはなっていない」と続けた。

金融政策当局による追加刺激策の観測が株価を押し上げる中で、予 想を上回る経済統計や総じて予想よりも良好な企業決算が発表されS& P500の支援材料となっている。同株価指数は2月の安値からは18%値 を戻し、年初来でも6%高となっている。これは先進国の主要株価指数 のなかでも上位に位置する。

S&P500種採用企業のうち今シーズンの決算を発表した企業 の80%超で利益が予想を上回った。また売上高が予想を上回った企業 は60%程度だった。アナリストの予想によると、S&P種企業の第2四 半期決算は4.5%減益となっている。

個別株は以下の通り。

* マスターカードは上昇、調整後の利益が予想を上回った * ホールフーズ・マーケットは下落、売上高が予想に届かなかった * ダウ・ケミカルは上昇、利益が予想を上回った

S&P500種セクター別10指数のうち6指数が上昇した。生活必需 品が特に上昇した一方、電気通信サービスが売られた。シカゴ・オプシ ョン取引所(CBOE)ボラティリティ指数(VIX)は0.9%低下し た。月間ベースでは19%低下と、3月以来で最も下げた。

原題:U.S. Stocks Climb Toward Record Amid Earnings With GDP on Tap(抜粋)

◎米国債:グリーンスパン氏が価格を警戒、「神経質になるべきだ」

28日の米国債市場で10年債利回りはほぼ変わらず。グリーンスパン 元米連邦準備制度理事会(FRB)議長は債券価格が高くなり過ぎたと 懸念している。

グリーンスパン氏(90)は28日、ブルームバーグテレビジョンとの インタビューで、「株価指数のPER(株価収益率)が高くなれば、非 常に神経質になる。債券で同じことが起きるなら、いくらか神経質にな るべきだろう」と述べた。米10年債利回りは7月に入り過去最低 の1.32%に下げた。

10年物タームプレミアム (期間に伴う上乗せ利回り)は今月、マ イナス0.75ポイントと極めて低い水準に下げた。タームプレミアムと は、同じ期間に短期債を連続して購入する代わりに期間が長めの債券を 保有する際に投資家が求める上乗せ金利を示す。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前日比ほぼ変わらずの1.5%。

この日はアップルの起債計画など企業による社債発行の動きも影響 し、投資家の米国債の買い意欲は限定的だった。

BMOキャピタル・マーケッツの債券ストラテジスト、アーロン・ コーリ氏は「FOMC声明はタカ派的だったものの、国債は発表後に大 きく上昇した」と指摘。「さらに重要なのは、企業の社債発行が見られ ることだ。それが利回りに圧力となっている」と加えた。

28日の米国債相場はもみ合い。この日実施された7年債入札では需 要がここ最近の入札と同程度となった。今週はこの7年債を含め発行総 額1030億ドルの国債入札が実施された。週の初めに実施された2年債と 5年債の入札では需要が低調だった。

グリーンスパン氏はインタビューで、米国は低い経済成長と高いイ ンフレ率が同時に進行するスタグフレーションに向かっている可能性が あるとも指摘。経済には著しい不確実性および「全体的な停滞感」があ り、それが低生産性につながっていると話した。

さらに「私が最も懸念しているのはスタグフレーションで、デフレ の問題が薄れるのに伴いインフレがようやく上向き始めているかなり初 期の兆候があると思う」と発言した。

原題:Greenspan ‘Nervous’ Bond Prices Too High as Treasuries Sell Off(抜粋)

◎NY金:続伸、プラチナは月間ベースで4年ぶり大幅上昇の見通し

28日のニューヨーク金先物相場は続伸。今年上期には金と銀の予想 外の堅調が投資家の目を引いたが、今ではプラチナとパラジウムが輝き を増している。プラチナは7月に入って11%高と、月間ベースでは2012 年以来の大幅上昇となる勢いだ。

ヘレウス・メタルズ・ニューヨークのセールス・マーケティング・ マネジャー、ミゲル・ペレスサンタラ氏は電話インタビューで、「南ア フリカ共和国は引き続き世界最大のプラチナ生産国で、同国で何か悪い ことがあればプラチナは急上昇する可能性がある」と指摘。「パラジウ ムに関して言えば、自動車販売が非常に力強い」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナ先物10月限は前 日比0.9%高の1オンス=1138.90ドルで終了。一時は1160ドルと、約1 年ぶりの高値をつけた。

ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前日 比0.5%上げて1オンス=1341.20ドル。

パラジウム先物は下落、銀先物は1%上昇した。

原題:Platinum Takes Limelight From Gold With Best Month in Four Years(抜粋)

◎NY原油:続落、在庫増への失望続く-弱気相場入りが視野に

28日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インタ ーミディエート(WTI)先物が続落。夏場としてはすでに約20年ぶり の高水準にある原油在庫が先週、予想外に増加したことが前日の統計で 明らかになり、売りはこの日も続いた。原油市場はじわじわと弱気相場 入りに近づいている。

ソシエテ・ジェネラルの石油市場調査責任者、マイケル・ウィトナ ー氏(ニューヨーク在勤)は「ガソリン在庫が高水準にあり、価格と製 油マージンを圧迫している。製油所での原油需要は経済的理由で今落ち ており、この季節恒例の保守点検作業が始まればさらに落ち込むのは免 れない」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は前日 比78セント(1.86%)安い1バレル=41.14ドルで終了。終値ベースで 4月19日以来の安値。ロンドンICEのブレント9月限は77セント (1.8%)下げて42.70ドル。

原題:Oil Falls to Three-Month Low After Surprise U.S. Stockpile Gain(抜粋)

◎欧州株:1カ月ぶり高値から反落-決算失望のロイズやシェルが安い

28日の欧州株式相場は反落。決算内容の見極めで模様眺めが広がる 中、ストレステスト(健全性審査)の結果公表を29日に控えて銀行株が 下落した。

この日は決算集中日で、その中では英銀ロイズ・バンキング・グル ープと英蘭系石油会社ロイヤル・ダッチ・シェルが値下がり。一方、航 空機向けエンジンなどを手掛ける英ロールス・ロイス・ホールディング スと、ドイツのスポーツ用品メーカーであるアディダスは買われた。

指標のストックス欧州600指数は前日比0.9%安の339.47で引け、前 日付けた1カ月ぶり高値から下げに転じた。業種別指数の中で銀行株の 下げが目立った。この日は構成銘柄のうち70社余りが決算を発表した。

BNPパリバ・フォルティス(ブリュッセル)のチーフ戦略責任 者、フィリップ・ガイゼル氏は「英国の欧州連合(EU)離脱選択によ る急落後の上げを、相場は現在消化しつつある」とし、「決算内容は総 じて堅調で、一部の例外を除きかなり良い。投資家らは現時点でやや及 び腰なのかもしれない。29日の日銀会合を控えているほか、大きく上げ た後で幾らか買われ過ぎの兆候が出ている可能性もある」と語った。

原題:Europe Stocks Fall From 1-Month High Amid Lloyds, Shell Earnings(抜粋)

◎欧州債:イタリア債、対独債スプレッド拡大-ストレステスト結果控え

28日の欧州債市場では、イタリア10年債のドイツ国債に対する利回 り上乗せ幅(スプレッド)が約2週間ぶりの大きさとなった。29日公表 される銀行ストレステスト(健全性審査)の結果で、国内銀行の一部が 基準を満たさないとの懸念を裏付けた。

同スプレッドはイタリア銀行業界の問題を浮き彫りにするもので、 この日の取引で一時130.5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%) まで拡大し、終値ベースで先月12日以降の最大となった。

欧州銀行監督機構(EBA)はロンドン時間29日午後9時にユーロ 圏域内の大手銀51行を対象にした審査結果を明らかにする。イタリア各 行の資本強化が必要だと示唆する場合、同国の金融ならびに政治の安定 性に疑問が生じるとの観測が広がっている。

クレディ・アグリコルCBIの金利戦略責任者、モヒト・クマール 氏(ロンドン在勤)はイタリアの銀行セクターの問題に対処する「包括 的な計画はまだない。早急な資本注入の必要性を浮き彫りにするストレ ステストは重要だ」とし、「投資家らは若干懸念しており、周辺債のパ フォーマンスはこうした状況を反映している」と語った。

ロンドン時間午後4時26分現在、イタリア10年債利回りは前日比ほ ぼ変わらずの1.20%。同国債(表面利率1.6%、2026年6月償還)価格 は103.715。同年限のドイツ国債とのスプレッドは129bp。これは約2 週間ぶりの大きさ。

原題:Italy’s Bond Spread Widens Before Results of Banks’ Stress Tests(抜粋)

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