【個別銘柄】任天堂安い、三菱電や富士フイルム急落、アルプス電急伸

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28日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は以下の通り。

  任天堂(7974):前日比5.5%安の2万1080円。4-6月期の営業損益は51億円の赤字と、ブルームバーグによるアナリスト予想平均(21億円の赤字)から下振れた。準備の遅れにより「ポケモンGO」と連携して遊ぶ機器「ポケモンGOプラス」の発売時期を当初予定の7月末から9月に延期した。みずほ証券では、決算にサプライズはないが、株価が不安定であるため、見た目の悪さとポケモンGOプラスの発売延期でネガティブに反応するリスクのほうが高いと指摘した。また、キャピタル・リサーチが同社株の保有比率を17.07%から15.91%へ下げたことが分かった。

  ミツミ電機(6767):9.4%安の513円。「ポケモンGOプラス」の製造場所は同社青島工場との報道が出た前日はストップ高を付けたが、ゴールドマン・サックス証券では報道が事実ならミツミ電にとってプラスとしつつ、同製品の技術的難易度は高くなく、1桁営業利益率と考えるのが妥当と指摘。次につながる持続性のある製品とは考え難く、業績期待は短期で終息するとした。同社と経営統合予定のミネベア(6479)も7.5%安と大幅安。

  三菱電機(6503):7.8%安の1184.5円。4-6月期営業利益は前年同期比9.3%増の597億円と28日午後に発表。円高により産業メカトロニクスなどで前回予想を下回る見込みとして、17年3月期営業利益計画を2600億円から前期比22%減の2350億円に下方修正した。ブルームバーグによるアナリスト予想はそれぞれ538億円、2826億円だった。

  富士フイルムホールディングス(4901):9.9%安の3650円。4-6月期営業利益は前年同期比24%減の276億円と、ブルームバーグによるアナリスト予想平均380億円を下回った。ドキュメント事業の営業利益は同38%減、売り上げ減少やアジア通貨安などが影響した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では、営業利益は同証予想の380億円を大幅に下回りネガティブ、通期計画に対する進捗(しんちょく)率も低いと指摘した。

  ホシデン(6804):15%安の653円。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では投資判断を「オーバーウエート」から「中立」に、目標株価を1240円から800円に引き下げた。「ポケモンGOプラス」のシェア前提を期待値として50%と設定していたが、10%に引き下げた。任天堂が認可のための申請書に記載した製造工場がミツミ電機の青島工場であったことが判明、ミツミ電が製品製造を請け負っていることがおおむね確実とした。

  アルプス電気(6770):11%高の2262円。4-6月期営業利益は前年同期比62%減の50億4900万円と、ブルームバーグによるアナリスト予想平均43億5700万円から上振れた。野村証券では在庫作り込みや車載部品の収益性改善で同証想定の上限で着地したと評価。収益の底割れを回避したとし、カメラアクチュエータなど新製品の売上拡大局面が今後2-3年続く可能性が高いと予想した。

  アドバンテスト(6857):9.4%高の1333円。4-6月営業利益は前年同期比2.3倍の57億3800万円だった。会社側では2017年3月期営業利益計画を100億円から前期比13%減の110億円に上方修正した。メリルリンチ日本証券では4-6月の粗利率とメモリ向けテスタ需要の改善はポジティブサプライズとし、投資判断を「アンダーパフォーム」から「買い」に2段階上げた。同証では業績予想を増額、今期は160億円を超える営業利益を見込む。新たな目標株価は1580円。

  コロプラ(3668):400円(21%)安の1485円とストップ安。15年10月-16年6月期営業利益は256億円だった。子会社連結化の影響で前年同期実績と単純比較はできないものの、スマホゲーム「白猫プロジェクト」の5月の不振から減収減益だったと資料で説明。16年9月期営業利益計画を360億円から335億円に下方修正した。クレディ・スイス証券では今期パイプラインが6本から3本に修正された点について、延期したタイトルは期末投入予定だったため今期業績への影響は軽微だが、複数タイトルの延期はネガティブな印象とした。

  日本航空(9201):4.3%安の3177円。4-6月期営業利益は230億円前後と前年同期から4割弱減ったもようと28日付の日本経済新聞朝刊が報道。人件費の増加が利益を押し下げたという。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では、同証予想とコンセンサスはいずれも342億円で、今回の観測記事はこれを大きく下回る内容とし、報道内容が事実ならネガティブな印象とした。

  JR西日本(9021):5.8%安の6298円。4-6月期営業利益は前年同期比11%減の453億円だった。熊本地震の影響や北陸新幹線の開業効果一巡が響いた。野村証券では、熊本地震の影響を受けた山陽新幹線のほか、北陸新幹線や近畿圏在来線の収入にも力強さがないと指摘。同証による収入見通しを引き下げ、17年3月期営業利益予想を1852億円から1791億円(会社計画1755億円)に下方修正した。

  NTN(6472):8.7%高の336円。4-6月期営業利益は前年同期比23%減の109億円だった。販売減少や為替の影響で日本のセグメント利益が75%減となったことが響いた。ただ、ゴールドマン・サックス証券では、営業利益は強気予想だった同証の100億円も上回り、想定以上と指摘。据え置かれた通期予想(前期比27%減の350億円)に上振れ余地が出てきたとし、同証券による業績予想を増額、目標株価を350円から370円へ上げた。投資判断は「買い」を継続。

  ツガミ(6101):5.2%安の437円。4-6月期営業利益は前年同期比34%減の5億9800万円だった、と28日午前に発表。工作機械業界は、国内はものづくり補助金交付を控えた様子見からの弱含み、海外は中国の減速や急激な円高の影響を受けたため、売上高が27%減少したことが響いた。営業利益で前期比65%増の35億円を見込む17年3月通期計画に対する進捗(しんちょく)率は17%。

  日本取引所グループ(8697):2.6%高の1434円。発行済み株式総数の1.8%、100億円を上限に自己株を取得すると28日正午発表した。期間は29日から17年1月27日。クレディ・スイス証券の山中威人アナリストらは、このタイミングでの自社株買いの発表はサプライズだと評価した。同時に発表した4-6月期営業利益は前年同期比14%減の143億円だった。

  九州フィナンシャルグループ(7180):8%安の520円。これまで未定としていた17年3月期の連結業績計画を公表。熊本地震による影響で与信費用や建物などの復旧費用を織り込み、純利益は前期比87%減の145億円とした。

  スタンレー電気(6923):6.3%高の2477円。4-9月期(上期)営業利益見通しを160億円から前年同期比6.2%増の165億円に上方修正した。グループで取り組む生産革新活動が奏功した。野村証券では、円高によるネガティブな影響がある中でも、生産革新活動などを通じた収益性改善への前向きなスタンスが織り込まれたとみられる点は好印象とした。

  九電工(1959):15%高の3655円。4-6月期営業利益は前年同期比10%増の49億800万円だった。工事受注高は同30%増の1264億円。民間設備投資が増加傾向を維持した上、公共工事も底堅い動きを示した。

  日立建機(6305):1.4%高の1711円。想定為替レートを1ドル=110円から100円に変更し、17年3月期営業利益計画を360億円から280億円に下方修正した。ただ、クレディ・スイス証券では為替前提変更に伴う影響額147億円を除けば実質上方修正、業績は底を脱しつつある印象と評価。今期インド売上高は前年比43%増の578億円と中国売上高455億円を上回る見通しとした。

  新日鉄ソリューションズ(2327):9.5%高の1988円。28日午前発表の4-6月期純利益は前年同期比5.6%増の29億7200万円だった。売上高総利益率の改善が貢献した。東洋証券の星匠アナリストは、親会社の新日鉄住金向けや公共向けのシステム構築案件の受注が鈍化すると会社側が事前にアナウンスしていたにも関わらず、ほぼ前年並みを確保しポジティブサプライズとなった、と電話取材で指摘。

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