野村HD:第1四半期32%減益、市場混乱が響く-1年ぶり海外黒字

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野村ホールディングスの4-6月(第1四半期)連結純利益は、前年同期比32%減の468億円となった。英国の欧州連合(EU)離脱決定後の市場混乱などが響き、国内営業(リテール)部門を中心に振るわなかった。海外事業は4四半期ぶりに黒字を確保した。

  28日開示した第1四半期の純利益はブルームバーグが集計したアナリスト5人の予想平均値143億円を大幅に上回った。四半期ベースでは直前の2016年1-3月期(192億円の赤字)から大幅に回復したが、国内外で好調だったトレーディングを除くと主な収益部門は前年同期比で減少した。

  北村巧財務統括責任者(CFO)は会見でリテール部門の不振について、年初からの急激な円高や株安の流れが「4-6月期も変わらなかったことが主な要因」と分析。「足元まだ厳しい環境が続いているが、顧客ニーズを掘り起こして収益化していきたい」と述べた。リテール収益は12年7-9月期以来の低水準だった。

  収益合計は前年同期比18%減の4184億円。リテール関連の委託・投信募集手数料は同41%減の763億円、アセットマネジメント業務手数料が12%減の526億円と低調だった。第1四半期末時点での顧客資産残高は95.3兆円と四半期末ベースでは14年7-9月期末以来約2年ぶりの100兆円割れとなった。

トレーディング

  債券などのトレーディング損益は12%増の1401億円だった。北村CFOは「先進国、新興国ともに金利が低下する局面で、金利商品から利益が上がった」と説明した。投資銀行業務手数料は29%減の173億円だった。野村は同日、株主還元策として1億株(450億円、発行済み株数の2.6%)上限の自社株買いを発表した。

  海外事業は、債券業務の好調などで米州が152億円、アジア・オセアニアが61億円、欧州は赤字だったが計169億円と16年1ー3月期以来の税前黒字を確保。北村氏は欧州の人員削減などで損益分岐点が下がり、「赤字になりにくい体質になってきている」と述べた。欧州人員は6月末までの3カ月で約250人減り3170人となった。

  東京証券取引所によると4-6月の1日当たりの株式売買代金(第1部、2部、マザーズ合計)は約2兆6565億円と前年同期(約3兆608億円)より減少した。同期間の日経平均株価は約7%下落した。

  ブルームバーグのデータによると、4-6月の野村HDは国内の株式関連の引き受け総額が14件・935億円と前年同期実績の16件・1458億円を下回った。国内の株式発行総額は、大型案件がなく前年同期比76%の減少だった。M&A助言は24件・65億ドル。前年同期は36件・96億ドルだった。

(第3、5段落にCFOのコメントなどを追加しました.)
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