6月の消費者物価0.5%低下、事前予想下回る-4カ月連続マイナス

  • コアコアCPIは0.4%上昇、事前予想を下回る
  • 日銀版コアCPIは午後2時に公表-5月は0.8%上昇

6月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除くコアCPI)は4カ月連続のマイナスとなった。テレビなど教養娯楽耐久財が下落したほか、宿泊料の伸び率鈍化が全体を押し下げた。

  総務省が29日発表した6月の全国コアCPIは前年比0.5%低下した。マイナス幅は前月(0.4%低下)から拡大した。ブルームバーグがまとめた予想中央値(0.4%低下)を下回った。物価の基調を見る上で参考となる食料(酒類を除く)とエネルギーを除く総合、いわゆるコアコアCPIは0.4%上昇と事前の予想(0.5%上昇)を下回った。

  日銀は1月にマイナス金利政策導入を決定、金利全般を押し下げ2%の物価目標実現を目指しているが、明確な効果は出ておらず、日銀内からは2%達成に警戒信号が点滅しているとの声も上がっている。日銀は29日の金融政策決定会合で、「2017年度中」としている2%目標達成の可否と、追加緩和の必要性について議論する。市場では17年度中の2%達成は困難との見方から、追加緩和が行われるとの見方が強い。

消費者物価、4カ月連続で低下

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  第一生命経済研究所の新家義貴主席エコノミストは22日付のリポートで、「円安効果一巡から、エネルギー以外の鈍化が目立っており、物価の下押し要因となっている」と指摘。「当面この傾向は続き、CPIもマイナス圏での推移となる可能性が高い」としている。

17年度中の2%は困難

  日銀は同日の決定会合で経済・物価情勢の展望(展望リポート)も策定する。前回4月の展望リポートでは物価目標時期を「17年度前半ごろ」から先延ばしした。先送りはこの1年あまりで4回目で、今回先送りすれば、1月以来3カ月ごとに半年先送りする事態になる。

  日銀は物価の基調を見る上で、独自に公表するエネルギーと生鮮食品を除いたいわゆる日銀版コアCPIを重視している。5月分は0.8%上昇と前月(0.9%上昇)から伸びが鈍化した。6月分は29日午後2時に発表する。黒田東彦総裁は「物価の基調が着実に改善している」という判断の最大の根拠として、日銀版コアCPIが前年比1%を上回って推移していることを挙げていた。

  JPモルガン証券の菅野雅明チーフエコノミストは25日付のリポートで、6月の日銀版コアCPIは前年比0.6%上昇とさらに伸びが鈍化する可能性が高いと指摘。「日銀コアCPI前年比が1%を大きく割り込むとなると、追加緩和なしに17年度中の2%インフレ達成は一層困難になる」としている。

日銀は追加緩和に踏み切るか

  先行指標の東京都区部7月中旬速報はコア指数が0.4%低下と、7カ月連続のマイナスとなった。マイナス幅は前月(0.5%低下)から縮小した。コアコアCPIは0.3%上昇と前月(0.4%上昇)を下回った。事前の予想はそれぞれ0.4%低下、0.3%上昇だった。

  岡三証券の愛宕伸康チーフエコノミストは25日付のリポートで、日銀版コアCPIは「当面はこれまでの円高の影響が残るため、プラス幅を縮小させていく」と指摘。その後も、GDPギャップに明確な改善がみられない中、「ゼロ近傍に近づいていく」とした上で、同コアの下振れリスクが高まる中で、今会合で「追加緩和が実施される可能性が高い」とみている。

  ブルームバーグがエコノミスト41人を対象に15-22日に実施した調査では、日銀が今会合で追加緩和を行うとの予想が32人(78%)と圧倒的多数を占め、量的・質的金融緩和が導入された2013年4月3日会合(100%=対象13人)以降最も高くなった。

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