日本株反落、FOMC後の円高と日銀判断待つ-金融、内需中心売り

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28日の東京株式相場は反落。米連邦公開市場委員会(FOMC)後の円高が嫌気されたほか、日本銀行の政策発表をあすに控え、目先のポジションを落とす売りに押された。銀行や証券など金融株、電力や陸運、サービスなど内需株、空運株中心に幅広い業種が安い。

  TOPIXの終値は前日比14.67ポイント(1.1%)安の1307.00、日経平均株価は187円98銭(1.1%)安の1万6476円84銭。

  大和住銀投信投資顧問・株式運用部の小出修グループリーダーは、日銀が「追加緩和をしてもしなくても、最初のアクションはネガティブに働き、円高が進む可能性がある」と指摘。現状の日本株は為替動向に敏感になっており、「日本株は上昇していたため、いずれにせよポジションを落とした方が良いという動きが出ている」と話した。

東証

Photographer: Yuriko Nakao/Bloomberg

  FOMCは26、27日に開いた定例会合で、政策金利の据え置きを決めた。経済見通しへの短期的なリスクは後退したとし、インフレと世界情勢については引き続き注視していくとの6月声明の文言を維持した。また、「経済情勢は専らフェデラルファンド金利の緩やかな引き上げに限って正当化する形で改善される」との見通しもあらためて示し、次回利上げの具体的な時期には言及しなかった。

  きょうのドル・円相場は、米国の年内利上げ観測の後退でドルが下げた前日の海外市場の流れを受け、一時1ドル=104円60銭台までドル安・円高が進んだ。前日の東京市場では、国内経済政策への期待で一時106円台半ばの円安場面があった。みずほ証券の倉持靖彦投資情報部長は、FOMC声明は「利上げについての言質を取らせない形だった。次の雇用統計までは材料がないと考えると、米景気要因からのドル高・円安は日銀会合後も見込めない」としている。

  27日の米国株は軟調で、米原油在庫の予想外の増加を材料にニューヨーク原油先物は2.3%安の1バレル=41.92ドルと続落、4月19日以来の安値となった。6月の米国全耐久財受注額は前月比4%減と、2014年8月以来の大幅なマイナス。

  為替や海外動向が売り材料となり、安く始まったきょうの日経平均は一時214円安の1万6450円まで下げ幅を拡大。日本銀行はきょうから金融政策決定会合を開いており、追加緩和の有無を見極めようと積極的な買いは入りにくかった。ブルームバーグがエコノミスト41人を対象に22日までに実施した調査によると、日銀が今回追加緩和を行うと予想したのは32人(78%)となっている。

  また、企業決算の発表本格化で、厳しい業績内容だった銘柄への売りも株価指数の押し下げ要因。第1四半期営業利益が2割を超す減益で、市場予想も下回った富士フイルムホールディングスは急落し、日経平均下落寄与度の2位。第1四半期が減収減益だったJR西日本安い。

  東証1部33業種は空運、その他製品、銀行、電気・ガス、証券・商品先物取引、精密機器、陸運、サービス、パルプ・紙、化学など31業種が下落。鉱業、繊維の2業種は小幅に上昇。銀行株の下落について、みずほ証の倉持氏は「日銀によるマイナス金利幅の拡大の可能性があり、嫌気された」と言う。東証1部の売買高は18億9771万株、売買代金は2兆3739億円で、売買高は前日から15%減少。上昇銘柄数は628、下落は1236。

  売買代金上位では任天堂や三菱UFJフィナンシャル・グループ、ミツミ電機、ミネベア、小野薬品工業、オリエンタルランド、日本航空が安く、今期業績計画を下方修正した三菱電機は午後の取引で下げ幅を広げた。半面、4-6月期営業利益は前年同期比62%減の50億4900万円と市場予想を上振れしたアルプス電気は急伸。メリルリンチ日本証券が投資判断を上げたアドバンテストも上げ、SUMCOや九電工、ミスミグループ本社、日立ハイテクノロジーズ、スタンレー電気、日立化成は高い。

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