7月27日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ドルは下落、FOMC緩やかな利上げ強調-対円で上昇

27日のニューヨーク外国為替市場でドルは対ユーロで下落。米連邦 公開市場委員会(FOMC)は政策金利を据え置くとともに、緩やかな ペースで金融政策を引き締める意向をあらためて示すにとどめたため、 市場では年内利上げへの疑問が高まった。

主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポ ット指数は上昇分を消して、低下した。FOMC声明は「経済情勢がも っぱらフェデラルファンド(FF)金利の緩やかな引き上げに限って正 当化する形で改善される」との認識をあらためて示した。

雇用や小売売上高、鉱工業生産に関するデータが経済の成長見通し を押し上げ、利上げの確率が高まるとの期待が市場で広がり、この1カ 月はドルが上昇基調にあった。ここに来てドルが軟化したのは、日本銀 行や欧州中央銀行(ECB)との政策金利差がこれ以上広がるとの兆候 が新たに現れなかったためだ。

モントリオール銀行の外為戦略グローバル責任者、グレッグ・アン ダーソン氏(ニューヨーク在勤)は「声明に示された当局の認識のどこ にも、行動を約束するものはなかった」と指摘。「FOMCの結果に対 する最初の市場の反応は、多少なりとも9月利上げの確率が高まったと いう受け止め方だった。声明を読み込むうちに、そのような内容ではな いことが分かった」と述べた。

ドルはFOMC発表直後に対ユーロで上昇したが反転、ニューヨー ク時間午後5時現在では0.7%安い1ユーロ=1.1058ドル。対円で は0.7%上昇の1ドル=105円40銭。

金利先物市場に織り込まれている年内利上げの確率はわずか45%。 この確率は次回利上げ後に実効FF金利が目標レンジの中央値になると の想定に基づく。年内のFOMC会合は残すところ3回。次回は9月20 -21日に開催される。

スタイフェル・ニコラウスのチーフエコノミスト、リンゼー・ピエ グザ氏(シカゴ在勤)は電話取材に対し、この日の市場でドルが一時上 昇したのはFOMCへの「反射的な動き」であって、声明の解釈が進む につれて反転したと指摘した。

原題:Dollar Tumbles as Fed Stresses Gradual Path for Interest Rates(抜粋)

◎米国株:総じて下落、FOMCは金利据え置き-決算や原油が材料

27日の米国株は総じて下落。企業決算や原油安が大半の個別株の方 向性を決める主な手掛かりとなった。米連邦公開市場委員会 (FOMC)の声明を受け、投資家は利上げ時期を見極めようとしてい る。

S&P500種株価指 数は前日比0.1%安の2166.58。ダウ工業株30種 平均は1.58ドル下げて18472.17ドル。

FOMCは声明で、「雇用の伸びは、5月は低調だったが6月は強 かった。ならしてみると、雇用者数などの労働市場の指標は、労働力の 活用がここ数カ月に一定の増加を見せていることを示している」と指 摘。政策金利は据え置き、あらためて緩やかな利上げペースを表明し た。

ノースウエスタン・ミューチュアル・ウェルス・マネジメントの最 高投資ストラテジスト、ブレント・シャット氏は「9月利上げの選択肢 はいくらかあるものの、声明内容にあまり変化はなかった」と述べ、 「だから相場もあまり変動しなかった。市場参加者は毎回の会合に何ら かの変化があるということに慣れる必要があるだろう」と続けた。

企業決算が株価を支えるとの楽観を背景にS&P500種は2月の安 値から19%値を戻した。S&P500種採用企業の第2四半期決算は4.5% 減益が予想されている。同指数は年初来で6.1%の上昇となっている。 これは先進国の主要株価指数のなかでも上位に位置する。

アップルは上昇。同社売上高の減少が予想ほどは悪くなかったこと が手掛かりとなった。ボーイングは0.8%高。四半期決算は赤字だった が市場予想を上回った。ツイッターは14.5%下落。第3四半期売上高の 見通しがアナリスト予想に届かなかった。コカ・コーラも決算が嫌気さ れ安い。

S&P500種セクター別10指数のうち4指数が上昇した。情報技術 が特に値上がりした一方で生活必需品は売られた。

ガーミンは11.6%高。約1年ぶりの高値水準で終えた。同社の決算 内容はアナリスト予想を上回り、通期予想を引き上げたことが好感され た。マクドナルドは1.8%安。前日の決算がこの日も売り材料となっ た。

原題:U.S. Stocks Remain Mixed as Fed Sees Diminished Economy Risks(抜粋)

◎米国債:上昇、FOMCが緩やかなペースでの利上げを示唆

27日の米国債相場は上昇。10年債利回りは3週間で最大の下げとな った。米連邦公開市場委員会(FOMC)は、緩やかに利上げを進めて いく方針を示した一方、次の利上げ時期についてはほとんど示唆を与え なかった。

FOMCはフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジ を0.25ー0.50%で据え置いた。ブルームバーグが実施したエコノミスト 調査ではほぼ全員が据え置きを予想していた。この日は特に30年債が大 きく上昇。声明には市場に基づくインフレ調整指標は低い状態が続いた と記された。

LPLファイナンシャルの債券投資ストラテジスト、アンソニー・ バレリ氏は「FOMCが利上げに少しでも近づいていると示唆する十分 な材料はない」とし、「FOMCとしては選択肢をオープンにしておく ことができる」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前日比6ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)低下の1.5%。

30年債利回りは7bp下げて2.21%。

期間が短めの国債については上昇は限定的だった。声明では「経済 見通しへの短期的なリスクは後退した」と指摘した。声明はこのほか、 「委員会は経済情勢がもっぱらFF金利の緩やかな引き上げに限って正 当化する形で改善する」との見通しを示した。

FOMCの政策決定前の段階で、先物市場に織り込まれる年内の利 上げ確率は上昇していた。ブルームバーグのデータによれば利上げ確率 は今週に入り約50%に上昇している。

TDセキュリティーズの金利ストラテジスト、ジェナディ・ゴール ドバーグ氏(ニューヨーク在勤)はFOMC声明について、「リスクバ ランスは上方向にシフトしているものの、FOMCはなお、低調な世界 の成長や英国のEU離脱に伴う波及的な影響について極めて慎重になっ ている」と分析した。

原題:Treasuries Gain as Fed Signals Gradual Path of Rate Increases(抜粋)

◎NY金:続伸、米耐久財受注の減少で-成長懸念を浮き彫りに

27日のニューヨーク金先物相場は続伸。米耐久財受注が減少したこ とから、米国の利上げは緩やかになるとの観測が強まった。

RBCウェルス・マネジメントのマネジングディレクター、ジョー ジ・ジロ氏(ニューヨーク在勤)は電話インタビューで、「刺激策やマ イナス金利、英国の欧州連合(EU)離脱など、世界中で起きているあ らゆることを考慮すれば、米金融当局が行動を先送りする理由は十分 だ」と述べた。

ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前日 比0.5%高の1オンス=1334.50ドルで終了。続伸は1週間ぶり。

銀先物9月限は1.6%上げて19.995ドルニューヨーク商業取引所 (NYMEX)のプラチナとパラジウムは上昇

原題:Gold Gains as U.S. Durable Goods Data Underscore Growth Concerns(抜粋)

◎NY原油:続落、予想外の米在庫増で-3カ月ぶり安値

27日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インタ ーミディエート(WTI)先物が続落し、3カ月ぶり安値で引けた。米 エネルギー情報局(EIA)の統計で、先週の米原油在庫が予想外に増 加していたことが明らかになった。同統計では製油所稼働率の低下も示 された。

USバンク・ウェルス・マネジメントの投資担当シニアストラテジ スト、ロブ・ヘイワース氏(シアトル在勤)は「製油所の稼働率低下に ともない、原油在庫はさらに積み上がると予想される」と指摘。「需給 バランスはもっと速やかに回復に向かうと誰もが思っていた。原油の供 給超過が解消されるのは2017年以降だ」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は前日 比1.00ドル(2.33%)安い1バレル=41.92ドルで終了。終値ベースで 4月19日以来の安値。ロンドンICEのブレント9月限は1.40ドル (3.1%)下げて43.47ドル。

原題:Oil Tumbles to Three-Month Low on Unexpected Crude Supply Gain(抜粋)

◎欧州株:1カ月ぶり高値、決算好感でLVMHとサンタンデール高い

27日の欧州株式相場は上昇し、指標のストックス欧州600指数は1 カ月ぶり高値を付けた。

フランスの高級ブランド、LVMHモエヘネシー・ルイヴィトン や、イタリアの電話会社テレコム・イタリア、スペインのサンタンデー ル銀行の決算が好感され、ストックス600指数は一時前日比0.8%高とな った。だが原油安を背景に上げ幅を縮め、0.4%高の342.74で引けた。 西欧市場ではフランスとスペインの株価指数の上げが目立ち、それぞれ 1%余り値上がりした。

ランプ・アセット・マネジメント(デュッセルドルフ)で3億ユー ロ相当の資産運用に携わるミヒャエル・ボイシュネック氏は「好決算が 相場を一段高にした。銀行を除けば、4-6月の欧州企業は順調で、状 況は落ち着くだろう」と述べた上で、「だが、米金融当局が2日間の会 合を経て発表する声明の内容に注目する必要があるほか、29日には銀行 ストレステストの結果も明らかになる。まだかなり多くの材料がある。 この日は楽観が支配的だった」と語った。

個別銘柄では、仏自動車メーカーのプジョーシトロエングループ (PSA)が9.3%上げ、自動車株指数は業種別19指数の中で上昇率首 位となった。航空機メーカーのエアバス・グループは4.5%上昇。四半 期利益がアナリスト予想を上回った。

原題:Europe Stocks Hit One-Month High After LVMH, Santander Earnings(抜粋)

◎欧州債:ドイツ超長期債、堅調目立つ-ECB債券購入が需要支える

27日の欧州債市場ではドイツ長期債が堅調。償還期限の長いドイツ 国債の年初来のリターンは、期限の短い国債の9倍近くに上った。欧州 中央銀行(ECB)の資産購入プログラムが高利回り国債の需要を創出 している兆しがまた現れた。

ブルームバーグ国債指数によると、償還期限が20年以上のドイツ国 債の年初来リターンは約21%。これに対し利回りがゼロを割り込んでい る1ー10年の国債は2.4%にとどまっている。この日の入札で10億ユー ロ発行した30年債の落札利回りは0.45%と、過去最低を記録したもの の、利回りは引き続きプラス圏にある。

ウニクレディトの債券ストラテジスト、エリア・ラトゥーガ氏(ロ ンドン在勤)は、ECBの量的緩和と全般的なリスク回避の環境を鑑み ると、「長期債は強い需要を集めている」と説明。これらの国債は「と りわけ向こう数カ月にわたり支えられるだろう。経済見通しの不透明感 が依然として高いほか、ECBが市場から債券の購入を続ける」と語っ た。

ロンドン時間午後4時24分現在、ドイツ10年債利回りは前日比5ベ ーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下のマイナス0.077%。こ れは1カ月ぶりの大幅低下。同国債(ゼロクーポン、2026年8月償還) 価格は0.498上げ100.776。

この日は30年物も買われ、利回りは7bp低下し0.40%。10年債に 対する利回り上乗せ幅(スプレッド)は47bpと、13日以来の小ささと なった。同スプレッドは過去2週間にわたり縮小を続けている。

30年債入札の応札倍率は1.47倍と、過去5年の平均と一致した。前 週行われた5年債入札の応札倍率は1.03倍で、2011年以降で最も低かっ た。

原題:Germany’s Longest Bonds Outperform With ECB Seen Boosting QE(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE