任天堂がポケモンGO収益化の機会逃す、機器発売を9月に延期

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  • 予定生産量がゲーム人気に比べ少な過ぎた可能性-アナリスト
  • 4-6月期は円高重荷で245億円の純損失、市場予想超える赤字

世界的な社会現象を引き起こしたスマートフォンゲーム「ポケモンGO」と連携して遊ぶ機器「ポケモンGOプラス」の発売が、準備の遅れにより当初予定の7月末から9月にずれ込む。任天堂が27日に発表した。

  同機器は任天堂が製造と販売を予定しており、収益は今期(2017年3月期)の業績予想にも含まれている。価格は3500円(税別)。

  任天堂株価はポケモンGOの人気を受けて上昇し、米国での6日の配信開始前には2兆円程度で推移していた時価総額は一時、約4兆5000億円に達した。一方、任天堂は22日夜、連結業績への影響は限定的だと発表。27日に発表した今期業績予想も変更しなかった。

  「延期は残念だ」とジェフリーズ・グループのアナリスト、アツール・ゴーヤル氏は述べた。「任天堂の経営陣はうまく意思疎通が取れていないように見える」という。BGCパートナーズ(シンガポール)の日本株セールス担当マネジャー、アミール・アンバーザデ氏は「発売延期は予定していた生産量が、ゲームの普及に対して少な過ぎたためではないか」と述べた。

  28日の任天堂株は一時、前日比2%安の2万1860円まで売られた。午前9時16分現在は同1.1%安の2万2060円。

  決算資料によると、4-6月期の純損益は245億円の赤字となり、アナリスト3人の予想平均(34億円の赤字)を大きく下回った。営業損益は51億円の赤字(市場予想21億円の赤字)、売上高は620億円(同703億円)だった。4-6月期の為替差損が350億円に上った。
 
  任天堂は今年3月、同社初のスマホ向けアプリ「Miitomo(ミートモ)」の配信を開始。秋には「ファイアーエムブレム」と「どうぶつの森」の2本のゲームアプリ配信を開始する。 

  岩井コスモ証券の川崎朝映アナリストは、ポケモンGOの人気で任天堂グループのキャラクターがスマホゲームでも「世界的に通用することが分かった」と述べた。任天堂が持つマリオなど知名度の高いキャラクターをスマホゲームに使えば、さらに収益が期待できるという。またゲームの広がりを考えれば、ポケモンGOからの収益が「限定的と決めつけるのもリスクがある」と述べた。

(第5段落に28日の株価の動きを追加しました.)
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