債券下落、2年債入札弱い結果や高値警戒感で売り-超長期債には買い

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  • 先物は20銭安の153円80銭で終了、一時153円65銭まで下落
  • 2年債入札:最低落札価格100円87銭と予想を大幅に下回る

債券相場は下落。高値警戒感が出ていることに加えて、この日実施の2年利付国債入札が市場予想を大幅に下回る結果となったことを受けて中期債主導で売りが優勢となった。半面、超長期債には反動買いが入った。

  28日の長期国債先物市場で中心限月9月物は、前日比12銭安の153円88銭で取引を開始した。いったんは3銭安まで下げ幅を縮めたが、再び値を下げ、入札結果発表後には35銭安の153円65銭まで下落。結局は20銭安の153円80銭で引けた。

  みずほ証券の辻宏樹マーケットアナリストは、「2年入札は弱い結果だった。追加緩和や国債発行年限に絡む報道に対して中期ゾーンは前日にラリーし過ぎた。明日の日銀会合は何が起こるか分からない。決め打ちできないことへの警戒感もあるだろう。さすがに利下げを織り込み過ぎていたのではないか。会合結果が出るのを待つしかない」と述べた。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の343回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より1.5ベーシスポイント(bp)高いマイナス0.285%で開始後、午後に入るとマイナス0.275%に上昇した。2年物366回債利回りは横ばいのマイナス0.37%で始まり、入札後には一時マイナス0.34%まで上昇した。新発5年物128回債利回りは横ばいのマイナス0.38%で始まった後、一時マイナス0.345%を付けた。

  一方、超長期債は堅調。新発20年物157回債利回りは1bp低い0.145%まで低下した。新発30年物51回債利回りは一時2bp低い0.245%。新発40年物9回債利回りは1bp低い0.32%まで低下している。

  みずほ証の辻氏は、「超長期ゾーンはしっかりしている。ひよっとしたら3次元緩和で国債買い入れ増額の期待があるのかもしれないが、いったん押し目買いが入っている印象」と述べた。

2年債入札、テール18年ぶり水準に急拡大

  財務省が午後発表した表面利率0.1%の2年利付国債(367回債)の入札結果によると、最低落札価格は100円87銭と予想の100円94銭を大幅に下回った。小さいと好調な入札を示すテールは6銭と1998年12月以来の大きさ。投資家需要の強弱を反映する応札倍率は3.95倍と前回の4.96倍から低下した。平均落札利回りマイナス0.361%、最高落札利回りマイナス0.332%といずれも過去最低を更新した。

  パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、「2年債入札は弱い結果だった。昨日、2年債利回りや5年債利回りがマイナス0.4%を意識するような水準まで低下したが、マイナス金利の深掘りを過度に織り込み過ぎていた」と説明。「入札が弱かったのはある意味自然で、昨日までの下がり過ぎに対して冷静、もしくは日銀会合前にポジション調整をするきっかけになったのではないか。入札後の2年債や5年債の利回り水準はまだ20bp織り込んでいる状態で割高」と述べた。

  日銀はこの日から29日までの日程で金融政策決定会合を開く。会合の結果発表時に新たな「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」を策定する。29日午後には黒田東彦総裁が会合結果を踏まえて記者会見を行う。ブルームバーグがエコノミスト41人を対象に15-22日に実施した調査では、日銀が今回会合で追加緩和を行うとの予想が32人(78%)と多数を占めた。

  パインブリッジの松川氏は、「日銀会合でのマイナス金利の見方も、据え置きか、10bpもしくは20bp引き下げというもので、いずれの結果でも2年債利回りや5年債利回りは下がり過ぎていた。 20bp引き下げて、さらにもう1回の20bpの引き下げすらを想定するような金利低下だった」と述べた。

  27日の米国債相場は上昇。米10年債利回りは前日比6bp低下の1.50%程度。3週間で最大の低下となった。FOMC声明では、緩やかに利上げを進めていく方針を示した一方、次の利上げ時期についてはほとんど示唆を与えなかった。

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