ゴールドマンをマレーシア資金絡みで提訴-顧客欺いたとPE投資会社

  • EON筆頭株主のプリマス・パシフィックがNY州地裁に訴える
  • ゴールドマン側は「見当違い」の訴訟だと主張

マレーシア政府の投資会社1マレーシア・デベロップメント(1MDB)の資金調達に絡み、米検察当局が関心を寄せる米銀ゴールドマン・サックス・グループが新たな問題を抱えた。

  ゴールドマンが顧客を裏切り、1MDBの運営に関与していたマレーシアのナジブ首相への便宜を図ったとして、プライベートエクイティ(PE、未公開株)投資会社が26日、ニューヨーク州地裁に損害賠償を求める訴えを起こした。原告のプリマス・パシフィック・パートナーズ1は訴状で、ゴールドマンと同行のティム・ライスナー元マネジングディレクターがEONキャピタルの金融アドバイザーとしての責務を怠ったと主張、懲罰的賠償を含め5億1000万ドル(約540億円)の賠償金支払いを請求している。

  EONは2011年5月に17億ドルでマレーシアのホンリョン銀行に買収された。ゴールドマンはナジブ首相の親族がホンリョン銀の取締役と同行に助言する投資会社の会長を務めていることを知りながら、EONの部外秘情報を利用し、EONを安く買収する手助けをしたとプリマスは訴えている。

  株式20%余りを08年に取得しEONの筆頭株主となったプリマスは、買収提示額が低過ぎるとして、ホンリョン銀によるEON買収の阻止を狙った訴訟を起こしたが敗訴した。

  ゴールドマン広報のアンドルー・ウィリアムズ氏は発表文で、「原告は問題の取引の差し止めを求めマレーシアの裁判所で行った訴訟で敗れており、買収は当時、株主によって承認された」と説明し、今回の訴訟は「見当違いだ」とコメントした。ライスナー氏のジョナサン・コーガン弁護士にコメントを求めているが、電話での返答はない。

米検察

  1MDBのためのゴールドマンの資金調達活動については米検察当局も注目している。先週起こした訴訟で米検察側は、ゴールドマンが1MDBの向けに集めた20億ドル余りがどのようにして政治的つながりのある人物に吸い上げられたり、ハリウッド映画の製作などさまざまなプロジェクトにつぎ込まれたりしたかを示そうとするような道筋を明示した。
  
  米検察の訴訟はゴールドマンに対し一切の責任追及をしていないものの、起債前に同行が配布した文書が誤解を招くものだとの見方を示唆している。ナジブ首相と、すでにゴールドマンを去ったライスナー氏に対しても不正追及はしていない。

原題:Goldman Accused of Betrayal to Curry Malaysian PM’s Favor(抜粋)

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