【個別銘柄】信越化26年ぶり上昇率、三井化やゼオン高い、伊藤忠急落

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27日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は以下の通り。

  信越化学工業(4063):前日比15%高の7087円と、1990年10月以来約26年ぶりの上昇率を記録した。4-6月期営業利益は前年同期比17%増の600億円だった。米国での塩化ビニル需要を取り込んだことなどが貢献した。同時に公表された2017年3月期計画は前期比7.9%増の2250億円。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では円高など環境が悪化する中でも、4-6月期営業利益は同証予想の522億円を大きく上回ったなどとしてポジティブと評価した。

  三井化学(4183):13%高の441円。27日午前、4-9月期営業利益予想を270億円から440億円に上方修正した。前期比では35%減から一転、6.2%増となる。モビリティやヘルスケアなどのセグメントの販売が堅調に推移している上、ナフサクラッカーなど各プラントの稼働が高水準で継続していることが要因。

  電子部品株:村田製作所(6981)が5.3%高の1万2845円、日東電工(6988)が7.6%高、アルプス電気(6770)が5.8%高など米アップル関連株が高い。アップルが26日に公表した4-6月期売上高は前年同期比15%減の424億ドルと市場予想の421億ドルを上回った上、7-9月期売上高見通しも市場予想を上回った。アップル株は時間外取引で一時7.5%高と大幅高。

  日本ゼオン(4205):9.5%高の783円。4-6月期営業利益は前年同期比10%減の70億5400万円と27日午後0時30分に発表。エラストマー素材事業部門の減益が響いた。ただ、ブルームバーグによるアナリスト予想平均61億3300万円ほど悪化しなかった。会社側では17年3月期営業利益計画を前期6.2%減の280億円で据え置いた。

  伊藤忠商事(8001):6.3%安の1182.5円。米グラウカス・リサーチ・グループは伊藤忠の会計手法を批判した上で、投資判断「強い売り推奨」、目標株価を631円と設定した。同社は伊藤忠の空売りポジションを保有していることも公表。SBI証券の藤本誠之シニアマーケットアナリストは、リポートが嫌気される形で売りが先行していると電話取材で述べた。ただ、グラウカス自体が売っているとみられ、投資家の多くはリポート内容の真偽に疑心暗鬼とも指摘した。

  エムスリー(2413):8.4%安の3340円。4-6月期営業利益は前年同期比24%増の62億円だった。市場予想は59億3400万円。ドイツ証券では、おおむね想定内での着地ながら、目標株価3400円に対して株価の上昇余地が限定的になったと分析。投資判断を「買い」から「ホールド」へ下げた。

  アサヒグループホールディングス(2502):3.3%高の3551円。1-6月期営業利益速報値は前年同期比11%増の524億円と、従来計画の443億円を18%上回った。国内の酒類や飲料、食品事業での増収効果や製造原価低減、国際事業の上振れなどが寄与。野村証券では商品ミックスの改善とコスト削減効果で同証予想の475億円を大幅超過したとし、中期計画に掲げた稼ぐ力の強化が初年度から実現してきた点を評価したいとした。

  コメリ(8218):15%安の2321円。4-6月期営業利益は前年同期比0.7%減の64億8400万円だった。いちよし経済研究所では、会社計画に対して営業収益は約15億円、営業利益では約6億円未達と試算され、業績回復ペースはスローな印象だと指摘。粗利益率低下の要因は商品企画面での課題もあったもようと分析した。

  TDK(6762):5.1%高の6390円。メリルリンチ日本証券では、カルテル疑いのサスペンション事業は連結売上高構成比5%未満と推定され、潜在的な業績インパクトは軽微と分析。外販メーカーがTDK1社という状況から、主力のハードディスクドライブ(HDD)磁気ヘッド事業に関して同様のケースを懸念する必要はないなどとした。

  アンリツ(6754):5.4%安の594円。クレディ・スイス証券は投資判断を「アウトパフォーム」から「中立」、目標株価を1000円から655円に変更した。5Gネットワークでの同社の事業拡大は20年以降で、今後2-3年はコア事業のモバイルの減収減益が続くと予想。17年3月期営業利益予想を123億円から70億円(会社計画72億円)、来期を133億円から61億円に減額した。

  CKD(6407):4.8%高の943円。ドイツ証券は投資判断を「買い」に新規格付けした。半導体製造装置投資と薬品用包装機が好調と分析し、17年3月期営業利益予想は83億円と保守的な会社計画72億円からの上振れを予想。FA(工場自動化)銘柄でありつつ独自性のある事業基盤、海外成長、バリュエーションの割安さが魅力と評価した。目標株価は1100円。

  カゴメ(2811):3.1%高の2715円。16年12月期営業利益見通しを従来の70億円から前期比37%増の92億円に上方修正した。国内飲料事業では、機能性表示食品として発売したトマトジュースなどが好調。中期重点課題として取り組んでいる収益構造改革が計画を上回る進展であることも貢献する。

  SMK(6798):8.7%安の326円。4-9月期営業利益計画を6億円から前年同期比84%減の4億円に下方修正した。為替の円高推移や大口得意先の生産調整などが響く。

  メディネット(2370):6.9%高の139円。医薬品開発支援のシミックホールディングス(2309)と再生・細胞医療事業分野で業務提携すると発表。国内顧客や日本での再生医療製品の開発・上市を検討する海外顧客に対し戦略の立案、臨床試験の実施、治験計画から承認申請に至るコンサルテーションなどの一括提供が可能になるという。シミックH株は1.8%高の1668円。

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