7月25日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:外国為替取引高が世界的に増加、金融政策めぐる思惑で

外国為替市場では4月までの6カ月間に東京やロンドン、ニューヨ ークなど世界の主な市場で取引高が増加したことが、中央銀行の調査か ら明らかになった。金融政策をめぐる思惑が影響したようだ。

イングランド銀行の外国為替共同常任委員会によると、英国では1 日当たりの取引高が平均で2兆2100億ドルと、昨年10月から5%増加。 対円でのドルの取引が27%増と、けん引役となった。全体の取引高 は2015年4月との比較では9%減少した。米連邦準備制度理事会 (FRB)によれば、北米の1日当たりの平均取引高は10月の8090億ド ルから8930億ドルに増えた。スポットや先渡し、オプション、スワップ を含む総取引高は日本で5.1%、オーストラリアで6%それぞれ増加し た。

日本銀行や米連邦公開市場委員会(FOMC)の決定が市場の意表 を突いたことが取引高の増加につながったと、アナリストの間ではみら れている。

トロント・ドミニオン・バンクの通貨戦略の欧州責任者、ネッド・ ランペルティン氏は「金融政策が全てだ。日銀が4月の政策決定会合で 新たな緩和政策を打ち出すとの見通しがかなり強かった。その期待が裏 切られた時、対円でのドルの買い持ち高にかなりの圧力がかかった」と 語った。

バークレイズの外為・金利ストラテジスト、アンドレス・ジェイム 氏は円の取引高も増加したことについて、円が他の通貨に比べて割安だ ったためだと分析した。

円は1月の122円近辺から上昇し、4月には107円を超える円高とな った。ただ、購買力平価に基づくと対ドルでなお過小評価されていた。 欧州連合(EU)からの離脱を問う英国民投票を受けて逃避需要が強ま り、円は6月に100円を突破する局面があった。

ニューヨーク時間午後5時現在、円は対ドルで前週末比0.3%高の 1ドル=105円81銭。ユーロは対ドルで0.2%高い1ユーロ=1.0995ド ル。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポ ット指数は0.1%上昇。

シンガポールの外国為替市場委員会の発表によると、同国では1日 平均の取引高は4月に4190億ドルと、6カ月前から36%増加した。

対円でのドルと先渡しの取引増加は価格の変動幅拡大と一致してい る。JPモルガン・チェースのデータによると、主要7カ国通貨のボラ ティリティは4月までの6カ月間で平均10.35%上昇した。その前の6 カ月間は9.85%だった。

日本の輸出業者はボラティリティが高まる中で先渡しの利用が拡 大。日本生命や第一生命保険など保険者は通貨ヘッジを利用して海外債 券を購入している。

ロンドンでの取引高はそれ以前の6カ月と比較すると増加したが、 前年比では9%減少した。バークレイズのジェイム氏は銀行がリスクテ ークを縮小したことが一因だとの見方を示した。

さらに「取引高の長期的な減少傾向は規制強化や資本規制強化が影 響している」と指摘した。

原題:Currency Trading Rises From Tokyo to New York on Policy Jolts(抜粋)

◎米国株:最高値から反落-エネルギー株安い、中銀会合に注目

25日の米国株は最高値から反落した。原油値下がりを受けてエネル ギー株が売られた。投資家は今週開かれる米連邦公開市場委員会 (FOMC)の定例会合と日本銀行の金融政策決定会合に注目してい る。

S&P500種株価指数は前営業日比0.3%安の2168.48。ダウ工業 株30種平均は77.79ドル(0.4%)下げて18493.06ドル。

ハイマーク・キャピタル・マネジメントのリサーチディレクター、 トッド・ローウェンスタイン氏は「英国の欧州連合(EU)離脱選択に 伴う混乱を乗り越え、過去最高値まで値上がりした後で若干下げたに過 ぎない」と述べ、「中央銀行が一段の緩和策を発表するとの根拠のない 楽観がある。企業利益も予想を上回り、相場は上昇していた。ここにき てようやく、これまでの上昇を消化する機会があり、その影響で若干売 られた」と続けた。

この日のエネルギー株は2%安と、ここ1カ月で最大の下げとなっ た。チェサピーク・エナジーやデボン・エナジーはいずれも下落。素材 株も安い。ドル上昇に伴いドル建て資産の需要が後退した。

ヤフーは2.7%安。同社が中核資産に位置付けるウェブ事業の売却 先である米ベライゾン・コミュニケーションズも安い。マイクロン・テ クノロジーは上昇。ポイズンピルを導入したことが好感された。

S&P500種は22日までの10営業日で7度、最高値を更新した。4 四半期続いた企業の減収から脱却しつつある兆しが示されたほか、利益 回復も近いとの楽観が広がった。

S&P500種は年初来で6.4%上昇。2月の安値からは19%値を戻し た。予想を上回る企業決算が発表され、トレーダーの間では今年12月ま での利上げを織り込む確率は45%と、7月初めの12%から上昇した。

今週のFOMCでは金融政策の据え置きが予想されている。イエレ ン米連邦準備制度理事会(FRB)議長は確実な兆候を確認するまで慎 重な姿勢を維持している。

LPLファイナンシャル(ボストン)のチーフ経済ストラテジス ト、ジョン・カナリー氏は「今週の鍵は決算だが、FOMCや日銀、さ らに民主党大会もある。相場を左右する材料が多くある」と述べ、「株 価は最高値を更新し、バリュエーションはピークをつけた。ここからさ らに株価が上昇するためには極めて良好な決算が必要だ」と続けた。

原題:U.S. Stocks Retreat From Highs as Crude Hits Energy Shares (抜粋)

◎米国債:2年債利回り上昇-入札では需要が08年以来の低水準

米財務省が25日実施した2年債入札では、需要が2008年以降で最低 となった。米連邦公開市場委員会(FOMC)が今週の会合で経済に力 強さが出てきた兆候を指摘し、年内利上げの根拠が強まるとの見方が背 景にある。

2年債利回りは1カ月ぶり高水準を付けた。2年債入札(発行 額260億ドル)では、落札利回りが入札前取引での水準を上回った。投 資家の需要を測る応札倍率は2.52倍と、2年債入札としては08年12月以 来の低水準だった。また、プライマリーディーラー(政府証券公認ディ ーラー)の落札比率は2年債入札としては13年以降で最大となった。

世界の金融市場が英国の欧州連合(EU)離脱選択の影響をほぼ克 服する中、買い手の意欲は後退。米労働市場関連の指標を含め経済デー タは改善に向かっている。

BMOキャピタル・マーケッツの債券ストラテジスト、アーロン・ コーリ氏は2年債入札の結果について「かなりの弱さが示唆される。米 金融政策をめぐる不透明感を浮き彫りにしている部分もある」と述べ た。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前週末比1ベーシスポイント(bp、1 bp=0.01%)未満上げて1.57%。同年債(表面利率1.625%、2026年 5月償還)価格は100 15/32。

既発2年債の利回りは3bp上昇し0.73%。

2年債入札の結果は、これまで非常に強かった国債に対する需要が 後退しつつある可能性を示している。欧州や日本で国債利回りがマイナ スとなる中、米国債には利回りを求める買いが入り、10年債利回りは今 月に入り過去最低を記録した。ブルームバーグが実施したエコノミスト 調査では、今週のFOMC会合では政策金利の据え置きが見込まれてい る。

先物市場に織り込まれる年内の米利上げ確率はこの日、約48%と、 ここ約1カ月で最も高い。今週の会合での利上げ確率は約10%となって いる。9月会合では26%に上昇する。

BMOのコーリ氏は「今週発表される経済データが9月の利上げを 支持する内容になれば、最も打撃を受けるのは2年債と3年債だ」と述 べた。

原題:Treasuries Draw Weakest Demand Since ‘08 at Auction as Fed Looms(抜粋)

◎NY金:続落、ドル上昇や年内の米利上げ観測高まりで

25日のニューヨーク金先物相場は続落。過去4営業日では3度目の 下落となった。米金融当局が年内に利上げを実施するとの観測が高まり つつあることから、売りが優勢になった。

RJOフューチャーズ(シカゴ)のシニアマーケットストラテジス ト、フィル・ストライブル氏は電話インタビューで、「利上げをめぐる 観測が金融市場に戻ってきており、そのため金は下落している」と指 摘。「ドルも商品相場上昇の勢いを鈍らせている」と述べた。

ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は0.3%安 の1オンス=1327.20ドルで終了。

銀先物9月限は0.2%下げて19.647ドルニューヨーク商業取引所 (NYMEX)のパラジウムは上昇、プラチナはほぼ変わらず

原題:Gold Falls as Dollar Advances, Bets Mount on Fed Rate Increase(抜粋)

◎NY原油:大幅続落、3カ月ぶり安値―米リグ稼働数の増加で

25日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インタ ーミディエート(WTI)先物が大幅続落し、3カ月ぶり安値。在庫が 潤沢な状況にもかかわらず、米国の石油リグ(掘削装置)稼働数が4週 連続で増加したことを嫌気した。ドルの上昇も商品への投資意欲を低下 させた。

コンフルエンス・インベストメント・マネジメント(セントルイ ス)のチーフ・マーケット・ストラテジスト、ビル・オグレイディ氏は 「7月最終週だというのにガソリン在庫は高い水準にある」と指摘。 「製油活動が減速するにつれ、原油在庫が増加し始めると思われる。か つての安値に押し下げられるとは想定しないが、下値余地はある」と述 べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は前営 業日比1.06ドル(2.40%)安い1バレル=43.13ドルで終了。終値ベー スで4月25日以来の安値。ロンドンICEのブレント9月限は97セント (2.1%)下げて44.72ドル。

原題:Oil Tumbles to Three-Month Low as U.S. Drilling Climbs Amid Glut(抜粋)

◎欧州株:上げ幅縮小-原油安でエネルギー銘柄に売り

25日の欧州株式相場は小高い。指標のストックス欧州600指数は終 日堅調に推移したものの、原油安でエネルギー銘柄が下げたことを受 け、上げ幅を縮小した。

ストックス600指数は前週末比0.2%高の340.93で引けた。ドイツの Ifo経済研究所がまとめた7月の独企業景況感指数は予想ほど悪化し なかったことを受けて一時0.8%上昇し、英国の欧州連合(EU)離脱 選択以降の下げ幅は1%未満まで縮まった。この日の出来高は30日平均 を約42%下回るなど、最近の相場動向は不安定となっている。

石油・ガス銘柄は2.1%安と7月6日以降で最もきつい値下がり。 ストックス600指数を0.2%安まで押し下げる場面もあった。

ノッツ・ストゥッキ(ジュネーブ)のファンドマネジャー、ピエー ル・ムートン氏は、「朝方の相場上昇には多少驚いた」と発言。29日に 「欧州銀行のストレステストの結果発表を控えており、銀行システムの 健全性をめぐる懸念をやや強める可能性がある」と付け加えた。

ドイツのDAX指数は0.5%上昇と、西欧の主要株価指数の中で値 上がり幅が最も大きかった。イタリアとギリシャの株価指数の下げが目 立った。英FTSE100指数は0.3%値下がり。

個別銘柄では、イタリアのモンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナ が8.4%下落。同行はストレステストで、資本に「リスクあり」の判定 を受けるとの報道が嫌気された。デンマークの宝飾メーカー、パンドラ は4.7%安。フランス・オランダ系航空会社エールフランス・KLMグ ループは2.3%下げた。同銘柄の投資判断をソシエテ・ジェネラルが 「売り」に指定した。

英ブックメーカーのウィリアム・ヒルは4.9%上昇。888ホール ディングスとランク・グループが共同で買収案を提示することを検討し ていると明らかにした。スウェーデンの無線通信機器メーカー、エリク ソンは1.5%上げた。同社のベストベリ最高経営責任者(CEO)が即 時退任した。

原題:Europe Stock Rebound Stalls for Third Day as Energy Shares Fall(抜粋)

◎欧州債:独2年債、8月以降最長の下げ-景況感が予想ほど悪化せず

25日の欧州債市場ではドイツ2年債が昨年8月以降で最長の下げに 見舞われた。この日発表された経済指標は、同国経済が英国の欧州連合 (EU)離脱選択に伴う影響を克服しつつある可能性を示した。

2年債利回りは、英国のEU離脱が決定した6月24日以来の高水準 を付けた。10年債も一時下げた。Ifo経済研究所がまとめた7月の独 企業景況感指数は予想ほど悪化しなかったことが背景にある。

DZバンク(フランクフルト)の債券ストラテジスト、ビルギッ ト・フィゲ氏は「誰もが英EU離脱に伴う市場への影響はもっと深刻か と考えていたが、見方を変えつつあるようだ」と発言。「市場センチメ ントは前向きだが、英EU離脱をめぐる懸念が不透明感につながってい る。今年後半の成長が抑制される可能性がある」と語った。

ロンドン時間午後4時21分現在、ドイツ2年債利回りは前週末比ほ ぼ変わらずのマイナス0.61%。一時はマイナス0.60%を付けた。同国債 (ゼロクーポン、2018年6月償還)価格は101.159。同国債は22日ま で2015年8月31日以来の7日続落を記録した。

10年物利回りは1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下 のマイナス0.04%。一時はマイナス0.01%まで上昇した。DZバンクの フィゲ氏によれば、戻り一杯となるまで目先に5-10bp上昇する可能 性がある。

原題:Germany’s Notes Hold Onto Decline as Confidence Beats Estimates(抜粋)

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