日米イベントにらみのドル・円、3度目の正直で雲抜けか-みずほ証

  • 主戦場が100~105円というよりも105~110円になる可能性と鈴木氏
  • ドル・円の値幅は半年で2000年以降の最大を記録した08年来の大きさ

米連邦公開市場委員会(FOMC)と日銀金融政策決定会合。市場関係者が待ち構える今週のメーンイベントだ。みずほ証券投資情報部の鈴木健吾チーフFXストラテジストは、ドル・円相場が一目均衡表で3度目の正直となる上昇シグナルを出すかどうかに注目している。

  ブルームバーグの一目均衡表によると、現在1ドル=107円73銭にある雲の上限は今週末に105円46銭まで切り下がる。ドル・円は先週107円49銭と約1カ月半ぶりの高値まで上昇し、いったん雲中に突入したが、その後105円台へ反落。ドルの上昇転換の可能性を示唆する雲の上抜けには至らず、足元では106円半ばの雲の下限付近で推移している。

  鈴木氏は、FOMC、日銀会合などの材料とうまくかみ合って、ドル・円が雲の上に出てくれば、年末年始から続いた円高トレンドがいったん転換する可能性が出てくると指摘。「ちょうど雲が切り下がるタイミングで雲上でステイできれば、10月にかけて横ばいから若干戻すような展開、主戦場が100~105円というよりも105~110円になってくるのではないか」と予想する。

  ブルームバーグがフェデラルファンド(FF)金利先物を基に算出したデータによると、市場が織り込む26、27日開催のFOMCでの利上げの確率は10%となっている。一方、エコノミスト41人を対象に実施した調査では、日銀が28、29日の会合で追加緩和を行うとの予想が32人(78%)と大半を占めた。

  鈴木氏は、今回のFOMCで利上げがないのは当然だが、米経済指標が良好で、米株・米債券が史上最高値を更新し、緩和によるバブルも警戒される中、「多少タカ派的なトーンが増してくる可能性が高い」と言う。日銀については緩和を想定しているが、今年は緩和しても緩和見送りでもその後円高が進んでおり、「ドル・円が日銀後に落ちても雲のところで踏ん張れるかどうか」に注目している。

  ドル・円は、日銀がマイナス金利の導入を発表した1月末とイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長が数カ月内の利上げの可能性を示唆した5月末に雲の上抜けを試みたが、いずれも失敗に終わり、その後一段とドル安・円高が進んだ。年初からの高値は1月に付けた121円69銭で、安値は英国の欧州連合(EU)離脱決定を受けて売られた6月24日の99円02銭だ。

  ドル・円の値幅は半年で23円弱と、リーマンショックにより2000年以降で最大の年間値幅を記録した08年の25円に次ぐ大きさで、「テクニカル的にはいったん調整や横ばいに入ってきてもおかしくない」と、鈴木氏は指摘する。「今回は追加緩和や経済対策、米国の回復など材料が付いてきているし、去年から円高を演出してきた原油、中国などのリスクもずいぶん一服感があるので、いったん一方的な円高が終わることに期待したい」と言う。

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