メルケル独首相続投への期待強まる-銃乱射など国内外で事件続発

  • 国内での相次ぐ事件はメルケル首相の試金石に
  • メルケル氏の確かな手腕への国民の期待を背景に続投観測強まる

メルケル独首相がトルコ軍のクーデター未遂事件の一報を首席補佐官から受けたのはモンゴルの首都ウランバートルのシャングリラホテルで就寝中のことだった。

Angela Merkel gives a statement following the shootings in Munich on July 23.

Photographer: Carsten Koall/Getty Images

  ウランバートルはその時16日午前5時半(日本時間同じ)で、ベルリンでは15日午後10時半だった。メルケル首相はこのところ立て続けに深刻な問題に見舞われている。難民やポピュリズム台頭、英国の欧州連合(EU)離脱、イタリアの銀行危機など、欧州の政治経済統合を脅かす問題がかつてなかったような勢いで増え続けている。仏ニースでのテロから程なくして起きた前週末のミュンヘンでの銃乱射や独南西部でのなたによる死傷事件、南部ニュルンベルク近郊のコンサート会場での爆発事件は、状況がもはや手に負えなくなり始めているとの印象を強めた。

  こうした不透明要因の増大に直面したドイツ国民は、欧州の混乱収束で最も豊かな経験を持つメルケル氏の確かな手腕に期待を寄せつつある。こうした国民からの期待を背景に、メルケル首相は自らがそれを望んだとしても責務から逃げることはできず、来年の連邦議会(下院)選挙後も首相を続けることを目指すとの見方が政界で固まりつつある。

  オバマ大統領の元欧州問題顧問で現在は米ジャーマン・マーシャル・ファンドのプレジデントを務めるカレン・ドンフリード氏は電話インタビューで、「問題の数の多さや対処の難しさなどにより、メルケル首相はこれらを克服しなければならないという思いを感じている」と指摘。「このことからメルケル首相は続投を目指すと私はみている。首相が最も気にかけている事に大変な難題が降りかかっている」と説明した。
  
  南部ミュンヘンで22日夜、18歳の男が銃を乱射し、9人が死亡した。18日にはバイエルン州ビュルツブルクの列車内で17歳のアフガニスタン人難民がおのやナイフを振り回し乗客4人が重軽傷を負った。24日には21歳のシリア人が南西部ロイトリンゲンでなたを振り回し、1人が死亡、2人が負傷した。

原題:Cascade of Crises Pile Pressure on Merkel to Stay at Helm (1)(抜粋)

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