欧州株にはもうお手上げ、買い手のこの心理を説明するのは自責の念

  • 世界のファンドマネジャー、3年ぶりに欧州株アンダーウエート
  • 欧州株、年初来で世界でも1、2位を争う低リターン

バリュエーション(株価評価)でどれだけ説明できても、世界の株式投資家が欧州から資金を引き揚げるのをストップさせる十分な理由にならない。

  投資家に自責の念があるのだから、仕方がない。欧州株投資が過去最高に達した昨年だが、今年はリターンが世界でも1、2位を争うようなひどさとなり、買い手は痛手を被った。このため、世界のファンドマネジャーはこれまでにない勢いで資金を引き揚げている。ユーロ・ストックス50指数の配当利回りが債券利回りを3.7ポイント上回り、BNPパリバやシーメンスなど欧州企業の平均株価が米S&P500種銘柄より約25%割安であるにもかかわらずだ。

  金融政策を通じた刺激策やユーロ安、原油安でも欧州株は期待外れとなったところに、2012年以降の何度かの調整局面やギリシャやウクライナなどでの政治危機にも耐えてきたユーロ圏強気派にとどめの一撃となったのは、英国の欧州連合(EU)離脱選択だ。経済や企業業績への悲観が広がり、ユーロ圏の株価見通しは昨年10月以降で最も弱気となった。

  UBSウェルスマネジメントで英国投資の副責任者を務めるキャロライン・シモンズ氏は「欧州が光り輝く材料が勢ぞろいしていたのに、リターンが実現されなかった」と話し、ユーロ圏の株式と比較し米国株への投資を勧めた。「あれでも欧州に好機が訪れなかったのなら、今それがやってくるチャンスはないと人々は考え始めている」と述べた。

  欧州株には昨年、全世界から1230億ドル(約13兆円)が流入したが、今年1月以降はその半分以上の資金が引き揚げられたと、バンク・オブ・アメリカ(BofA)がEPFRグローバルのデータを引用して指摘している。資金の流出は特に、英EU離脱決定直後の4週間が著しく、その規模は217億ドルに上った。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は刺激策拡大にちゅうちょしない姿勢を示すが、投資家を安心させることができないでいる。

  年初からこれまでで、ユーロ・ストックス50指数は9%安の2972.23。月間では1月と6月にそれぞれ6%余り下げた。下落率はイタリア株で20%を超え、ポルトガルとスペイン、アイルランドでは9%。これに対し、米S&P500種は年初来で6.4%高。MSCIアジア太平洋指数は1.5%上昇。

  アナリストらは現在、ユーロ・ストックス50指数が今年、ソブリン債危機が頂点に達した11年以降で最悪になると予想。企業利益が2.5%減少し、同指数は9.2%下げるとみている。

原題:Buyers Remorse Explains Historic Capitulation in European Stocks(抜粋)

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