6月貿易収支は2カ月ぶりの黒字-原油安で輸入減続き輸出上回る

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輸出から輸入を差し引いた日本の貿易収支は6月速報で、2カ月ぶりの黒字となった。原油価格の下落を受け、原粗油や液化天然ガス(LNG)を中心に輸入額の減少が続き、輸出額が上回ったのが主な要因。

  財務省が25日発表した貿易収支は6928億円の黒字となった。前年同月は609億円の赤字だった。輸出は前年同月比7.4%減の6兆255億円と9カ月連続で減った。輸入は18.8%減の5兆3326億円と18カ月連続で減少した。ブルームバーグ調査による貿易収支の予想中央値は4744億円の黒字だった。

  輸出は自動車をはじめ鉄鋼、有機化合物などが減少。地域別では米国向けが自動車を中心に輸出が6.5%減と4カ月連続で減少。中国向けも有機化合物や科学光学機器などの減少が続き10%減と4カ月連続で減った。対欧州連合(EU)向けは0.4%と2カ月連続で減少している。同省は英国のEU離脱を決めた国民投票の影響はそれほど出ていないとし、今後の動向については言及できないとしている。

  また、同省は年初来、円高が進むなかで黒字基調が続いていることから、貿易取引が活発化していると指摘。輸出の数量指数が2.9%増と4カ月ぶりに増加したほか、輸入も0.4%増と2カ月連続で増えたと説明した。6月の為替レートの平均値は対ドルで前年同月比11.8%の円高だった。

  みずほ証券の末広徹シニアマーケットエコノミストは統計発表後のリポートで「熊本地震からの反動増など、一時的な要因で輸出が増えた可能性もある」と分析。世界経済の減速懸念や円高による日本企業の輸出競争力低下などから輸出数量が増加しにくいことに加え、エネルギー価格の持ち直しから貿易黒字は拡大しにくいとみている。

  併せて発表された今年上半期(1月-6月・速報)の貿易収支は1兆8142億円の黒字となった。半期ベースでは東日本大震災前の2010年下半期(7月-12月)以来、11期ぶりの黒字。輸出額が2期連続、輸入額が3期連続といずれも減少したが、原粗油やLNGなどを中心に輸入額の減少幅が大きく、輸出額が輸入額を上回った。

(3、4、6段落目を追加、5段落目の外部コメントを差し替え更新.)
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