米金融当局、財政サイドからの支援要請強める-単独での対応に限界

  • 人口動態や生産性など長期的な成長の重しに一段と注意を向ける
  • イエレン氏は6月、財政が「支持的な役割を担っていない」と指摘

過去8年間、米金融当局はアクセルを踏み続けてきた。金利を引き下げ、債券を購入し、停滞した景気を回復させる不退転の決意を表明した。その結果、グレートリセッションの傷は癒え、一時10%に達した失業率は5%を下回る水準に低下した。

  だが、雇用情勢の改善は恐らく終わりに近づいている。米国は過去5年間のように、非農業部門で月間20万人もの雇用を創出し続ける公算は小さい。そして米経済は辛うじて2%を上回る成長率を加速できずにいる。

  今後、労働市場に残されたスラック(たるみ)が消失し、米金融当局がインフレ高進の予防のため政策引き締めを余儀なくされれば、景気拡大ペースは鈍化する可能性さえある。米金融当局が単独で事態に対応することはできない。

  こうした背景から、金融当局者は米国の成長見通しの重しとなっている要因に一段と注意を向けるようになっている。それは単に金融危機やその後のリセッション(景気後退)の後遺症にとどまらない。

  それはもっと根深いもので、人口動態や生産性をめぐる負のトレンドや他の長期的な要因だ。このような諸力に対処する上で、金融政策にできることはほとんどない。米金融当局からは、セントルイス連銀のブラード総裁をはじめ、立法府からの支援の必要性を訴える声が強まっており、連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長も6月に上院銀行委員会で、財政政策が「支持的な役割を担っていない」と指摘した。

原題:Fed Officials Call for Backup in Battle to Spur the Economy(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE