債券上昇、日銀オペ結果や緩和観測で買い-40年入札控え超長期は軟調

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  • 先物は18銭高の153円36銭で終了、長期金利マイナス0.24%に低下
  • 新発30年債利回り0.275%まで上昇、新発40年債利回り0.325%

債券相場は上昇。日本銀行が実施した長期国債買い入れオペの結果に加えて、根強い追加緩和観測を背景に中長期債を中心に買いが優勢となった。一方、40年債入札を翌日に控えて超長期ゾーンは軟調に推移した。

  25日の長期国債先物市場で中心限月の9月物は、前週末比8銭高の153円26銭で取引を開始した。徐々に水準を切り上げ、一時は23銭高の153円41銭まで上昇。結局、18銭高の153円36銭で引けた。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の343回債利回りは、日本相互証券が公表した前週末午後3時時点の参照値と横ばいのマイナス0.23%で開始後、1ベーシスポイント(bp)低いマイナス0.24%まで下げた。新発5年物の128回債利回りは一時1.5bp低いマイナス0.35%と約1週間ぶりの低水準を付けた。

  みずほ証券の辻宏樹マーケットアナリストは、「先物が上げ幅拡大ということで、オペの結果が好感されている部分はある」とし、日銀の緩和期待は1ドル=100円近辺までドル安・円高が進んでいた時と比べて少しはく落しているところはあるものの、引き続き期待はあると指摘。「決定会合までは、足元の水準で底堅い推移が続く」とみる。

  日銀が実施した今月9回目となる長期国債買い入れオペの結果によると、残存期間「1年超3年以下」と「5年超10年以下」の応札倍率が前回よりも低下した一方、「3年超5年以下」は上昇した。落札金利は「3年超5年以下」と「5年超10年以下」が実勢より低めとの見方が出ていた。

  財務省は26日に40年債入札を実施する。発行額は4000億円程度。利回り競争入札によるダッチ方式で、応札は0.5bp刻みで行う。9回債のリオープン発行となり、表面利率は0.4%となる見込み。辻氏は、「40年債入札が超長期ゾーンの重しになっている」と言う。

  超長期債利回りは上昇。新発20年物の157回債利回りは一時1bp高い0.185%、新発30年債利回りの51回債利回りは2bp高い0.275%まで上昇した。新発40年物の9回債利回りは1.5bp高い0.325%と、6月9日以来の水準まで売られた。

日銀会合

  日銀は28、29日に金融政策決定会合を開く。会合の結果発表時に新たな経済・物価情勢の展望(展望リポート)を策定する。29日午後3時半から会合結果を踏まえて、黒田東彦総裁が記者会見を行う。

  ブルームバーグがエコノミスト41人を対象に15-22日に実施した調査では、日銀が今回の会合で追加緩和を行うとの予想が32人(78%)となった。 直前予想としては4月会合前(56%)を抜いて、量的・質的金融緩和が導入された2013年4月3日会合以降、最も高くなった。

  バークレイズ証券の押久保直也債券ストラテジストは、今回の日銀会合での追加緩和を予想しているとし、「利下げ20bpと指数連動型上場投資信託(ETF)・J-REIT(不動産投資信託)買い入れ増額の2本柱」を見込む。国債買い入れについては、6月の議事要旨をみても限界が意識されたような意見が見られると言い、「買いオペの札割れが懸念される中で増額は厳しいのではないか」と話した。

  野村証券の松沢中チーフストラテジストも、「今週の会合で日銀が追加緩和を実施するとみている」と指摘。「インフレ期待が英国の欧州連合(EU)離脱決定前に戻っている米欧に比べ、日本のそれは大きく低下しており、より追加緩和の必要性は高い。日銀が独自性を保った形の緩和策でリスクオン・インフレ期待上昇の流れを作り出せることを示せれば、ヘリコプターマネーといった極端な政策論を抑え込むことにもつながる」と言う。

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