7月22日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:円下落、日銀の決定会合を控え追加緩和の憶測

22日のニューヨーク外国為替市場では週間ベースで円が5月以来初 めて2週連続安。日本の景気刺激には追加措置が欠かせないとの見方が 広がった。

みずほ銀行とコメルツ銀行は日本銀行が来週開く金融政策決定会合 で利下げや資産購入の拡大は発表しない可能性が高いとみている。複数 の政府関係者が22日、ブルームバーグに対し明らかにしたところによれ ば、政府は月末をめどにまとめる経済対策の財政支出を3兆円規模で調 整に入っている。

コメルツ銀行の為替ストラテジスト、エスター・ライヒェルト氏は 「来週に財政出動があるとは考えにくいようだが、日銀の追加緩和をも う少し待つ余地はあるようだ」と述べ、「日銀が何もせず、短期的な追 加緩和も示唆しなければ円は確実に上昇するだろう」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、円は対ドルで0.3%下げて1ドル =106円13銭。週間ベースでは1.2%安。

前日の円は日本銀行の黒田東彦総裁がヘリコプターマネーの必要性 も可能性もないと発言したことを受けて上昇した。黒田総裁は英BBC ラジオ4のインタビューで発言したものだが、これが収録された日が6 月23日の英国民投票以前だったことが分かると上げ幅を縮小した。

みずほ銀行(ロンドン)のヘッジファンドセールス責任者、ニー ル・ジョーンズ氏は「日銀会合や財政に関する発表を控えて円は売られ るだろう」と述べ、「日銀会合では政策が据え置かれる可能性がある一 方で、日本が追加緩和に踏み切るのは時間の問題だとも考える」と続け た。

原題:Yen Weakens Before BOJ Meeting as Monetary-Stimulus Wagers Build(抜粋)

◎米国株:上昇、週間では4週続伸-S&P500は最高値更新

22日の米国株式相場は上昇。S&P500種株価指数は最高値を更新 した。5週目に入ろうとする相場の上昇軌道を企業決算が脱線させるこ とはないとの確信が広がった。

今週好調だった銘柄がこの日の上昇にも大きく寄与した。マイクロ ソフトとバイオジェンは週間ベースで少なくとも3月以来の大幅高。ベ ライゾン・コミュニケーションズは1.3%上昇。同社はヤフー事業買収 で合意に近づいていると関係者が述べた。ゼネラル・エレクトリック (GE)やハネウェル・インターナショナル、アップルのサプライヤー であるスカイワークス・ソリューションズの決算への失望で、全体の上 値は抑制された。

S&P500種株価指数は前日比0.5%高の2175.03。過去10営業日で 7度目の最高値更新となった。週間では0.6%上昇。ダウ工業株30種平 均は前日比53.62ドル(0.3%)上げて18570.85ドル。ナスダック総合指 数は0.5%値上がりした。

アイセクターズの最高投資責任者(CIO)、チャック・セルフ氏 は「ここまでやや強弱まちまちだが、決算は全般的にポジティブな内容 だと言うべきだろう」と指摘。「決算にはネガティブ方向へのトレンド は全く見られない。バリュエーションに関する疑問はあるが、金利がこ れほど低い中、本当の価値を評価するのは難しい」と述べた。

S&P500種銘柄の約4分の1がこれまでに決算を発表。このう ち82%で利益が、60%で売上高が予想より好調だった。500社の4-6 月(第2四半期)純利益についてアナリストらは4.5%減少と予想、1 週間前の予想5.8%減からは改善しているものの、5四半期連続の減少 が見込まれている。

S&P500種のセクター別10種はすべて上昇。電気通信サービスや 公益事業の上昇が目立った。ベライゾンは1.3%高、AT&Tは3週間 ぶりの大幅上昇となった。資本財・サービス株はほぼ変わらず、一時 は0.9%下落する場面もあった。

S&P500種のマネージドケア(管理医療)銘柄は最高値を更新 し、ヘルスケア株指数を押し上げた。シグナは4.1%高と、6カ月ぶり の高値。ヒューマナとエトナ、アンセムも値上がりした。

スカイワークス・ソリューションズは8.6%安と、2014年10月以来 の大幅下落。決算では売上高と利益が予想を上回ったものの、粗利益が 予想に届かなかった。

GEとハネウェルも下落し、資本財・サービス株指数を圧迫した。 GEは受注が前年同期比2%減少。買収や為替変動の影響を除いたベー スでは16%減となった。ハネウェルは2016年の売上高見通しを引き下げ た。

原題:U.S. Stocks Cap Four-Week Rally With S&P 500 Marking Fresh High(抜粋)

◎米国債:週間でほぼ変わらず、強気派の予想裏付ける底堅さあ

22日の米国債相場は下落後に戻す展開。10年債利回りは週初の水準 近辺にとどまり、前週に1年ぶりの大幅安となった流れは米経済指標が 堅調な中でも長続きしないとの国債強気派の見方を裏付けた。

利回りは今週ほぼ横ばいで推移した。今月6日に付けた過去最低水 準から上昇に転じ、前週は1年ぶりの大幅上昇を記録していた。予想を 上回る経済指標が続き、シティグループの米経済サプライズ指数は2014 年12月以来の高水準に上昇。これを背景に年内の利上げ確率は約1カ月 ぶりの高水準となっている。

モルガン・スタンレーのマシュー・ホーンバック氏とエコノミスト のコマル・スリクマール氏は今週、10年債利回りが今後9カ月以内に 1%以下に低下するとの見通しを示した。両氏は米国内経済の堅調を示 す兆候は長続きしないとの見方に加え、英国民投票で欧州連合(EU) 離脱を選択した後に英国内経済の「劇的な悪化」を企業活動調査が示し ていることから、米金融当局が利上げを見送るとの見方を示した。

スリクマール・グローバル・ストラテジーズの社長を務めるスリク マール氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「良好な データが幾らか発表されたが、2009年にさかのぼって見ても、良好な指 標もあれば悪いデータもある。良好なニュースは継続していない」と発 言。英国民投票は「米国での利回り低下を意味し、そこが買い場にな る」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前日比1ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)上昇の1.57%。同年債(表面利率1.625%、償還2026年5 月)価格は100 1/2。利回りは週間で約2bp上昇と、5月27日以降で 最も小幅な動きとなった。

米10年債利回りは6日に付けた過去最低水準の1.32%になお近い水 準にあるものの、ブルームバーグが対象とする他の先進17カ国の10年債 利回りを大きく上回っている。日本の10年債利回りはこの日マイナ ス0.24%、ドイツはマイナス0.03%だった。

日本の投資家が2週連続で外債を買い急いだことが、財務省データ で判明した。日本の投資家は15日終了週に中・長期の外債をネットで1 兆7200億円購入した。前週は2兆5500億円を購入しており、これは同省 ウェブサイトにデータのある2005年以降で最大。投資先の中心は米国債 だったことも同省のデータで示された。

モルガン・スタンレーのグローバル金利戦略責任者であるホーンバ ック氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「日本の利 回りは2012年の水準を約100bp下回っている」と指摘。一方、米10年 債利回りは4年前の水準を上回る水準に戻っていると述べ、「超低金利 に直面している日本の投資家がなぜ米国の高い利回りに向かっているか が分かるだろう」と続けた。

モルガン・スタンレーは少なくとも今後1年半は米国の政策金利に 変更はないと予想している。一方、金利先物市場が示唆する2017年末ま での利上げ確率は75%。

原題:Treasuries’ Selloff Momentum Stalls as Bond Bulls See a Rebound(抜粋)

◎NY金:下落、週間で5月以降初の連続安-株とドルの堅調で

22日までの週のニューヨーク金相場は下落し、5月以降で初の2週 連続安。株とドルの堅調で、価値保存手段としての金の魅力が低下し た。

RJOフューチャーズ(シカゴ)のシニア商品ストラテジスト、フ ィル・ストライブル氏は電話インタビューで、「株式の堅調が続き、ド ルも力強さをいくらか増している状況で、金や銀を中心に貴金属市場で 利益を確定する動きが出た」と指摘。「米利上げという概念が政策当局 者らの議論の中で再び持ち上がるだろうと、市場は考え始めている」と 述べた。

ニューヨーク時間午後1時54分現在、金スポット価格は前日 比0.6%安い1オンス=1323ドル。週間では1.1%の値下がり。ニューヨ ーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は0.6%下げて1オンス =1323.40ドルで終了。

銀スポット価格は週間で2カ月ぶりの大幅下落。プラチナのスポッ ト価格も下げた。パラジウムは昨年10月以来で最長となる5週連続高。

原題:Gold Set for Longest Slump Since May as Investors Return to Risk(抜粋)

◎NY原油:続落、2カ月ぶり安値-高い在庫水準を嫌気

22日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インタ ーミディエート(WTI)先物が続落し、約2カ月ぶりの安値で引け た。潤沢な在庫を抱えたまま、夏のガソリン最盛期が終わりに向かって いることが嫌気された。ドルが約7週ぶり高水準に上昇したことも、原 油の売り材料になった。

トラディション・エナジー(コネティカット州スタンフォード)の シニアアナリスト、ジーン・マクギリアン氏は「原油価格を50ドル超に 押し上げた強気センチメントはどこかに行ってしまった」と語る。「お びただしい量の原油在庫があり、夏のドライブシーズンがもうすぐ終わ るというのに石油製品の在庫は十分というレベルを超えている」と述べ た。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は前日 比56セント(1.25%)安い1バレル=44.19ドルで終了。終値ベースで 5月9日以来の安値。週間では3.8%値下がりした。ロンドンICEの ブレント9月限は1.1%下げて45.69ドル。

原題:Oil Drops to Two-Month Low Amid Ample U.S. Supply, Rising Dollar(抜粋)

◎欧州株:週間での上げ幅を縮小、経済指標で景気懸念が強まる

22日の欧州株式相場は週間ベースでの上げ幅を縮小した。この日発 表されたサービス業と製造業に関する経済指標がまちまちの内容だった ことが背景にある。

指標のストックス欧州600指数は前日比0.1%安の340.33で終了。一 時は0.7%下げた。マークイット・エコノミクスの発表によれば、ドイ ツの製造業の生産活動が2014年前半以来の高水準に達した一方、フラン スの製造業とサービス業を合わせた総合購買担当者指数(PMI)は活 動拡大・縮小の分かれ目とされる50にとどまった。国民投票で欧州連合 (EU)離脱を決めた英国では総合PMIは2009年4月以来の低水準に 落ち込んだ。

ルツェルン州立銀行のアナリスト、アルノー・エンドレス氏は「英 EU離脱選択後のユーロ圏景気の見通しについて、投資家は引き続き懸 念している」とし、「信頼感の水準は長期的に問題となるだろう。総じ て中央銀行の弾薬が尽きつつある中で、ヘリコプターマネーが望むよう な効果を発揮するか確信を持てないためだ。まちまちの内容だった決算 も弱材料となった」と語った。

ストックス600指数は前日までの2営業日は薄商いの中を小動き で、週間ベースの上昇率は0.7%。この日の出来高は30日平均を約40% 下回る水準だった。

一方、英FTSE100指数は0.5%上昇。日中安値0.5%から切り返 した。総合PMI指数の悪化を受けてポンド安となったことが株価上昇 につながった。

商品安を背景に、欧州の鉱業株とエネルギー銘柄は下げた。スウェ ーデンの建設会社スカンスカは4.8%安。スペインのサバデル銀行 は7.5%下落。一方、英携帯電話サービス会社ボーダフォン・グループ は4.6%値上がりし、昨年8月以来の高値を付けた。

原題:European Stocks Trim Weekly Gains on Economic-Growth Concerns(抜粋)

◎欧州債:スペイン債に買い、ドイツ国債とのスプレッド縮小

22日の欧州債市場ではスペイン国債が上昇。ユーロ圏周辺国の債券 に投資機会を求める投資家らは、スペインに注目している。同国に8カ 月ぶりに政権が誕生する見通しとなる中、前日の3年債入札で落札利回 りが初めてゼロを割り込んだことが背景にある。

スペイン10年債のドイツ国債に対する利回り上乗せ幅(スプレッ ド)が今週縮小し、年初来の最小となった。この日のスプレッドは114 ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)で、15日から8bp縮小。 前週の縮小幅は11bpだった。スペインは21日に5年物と30年物の国債 も発行した。

イタリア国債はここ2週間、低迷している。同国銀行業界の危機の ほか、レンツィ首相の将来に影響し得る10月の国民投票への懸念が高ま っているためだ。

ノルデア銀行のチーフストラテジスト、ヤン・フォンゲリッヒ氏 は、スペインでは「政治リスクが少なくともある程度は後退した」と し、「イタリアをめぐる懸念もスペイン債を支えている。ある意味、イ タリアとスペインの国債は同じ投資家をめぐり競い合っている」と語っ た。

ロンドン時間午後5時現在、スペイン10年債利回りは前日比1bp 低下の1.12%。前週末比では9bp下げた。同年限のイタリア国債利回 りも前日から1bp下げ1.23%となった。

原題:Spanish Bond Spreads Tightest in Year as Italy’s Appeal Wanes(抜粋)

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