米国債(22日):週間でほぼ変わらず、強気派の予想裏付ける底堅さ

更新日時

22日の米国債相場は下落後に戻す展開。10年債利回りは週初の水準近辺にとどまり、前週に1年ぶりの大幅安となった流れは米経済指標が堅調な中でも長続きしないとの国債強気派の見方を裏付けた。

  利回りは今週ほぼ横ばいで推移した。今月6日に付けた過去最低水準から上昇に転じ、前週は1年ぶりの大幅上昇を記録していた。予想を上回る経済指標が続き、シティグループの米経済サプライズ指数は2014年12月以来の高水準に上昇。これを背景に年内の利上げ確率は約1カ月ぶりの高水準となっている。

  モルガン・スタンレーのマシュー・ホーンバック氏とエコノミストのコマル・スリクマール氏は今週、10年債利回りが今後9カ月以内に1%以下に低下するとの見通しを示した。両氏は米国内経済の堅調を示す兆候は長続きしないとの見方に加え、英国民投票で欧州連合(EU)離脱を選択した後に英国内経済の「劇的な悪化」を企業活動調査が示していることから、米金融当局が利上げを見送るとの見方を示した。

  スリクマール・グローバル・ストラテジーズの社長を務めるスリクマール氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「良好なデータが幾らか発表されたが、2009年にさかのぼって見ても、良好な指標もあれば悪いデータもある。良好なニュースは継続していない」と発言。英国民投票は「米国での利回り低下を意味し、そこが買い場になる」と述べた。  

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前日比1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.57%。同年債(表面利率1.625%、償還2026年5月)価格は100 1/2。利回りは週間で約2bp上昇と、5月27日以降で最も小幅な動きとなった。

  米10年債利回りは6日に付けた過去最低水準の1.32%になお近い水準にあるものの、ブルームバーグが対象とする他の先進17カ国の10年債利回りを大きく上回っている。日本の10年債利回りはこの日マイナス0.24%、ドイツはマイナス0.03%だった。

  日本の投資家が2週連続で外債を買い急いだことが、財務省データで判明した。日本の投資家は15日終了週に中・長期の外債をネットで1兆7200億円購入した。前週は2兆5500億円を購入しており、これは同省ウェブサイトにデータのある2005年以降で最大。投資先の中心は米国債だったことも同省のデータで示された。

  モルガン・スタンレーのグローバル金利戦略責任者であるホーンバック氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「日本の利回りは2012年の水準を約100bp下回っている」と指摘。一方、米10年債利回りは4年前の水準を上回る水準に戻っていると述べ、「超低金利に直面している日本の投資家がなぜ米国の高い利回りに向かっているかが分かるだろう」と続けた。

  モルガン・スタンレーは少なくとも今後1年半は米国の政策金利に変更はないと予想している。一方、金利先物市場が示唆する2017年末までの利上げ確率は75%。

原題:Treasuries’ Selloff Momentum Stalls as Bond Bulls See a Rebound(抜粋)

(第6段落以降を追加し、更新します.)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE