中国は世界経済の最も重い負担を担うことはできない-李首相

  • 23日からのG20を控え北京に国際機関トップが集まった
  • 「中国はまだ発展途上国だ」と李首相

世界は長引く景気低迷から抜け出そうともがいているが、世界2位の経済大国に救済を求めないでほしい。20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議を直前に控え、中国の李克強首相が22日、こうしたメッセージを発した。

  李首相は北京での記者会見で、世界に対する中国の貢献は引き続き大きく、安定装置としての役割を果たしているが、中国も長期的な下振れ圧力に直面していると指摘し、「中国はまだ発展途上国だ。世界経済の最も重い負担を担うことはできない」と述べた。各国に対しては中国のように「積極的」な財政政策を実施するように促した。

  中国の成都で23、24両日開催されるG20財務相・中銀総裁会議を前に、国際通貨基金(IMF)など国際機関のトップを含めたラウンドテーブル討論会が北京で行われ、その後、李首相が記者会見を開いた。

  ラガルドIMF専務理事は、財政と金融、それに構造的な措置を世界は必要としていると語った上で、英国民の欧州連合(EU)離脱選択が成長見通しを押し下げたとあらためて説明した。世界貿易機関(WTO)のアゼベド事務局長は貿易の伸びが30年ぶりの低水準だと警告、世界銀行のキム総裁は欧米でグローバル化に強い拒否反応があることを懸念していると話した。

人民元

  李首相は中国が通貨戦争を行うことは決してないと表明。為替レート制度の改革を続ける中で、人民元を適正な水準に維持すると言明した。中国に対し一部工業セクターにおける生産能力を減らすよう求める声が各国に広がる中で、李首相は鉄鋼と石炭の貿易について他国と交渉する意向があることを明らかにした。中国にはまだ積極的な財政政策と減税を実施する余地がある一方で、慎重な金融政策を堅持するとも述べた。

  経済協力開発機構(OECD)のグリア事務総長は、物的資本への巨額投資と輸出という中国の伝統的な成長源が低利回りや低い生産性の伸び、設備過剰を生み出していると指摘し、「中国は質の高い成長を目指している。科学やテクノロジー、イノベーション、デジタルエコノミー、知識集約型の資本、技能など、こうしたもの全てがこの新しい成長物語に必須の要因だ」と語った。

原題:Li Says China Can’t Shoulder Global Economy’s Heaviest Burden(抜粋)

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