資金ため込む中国企業、日本の経験繰り返すのか-当局の不満募る

中国企業の周りには安価な資金があふれている。問題はそれが投資に回らないことだ。

  景気を刺激しようと安い資金を供給している当局の不満は募る。企業は新たな工場を建設したり、雇用を増やすのではなく、銀行に資金を預けるか、海外資産を買収・購入して本土外に資金を移している。こうした「流動性のわな」は、景況感の弱さと投資への消極姿勢が経済を圧迫した日本の経験と似ていなくもない。

  オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)の楊宇霆氏らエコノミストはリポートで、「ちょうど『プラザ合意』後の円高などを背景に1980年代終盤に日本企業が行ったように、内部資金が潤沢な中国企業は本土外の投資先を探している」と記した。

  中国のマネーサプライ(通貨供給量)統計における2つの主要指標で、伸び率の乖離(かいり)が6月も続いた。流通紙幣と銀行預金から成るM1は前年同月比24.6%増と、6年ぶりの大きな伸びを記録。貯蓄預金も含めたM2は11.8%増と、5月と同じ伸び率で、政府の年間目標(13%増)を下回っている。

  2015年半ば以降にM1を増やしている主役は企業による預金需要だ。債務負担に備える企業にとってバランスシートの健全化は重要だが、事業拡大のための投資に対する企業の消極さはより大きな懸念材料だ。

  中国新聞社によれば、浙江省の電力関連製品メーカー、固力発集団のチョン・チォ会長は「何に投資していいか分からない。これまで多くの業界に資金を投じたが、リターンはとてつもなく悪かった。もうあえて投資しようとは思わない」と述べているという。

原題:Chinese Companies Are Turning Japanese By Saving More Cash(抜粋)

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