日本株反落、ヘリマネ観測薄れ円高を懸念-輸出や金融、海運広く売り

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22日の東京株式相場は反落。日本銀行の黒田東彦総裁がヘリコプターマネー政策に対し否定的な見解を示し、為替の円高進行リスクが懸念された。週末で持ち高整理の売りも出やすく、輸送用機器や機械など輸出株、銀行や証券など金融株、海運株など幅広い業種が安い。

  TOPIXの終値は前日比11.88ポイント(0.9%)安の1327.51、日経平均株価は182円97銭(1.1%)安の1万6627円25銭。

  アムンディ・ジャパンの浜崎優市場経済調査部長は、「黒田総裁の発言などをきっかけとしたドル安・円高の動きが日本株市場を直撃した」と指摘。日銀による追加緩和の効果は限定的であっても、「緩和期待はやや過熱するいびつな状況となっており、来週末の金融政策決定会合に向け、為替動向をにらんで神経質な展開が続きそう」とみている。

証券会社の株価ボード(東京)

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  きょうのドル・円相場はおおむね1ドル=105円50ー90銭台で推移、前日の日本株終了時の107円台前半からドル安・円高方向に振れた。21日夜に日銀の黒田総裁が6月に「ヘリコプターマネーは必要性も可能性もない」と発言していたことが伝わり、ドル売り・円買いが優勢となった流れが続いた。大和住銀投信投資顧問・経済調査部の門司総一郎部長は、「きょうの株安は経済対策の中身があまりなさそうなことや、黒田日銀総裁のヘリコプターマネーを否定するコメントをきっかけに、ヘッジファンドなど短期投資家の利益確定売りが膨らんだため」と言う。

  為替動向のほか、インテルなどの決算を嫌気して前日の米国株が最高値から反落した影響を受け、この日の日本株は朝方から売りが先行、週末で持ち高整理、目先の損益を確定する売りも出て、午後に日経平均は一時243円安の1万6566円まで下げ幅を広げた。ただ、政策自体への期待感は続いており、大引けにかけては下げ渋り。東洋証券マーケット支援部の檜和田浩昭ストラテジストも、「来週の日銀金融政策決定会合でのヘリコプターマネー政策は無理でも、何らかの追加緩和を予想する向きは多く、政府の経済対策の規模拡大の思惑も根強い」と話していた。

  東証1部33業種は海運、空運、証券・商品先物取引、繊維、石油・石炭製品、ガラス・土石製品、銀行、機械、不動産、鉱業など29業種が下落。金属製品や医薬品、情報・通信、水産・農林の4業種は上昇。石油など資源関連は、潤沢な夏季ガソリン在庫を嫌気し、前日のニューヨーク原油先物が2.2%安と反落したことが嫌気された。東証1部の売買高は15億9104万株、売買代金は2兆4289億円、売買高は前日比で21%減った。上昇銘柄数は515、下落は1322。

  売買代金上位ではサイバーエージェントや日産自動車、ファーストリテイリング、村田製作所、マツダ、アルプス電気、信越化学工業、東レ、電通、日本航空が安い半面、任天堂は小幅高。スマートフォン向けゲーム「ポケモンGO」の日本での配信が始まった。イマジカ・ロボットホールディングスやハピネットなどポケモン関連銘柄は急伸、小野薬品工業や住友金属鉱山、中外製薬、第1四半期が営業黒字に転じた日新電機も上げた。

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