元安に対する世界の沈黙-週末の中国G20で真意が試される見通し

更新日時
  • アジア通貨で今年に入って最も下げているのは人民元
  • 23、24両日に中国の成都でG20財務相・中央銀行総裁会議が開かれる

中国はこの数カ月間、競合する貿易国から不満を突き付けられることなく、人民元相場を引き下げることができた。この結果、世界的に経済成長が鈍化する中、中国は競争上有利な立場を得た。

  元相場の下落に世界が沈黙しているのは、今年初めに世界的な市場混乱を招いた急なペースでの引き下げではなく、緩やかな低下ペースであるためだ。しかし世界が本当に黙認するかどうかは、23、24両日に中国の成都で開かれる20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で試されそうだ。かつてアジアが危機に見舞われた際、安定通貨として価値を発揮した人民元は、今年に入ってドルに対しアジア通貨で最も大きく下げている。

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Bloomberg

  中国が新たな資本流出を引き起こすことなく、緩やかな元安ペースを維持できるかどうかは、今回のG20で財務相らが検討しなければならない主要リスクの1つだ。 

  G20は自国・地域の経済を下支えする目的で通貨安を図るべきではないということを確認する見込み。米当局者が匿名を条件に記者団に明らかにしたところによれば、米財務省は為替操作や通貨安競争を回避する重要性などをあらためて指摘する予定。

  ブルッキングズ研究所のデービッド・ダラー上級研究員は中国経済の安定化と市場センチメントの改善により元相場への下押し圧力は減少しているものの、依然としてさらに大幅な下落リスクが若干存在すると指摘。「中国の金融不安が市場の懸念するリスクの1つであることは確かだ。こうした懸念は昨年ほどではないが、まだ解消されていない」と説明した。

原題:World’s Silence on Weaker Yuan to Be Tested at G-20 Meeting (1)(抜粋)

(4段落目以降に識者の発言などを追加して更新します.)
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